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下記の手紙を書くきっかけとなったワイオミングのグロヴァント・ウィルダネス。Photo: Laura Linn Meadows
下記の手紙を書くきっかけとなったワイオミングのグロヴァント・ウィルダネス。Photo: Laura Linn Meadows

手をペンに伸ばして、反対しよう

By ローラ・リン・メドウズ   |   2012/07/02 2012年7月2日

ローラ・リン・メドウズ

最近では、マウスボタンを1、2度クリックするだけで環境問題について行動を起こすことができます。それは忙しい日々の生活のなかで、時間を犠牲にせずに、自分の考えを選出議員などに知らせる効果的な方法です。しかし、それ以上の行動を起こしたいと思わせるような深刻な問題もあります。ワイオミング出身のローラ・リン・メドウズにとって、アラスカのブリストル湾の露天掘り鉱山はそうした問題でした。そこで彼女は時間を作り、下院議員に宛てて、心からの手紙を書きました。そして昔ながらの伝統にしたがい、問題を露出して他の人びとを喚起するため、この手紙を地元の新聞『ジャクソン・ホール・ニュース&ガイド』紙に投稿しました。下記の手紙をぜひお読みください。投稿の最後には、この問題について私たちが行動を起こせる「簡単な」方法をご紹介しています。また、ブリストル湾で捕獲されるサケの卵の多くは日本企業の手に渡ります。アラスカからは遠い日本に住む私たち日本人にも、できることがあります。ぜひ最後までお読みください。

下記の手紙を書くきっかけとなったワイオミングのグロヴァント・ウィルダネス。Photo: Laura Linn Meadows
下記の手紙を書くきっかけとなったワイオミングのグロヴァント・ウィルダネス。Photo: Laura Linn Meadows

シンシア・ルミス下院議員殿
〒20515ワシントンD. C.
キャノン・ハウス・オフィスビル113

シンシア・ルミス下院議員殿
私はある物語をお伝えしたく筆を取りました。私は最近アウトフィッターの兄を手伝うために、料理人兼パッカー兼ガイドとして行ったグロヴァント山脈のホーストレッキングから戻ってきたばかりです。トレイルヘッドでは、お客様をトラックとトレイラーで町へお送りするため、両親が待っていてくれました。私が馬の群れと男性陣を連れて戻ったとき、父は誇りに顔を輝かせながらトレイルで出迎えてくれました。彼の誇りは子供たちがはじめて自分の足跡をたどったことではありません。兄のピートと私はそれまでもたくさんのホーストレッキングをやっていましたから。父が誇りに思ったのは、私たちがはじめて祖父、そして曽祖父の足跡をたどったことでした。私たちはお客様を先達のお気に入りであるシックス湖に連れていきました。ピートと私はカウボーイキャンプを超え、アッパーフォールからグロヴァント川に下り、そしてダーウィン・ピークを進んでジャグ・クリーク・トレイルからシックス湖、そしてツー・エコー・パークにお客様を導く、リン家の4代目です。それは馬の足跡や馬の血統であるダブルダイアモンド、またキャンプファイアーでベーコンを料理してきた100年の歴史であり、エルク、ムース、ヒツジ、シカ、クマ、オオカミを双眼鏡で見つめてきた4代の目を象徴しています。いま私は、いつの日か自分の子供が大きな馬のサドルにまたがり、同じトレイルをぬい歩き、そしてクリスタル・クリークの澄んだ水にカワマスを探し、キャンプファイアーが尽きるころ夜空に北斗7星を見つける日を楽しみにしています。

Photo: Laura Linn Meadows
Photo: Laura Linn Meadows
Photo: Laura Linn Meadows
Photo: Laura Linn Meadows

これらのワイオミングを特別なものとする野生の場所は、私たちの家族に永続する想い出、豊かで長い歴史、そして何世代も持続させてくれるビジネスの機会をもたらしてくれました。過去100年間、私たちは世界中からやって来た、数えきれないほどのお客様や友人たちとこの山々を分かち合ってきました。私はこれらを保護する先見のあったすべての人びとに「ありがとう」と言いたいと思います。グロヴァント・ウィルダネスが原生地区に指定されたのは、1984年のワイオミング州のウィルダネス法によってでした。土地保護という概念としては比較的最近の出来事です。ワイオミングの偉大なるマルコム・ウォラップ、アラン・シンプソン、ディック・チェイニーたちが可能にしてくれた、私たちの子供やそのまた子供たちのための真の贈り物です。けれどもこのエリアが保護されたのは、ブラック・ピークとスポーツマン・リッジの山頂からの景観を守るためではありません。グロヴァント山脈がウィルダネスに指定されることで、グロヴァント、ホバック、グリーン・リバーの源流が保護されます。それらの源流はスネーク・リバーとグリーン・リバーに流れ出る前、ワイオミングの牧場主に灌漑水やレクリエーションの機会、そして数えきれない数の魚や野生種の生息地を提供します。つまり結果的に、広範囲にわたる影響がもたらされるのです。

