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甦った川:ダム撤去後のエルワ・リバーを流れる

甦った川:ダム撤去後のエルワ・リバーを流れる

By ディラン・トミネ   |   2014/08/12 2014年8月12日

ディラン・トミネ

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あらたに解き放たれたエルワ・リバーを経験することは、言葉で表現しがたい。たしかなのは、ダム撤去のために努力してくれた多くの人や組織に対する感謝の気持ちだ。そのあとを自然が引き継ぎ、川が海への新しい旧道を発見することに対する畏敬の念。そしてもちろん、良い友人である『ダムネーション』の制作者/水中写真家のマット・シュテッカーとすべてを経験する楽しさ。

狂ったような青空と温かい大気の下、僕らは『ダムネーション』の写真コンテストの優勝者とオリンピック・ラフト&カヤックの親切なホストとともに、エルワを流れた。すべてにおいて素晴らしい体験だった。ダム撤去反対派の言葉とは裏腹に、水中の沈泥は素早く落ち着き、水は透明で、夏に見られる氷河からの流出水に典型的な乳白色を帯びた青緑色だった。

写真上:グラインズ・キャニオン・ダムに描かれた「ヒビ」のメッセージは、20年後の撤去の前触れとなった。ワシントン州オリンピック国立公園。『ダムネーション』のシーンから。写真:Mikal Jakubal

下流のダムの上にあった以前の貯水池に入って上を見上げると、12メートル上で古い水位の線が岩と木に明らかに記されていたのに驚いた。それは湖の底に川を見つけたようなもので、ここで起きたのはまさにそのことである。

実際のダム地で、僕らは多くの議論と偵察の末、オリンピック・ラフト&カヤックによる「That Dam Rapid」と名付けられたセクションの、最初の商業川下りをすることに決めた。昔エルワ・ダムだった短く険しい高度に技術的な4級の急流は、思ったとおり厳しく、僕らが感じていた夢のような気分と感謝の気持ちから皆を奮い立たせるのに十分なアドレナリンを提供してくれた。それは素晴らしい下りで、完璧な結末だった。  

Tom
エルワ・リバーの急流を偵察するアメリカン・ホワイトウォーターのトム・オキーフ。写真:Dylan Tomine

Early
以前エルワ・ダムがあった東縁をすぐ上流から臨む。写真:Dylan Tomine  

Kayak
新たに「That Dam Rapid(4級)」と名付けられた旧ダム地を突破する。船首にいる漕ぎ手はドロップ寸前の僕。写真:Olympic Raft & Kayak  

 

その夜は温かく、オリンピック半島にしては珍しく乾いた空のもとで、オリンピック・ラフト&カヤックが『ダムネーション』の野外上映会を主催した。いまでは有名になったダムの「ヒビ」を1987年に描いた、アクティビストのマイカル・ジャコバールが予告なしに登場し、その場を湧かせた。

そして翌日、マットと僕はエルワがフアン・デ・フカ海峡に流れ込む地点までドライブした。これはおそらく川の再生の最も具体的な証拠で、自由に流れる川の威力を目した僕らの心は踊った。不毛で清潔な玉石を敷いたビーチ添いに、海水と合流する代わりに、エルワは巨大な三角州を形成していたのだ。100年もダムに塞き止められていた沈泥はいま、堡礁島や沼地、池や湿地帯の複雑なシステムを作っている。想像し得る最も完璧なサーモンの稚魚の生息地だ。僕らは風のなかに佇み、これが意味することすべてを取り込み、稀で貴重な勝利の高揚感を味わった。  

Beach
エルワの河口にできた砂州はサーモンの稚魚にとって理想的な生息地だ。写真:Dylan Tomine  

 

パタゴニアのフライフィッシング・アンバサダーのディラン・トミネは、『Closer to the Ground: An Outdoor Family’s Year On The Water』と『In The Woods and At The Table』(ともに日本語版未出版)の著者。妻と2人の子供とともにワシントン州沿岸に在住。ディランの本からの抜粋は本ブログでお読みいただけます。またディランのブログ(本投稿の出典)では、家族、狩猟採集の暮らし、米国北西部のフライフィッシングなどについてお読みいただけます。

『ダムネーション』フィルムの#thatdamcontestコンテストに応募してくださった皆様に感謝します。たくさんの投稿をいただき、受賞者を選ぶのは大変でした。

damnationfilm.com/contestで投稿いただいた全写真をご覧いただけます。

 

日本の読者の皆様へ:『ダムネーション』のスタッフは、引き続きこの映画のリリースに向けて取り組んでいます。アップデートはもうまもなくです。ご辛抱ありがとうございます。

 

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