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キース・マロイによる新しいボディーサーフィンの本、『 ザ・プライト・オブ・ザ・トルピード・ピープル』からの抜粋

ジョン・R.K.・クラーク  /  2013年2月7日  /  読み終えるまで6分  /  サーフィン, コミュニティ

タヒチでのキース・マロイ、52ページ。Photo: Chris Burkard

キース・マロイによる新しいボディーサーフィンの本、『 ザ・プライト・オブ・ザ・トルピード・ピープル』からの抜粋

タヒチでのキース・マロイ、52ページ。Photo: Chris Burkard

波待ちしながらラインアップにいると、いつも海鳥の存在に気づく。僕がいちばんよくボディーサーフィンをするオアフ島の南側では、「マヌ・オ・ク(シロアジサシ)」が空中アクロバットを展開し、「イワ(グンカンドリ)」がまるで宙で停止しているかのように僕の頭上を高く舞う。だが僕がいちばん好きなのは「カウプ」。サーファーのあいだを大胆不敵に駆け抜ける茶色いアホウドリだ。カウプは波に乗るのが大好きで、皆の注目を浴びながら、ラインアップのあいだを翼を広くひろげて割れる波のフェイス沿いの気流をサーフィンしていく。ハワイの先住民は彼らの飛ぶ様子を滑空という意味の「カハ」と名付けた。そして、この言葉を使って、ボディーサーフィンのことを「カハ・ナル」と呼んでいた。つまり波を滑空するということ。僕にとってボディーサーフィンの本質とは、波のフェイスをグライディングしていくことだ。ボディーサーファーはザ・ウェッジで命懸けのドロップをしていても、パイプラインで完璧なバレルを力強く駆け抜けていても、あるいはマカプウの波打ち際で子供たちと一緒にクルーズしていても、ウェーブ・グライダーであることに変わりはないのだ。

1902年、オーガスティン・クレイマーが『サモア諸島』という本を出版した。彼が撮った写真の1枚に、浅いサンドバーに立つ小さな波でボディーサーフィンをする40人が写っている。彼はそのショットのキャプションを『Das Wellengleitspiel (Fa’ase’e)』、ドイツ語でウェーブ・グライディング・スポーツ、そしてサモア語でまさに滑走、滑空という意味の「ファアセエ」と記している。男女子供たちが波に乗っている様子をとらえたこの気取らない写真は、昔のポリネシア人たちのサーフィンに対する熱意を写している。それはボディーサーファーが世界中の人びとと分かち合う情熱、そしてボディーサーフィンをするすべての人間のなかに存在するサーフィンに対する情熱と同じだ。この神髄をついていると僕が思うのは、ハワイに生まれ、サンディー・ビーチでボディーサーフィンをして育った多くのティーンエイジャーのひとりである、私たちの大統領バラク・オバマだ。2008年の大統領選前の短い滞在ではなんとかボディーサーフィンをする時間を捻出し、サンディー・ビーチで10代のころと変わらないボディーサーフィンの腕前を披露した。私たちすべてのなかに存在するサーフィンへの情熱は、アメリカ大統領のなかにも存在する。

トルピード・ピープルのプレビュー:ザ・プライト・オブ・ザ・トルピード・ピープル

キース・マロイによる新しいボディーサーフィンの本、『 ザ・プライト・オブ・ザ・トルピード・ピープル』からの抜粋

タヒチでのマーク・カニングハム、ページ10。Photo: Chris Burkard

キース・マロイによる新しいボディーサーフィンの本、『 ザ・プライト・オブ・ザ・トルピード・ピープル』からの抜粋

メイン州でのキース・マロイ、ページ85。Photo: Chris Burkard

僕がボディーサーフィンをはじめたのは1956年、10歳のころ。そしていまでもボディーサーファーだ。ハワイのビーチについてさまざまな本を書いてきた僕は、ハワイのすべての島々を旅し、主要な8つの島のビーチでボディーサーフィンをしてきた。これまでの記憶に残るセッションはハワイ島のコナコーストにあるマジック・サンズというビーチだ。小さな白砂でたいていは波打ち際のブレイクのこのビーチでは、大きなうねりになると溶岩のポイントの奥からレフトのバレルが炸裂し、長くビーチへとつづいて行く。ここ何年かはいくつかの信じられないオーバーヘッドに恵まれている。こうした日々はずっと僕たちの心に残る魔法の1日だ。永遠に記憶に残り、そしてふたたび波のフェイスをグライディングするために戻って来させてくれる日なのだ。

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ジョン・R.K.クラークは、ハワイのビーチで最も権威のあるホノルル市消防署の元副署長。現在ホノルル在住の彼は『 The Beaches of Maui County 』や『 Hawaii’s Best Beaches 』をはじめとする多くの著書がある。

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キース・マロイ監督の『カム・ヘル・オア・ハイ・ウォーター』製作にまつわる写真や文章を編集したトム・アドラー著『ザ・プライト・オブ・ザ・トルピード・ピープル The Plight of the Torpedo People』(英語版)はこちらで現在販売中

ザ・プライト・オブ・ザ・トルピード・ピープル』は、キース・マロイ監督のデビュー映画『カム・ヘル・オア・ハイ・ウォーター)』(の製作にまつわるボディーサーフィンの写真や映像、個人的なエッセイを集めたものである。映画祭で最優秀映画賞と最優秀撮影賞を受賞したこの映画は、ボディーサーフィンの歴史と発展、波乗りという純粋な経験、そしてこのスポーツの美学と文化をユニークな視点からとらえ、そのコミュニティーに存在する人びとや土地の物語を伝えている。この映画の思いがけない人気は、環境問題に敏感な現代の『過ぎたるは及ばざるがごとし』という価値観を反映しているのではないだろうか。すべてのマリンスポーツのなかでも、フィンと波さえあればできるというボディーサーフィンほどシンプルなものはない。『ザ・プライト・オブ・ザ・トルピード・ピープル』は世界最高のサーフィン映像撮影家や写真家、そして今日の有数なボディーサーファーたちによるコラボレーションであり、キース・マロイによる紹介ではじまる本書には69枚にわたるカラー写真が掲載されている。

紹介:キース・マロイ、序文:ジェフ・ジョンソン
 
文:デーヴ・パーメンター、ブルース・ジェンキンス、マーク・カニングハム、ジョン・クラーク、ジュディス・シェリダン
 
写真:クリス・バーカード、スコット・ソーエンズ、デーヴ・ホムシー、ブライアン・ビールマン、ティム・マケナ、サイルス・サットン、バド・ブラウン、ジム・マーティン、ブレント・ジェイコブソン、ロン・ロマノスキー、ブライアン・ペツマン、ヒュー・ベレンジャー

詳細についてはこちらをご覧ください。http://www.torpedopeople.com/

『カム・ヘル・オア・ハイ・ウォーター(何が起ころうとも)』の日本語字幕版DVDはこちらで発売中です。

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