私が自分の物語をお伝えしたかった理由は、今日の決断が将来の世代に影響を与えるということを強調したかったからです。現在、アラスカのブリストル湾流域の将来をめぐる議論がなされていますが、提案されている露天掘り鉱山は、道路、コミュニティー、露天掘り鉱山、ダム、くず鉱池などの建設により、その景観を永久に変えてしまいます。野生動物と野生地への影響も巨大です。さらにより重要で、しかもほとんど疑いの余地のないことに、流域に放出された汚染物は世界最大のサケの漁場であるブリストル湾を壊滅させます。商業であれレクリエーションであれ、何世代もこの流域で釣りをしてきた家族たちは、その伝統を次の世代に引き継ぐチャンスを失うかもしれません。そして何百万人ものアメリカ人に一貫してサケを提供しつづけてきた生態系は、永久的に破壊されるかもしれません。ご存知のように、クリーン・ウォーター法令にはブリストル湾の壊れやすい源流を露天掘り鉱山から守る力があります。場所とその方法は違っても、私のような家族の物語を語ることのできる人びとは、数えきれないほど存在します。ワイオミングの源流保護のおかげで、私は自分の子供たちに我が家の伝統を引き継ぐことができます。ブリストル湾のフィッシャーマンと女性たちが彼らの伝統を子供たちに伝えることができるよう、クリーン・ウォーター法令の支持をお願いします。いつか近い将来、新しい世代のフィッシャーマンがワシントンの彼らの議員のことを思い出したとき、「私たちの生業を保護し、野生のサーモンが楽しめるようにしてくれてありがとう」と言えるように。
敬具
ローラ・リン・メドウズ

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ローラ・リン・メドウズはワイオミング州ウィルソン出身の5代目アウトフィッターの一員。ワイオミング州のウィルダネスと彼らが住む野生の場所、そしてティトン国立公園を探検するために家族が飼育するトレッキングの馬に情熱を抱く。現在オレゴン州コーバリスにあるオレゴン州立大学の獣医大学に在籍中。夏の間は帰省し、家族のアウトフィッターのビジネスを手伝っている。ローラは獣医学校を卒業したあと、家族が所有する商業用の馬、50頭以上の歯を削る予定。計算すると2050本の歯となる。

行動を起こそう:ブリストル湾を露天掘り採掘から守ろう

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露天掘り鉱山を阻止する時間はまだあります。ですから、あなたの声を届けるのに長い手紙を書く必要はありません。〈トラウト・アンリミテッド〉の友人が、行動に参加する簡単な方法を教えてくれました。
ここをクリックしてsavebristolbay.orgで行動を起こしましょう。
この問題についての詳細は、フェルト・ソウル・メディアの才能あるクルーたちが制作した2008年の映画、『レッド・ゴールド』の予告編でご覧ください。

ブリストル湾でサーモン事業を行っている日本企業に手紙やメールを書きましょう
(株)マルハニチロホールディングスと丸紅(株)が子会社を通じて営んでいるブリストル湾のサケ事業は、野生のサケが生息できる自然環境の健全性に依存しており、その健全性を損なう露天掘り鉱山は両社の事業に対する潜在的なリスクといえます。このリスクを認識し、またCSR理念に基づきブリストル湾を保全する必要性を表明することは企業の社会的責任であることを、手をペンかキーボードに伸ばして、両社の事業責任者に伝えましょう。

〒135-8603
東京都江東区豊洲三丁目2番20号 豊洲フロント
株式会社マルハニチロホールディングス
代表取締役副社長・水産セグメント 伊藤滋様
メールはこちらから

〒100-8088
東京都千代田区大手町1丁目4番2号
丸紅株式会社
代表取締役常務執行役員・食品部門管掌役員 岡田大介様
メールはこちらから

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