クリーネストライン


「私のフットプリント」:スキーとの新しい関係をシェイプする

「私のフットプリント」:スキーとの新しい関係をシェイプする

2011/11/10 2011年11月10日

今日はフットプリント・クロニクルに刺激を得たパタゴニア社員の話をご紹介します。ここでお伝えする物語からは、パタゴニアが企業として何をできるのかというビジョンをさらに高揚させるインスピレーションを得ることができることでしょう。良い変革をもたらすための途上で発見した彼女個人のフットプリントを垣間見て、そのストーリーをお楽しみいただき、さらにコメント欄にて皆様ご自身の「私のフットプリント」経験をシェアしていただければ幸いです。

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米国でのスキーには多くのアメリカ人スキーヤーが口にしたくない側面があります。刺激的なアウトドアの要素がたくさん存在する一方で、スキー産業はかぎられてきた資源に多大に依存しています。そして非常に多くの場合、これは山でのスポーツ好む人びとを石油への依存にしばりつける結果を招いています。

アメリカの主要スキー場のほとんどが公共交通機関のおよばない遠隔地に位置するため、燃焼機関を使用せずにスキー場に到達することができるのはごく少数の幸運な人びとだけです。バックカントリーでのスキーを好む人はリフトという稼動しつづけるためのエネルギーからの独立を宣言できるかもしれませんが、その一方で、リフトに乗るスキー場利用客と同じように、そうしたバックカントリースキーヤーも、ほとんどの場合、その目的地に到達するために車に依存しています。
[全写真:Miyazaki/Greenhall collection]

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数年前、パタゴニアの社員であるヨシコ・ミヤザキこと宮﨑淑子は、自分の夢に少しでも近い場所で暮らそうと決めました。世界屈指の優れたスキーエリアに徒歩で行くことのできる街を選ぶことによって、このスポーツの最も大きな環境への影響、つまり車による山への往復を除去したのです。シャモニーという独特な土地には二酸化炭素排出量を削減するもうひとつのオマケがあります。その地形と便利さ(目を見張るようなアルパインの環境にちりばめられたフルサービスのスキーハット)は無数のスキーヤーにリフトを置き去りにする気にさせるのです。

スキーの最大の悪影響の2つを除外したあと、彼女の頭のなかには新しいアイデアを模索できる余裕ができました。仕事をしていたレストランで出されるゴミに気づいたのです。まもなく彼女は友人の車で使用するための食用オイルを持ちかえるようになりました。そしてその次に彼女の手狭なアパートに一緒に帰宅するようになったのは、レストランへの配達物が乗せられてくる木製のパレットでした。こうしてパレットに使われている木の板が、エキサイティングな第2の人生を歩むことになるのです。

友人のトム・グリーンホール(イドリス・スキーの創始者)の援助のもと、彼女は廃木材を使ってカスタムボードをシェイプする工程を探求しました。この多用途性に優れたオールマウンテン型のデザインはすでに見事な結果を生み出しています。大きなスキー製造者の工場で生産されたスキーの寿命が50〜60日のスキー日であるのに対し、彼女の台所で廃材木から作られたスキーは目立ったパフォーマンスの劣化もなく、350日のスキー日をこなしています。

materials

【地元で製造されるパウダー・ボードの次のロットのために、原材料を集める】

tom

【廃材を運ぶ準備をするイドリスの創始者、トム・グリーンホール】

confirm

【廃材を使用する他のプロジェクトと同じように、労働の大部分は木ができるだけ清潔で割れ目や欠陥がないことを確認する作業】

laminate

【ラミネートとかんながけが終わると、木の中核はシェイプされ、先端を曲げる準備が整う。彼女のシャモニーのバルコニーは、台所に比べると一息つける作業場】

kitchen

【木の中核にトップシートとベース素材が貼られたあとは、より繊細なカットのために台所の作業場に戻る】

edge

【あと一息。決め手となるエッジの作業のためにバルコニーに戻る】

powder

【ついに完成。深いパウダーがより一層楽しめる手作りの品】

編集後記:この記事は2009年4月にUSのクリーネストラインに投稿されたものです。彼女は現在、ネバダ州リノにあるアウトレットストアのフロアマネージャーおよびビジュアルマーチャンダイザーとして働きつつも、日本人女性としては稀な国際山岳ガイドの資格を得るため、各地を旅しつづけています。オリジナルのスキー板の制作はシャモニー以降もつづき、昨年はリノ・サービスセンターから出たパレットを使用。また日本でもニセコでスキーガイドやと雪崩講習の指導員として働いた経験もあります。彼女の写真はこちらからもご覧いただけます。

 

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