フレンチポリネシアの珊瑚礁を探検するキミ。Photo: Jody MacDonald
フレンチポリネシアの珊瑚礁を探検するキミ。Photo: Jody MacDonald

姉妹愛を育んだツアモツ諸島での10日間

By リズ・クラーク   |   2015/08/31 2015年8月31日

フレンチポリネシアでリズ、レア、キミがともに過ごした時間を収録したビデオ4部作。Video: Patagonia

昨年はじめてパタゴニアのアンバサダー仲間であるキミ・ワーナーレア・ブラッシーに会う機会を得ました。パタゴニアが親切にも、私の愛する裏庭そして遊び場となったフランス領ポリネシアに浮かぶ珊瑚礁の海のうえで彼女たちと会う手配をしてくれたのです。彼女たちのことを知るかぎり、楽しい時間を過ごせるだろうと期待はしていましたが、別れを告げるころにはまるで姉妹を2人得たような気持ちになるほど親しくなるとは、想像もしていませんでした。

自然、野生動物、波、思慮ある食生活など、私たち3人には共通点があります。でも私たちの時間を純粋で特別なものにしたのは、先入観のない開かれた心だったように思います。ダイビングをしたり、波をシェアしたり、星空の下で笑いあったり、ココナッツを探して島を探索したり、あるいはただ鳥が旋回しながら海へ飛び込むのを見ているだけであっても、彼女たちはまさに私が見ているもの、自然の神々しさ、自由、平和、尊敬の念などを目にしているようでした。キミとレアと一緒に自然のなかに身を置くことで、私は完璧に理解してもらったように感じました。

キミは水の中でも外でも輝いている女性ですが、彼女と水中にいると、まるで本物の人魚と一緒に泳いでいるようでした。水の世界は完全に彼女の領域です。女性としての力強さと謙虚さ、そして知恵が美しく織りなされるスタイルでダイビングをするキミ。興奮しながらも落ち着きを保ち、自信をもちながらも注意深く、強い存在感を放ちながら彼女の周囲で起きているすべてのことに意識を配る。支配しようとはせず、自由に、何が来ようとも心を開いて受け止める。それは私がセーラーとして学んだことでもありました。彼女は道具を準備するところから捕まえた魚をさばくまで、最初から最後まで敬意のもとで行い、それぞれの過程の集大成として全体を捉えていることがわかります。どの過程が秀でているわけではなく、すべてが神聖なのです。

フレンチポリネシアの珊瑚礁を探検するキミ。Photo: Jody MacDonald

フレンチポリネシアの珊瑚礁を探検するキミ。Photo: Jody MacDonald

早朝に捕まえた魚をさばきに行く。Photo: Jody MacDonald
早朝に捕まえた魚をさばきに行く。Photo: Jody MacDonald

私たちが一緒に過ごした時間で最も美しいダイナミクスのひとつは、キミがレアにスピアフィッシングを教えることにいかに心を開き、そして興奮していたかということでした。レアは力強いライオンのような存在で、恐れるものはなく、望むものは何でも成功させてしまうような原動力と不屈の精神を持ちます。生まれながらにしてのアスリートであり、パワフルなウォーターウーマンなのです。キミはレアを脅威と見なしたり、自分の時間を取られると思うのではなく、レアの向学心を完全に、そして心から受け止めていました。

多くの場合この社会は女性に対して、協力よりも競争することを教え、その結局、私たちは多くを失ってしまいます。団結し、最高の状態でいられるよう互いを助け合うことで、私たち自身に潜在する新しい力が引き出され、限りなく豊かな人生となるのに。彼女たちの関係はこの美しい例でした。レアのキミに対する尊敬の念、そしてキミが忍耐と喜びとともにレアに授けた知恵と情熱を目の当たりにして、私は絶対的なインスピレーションを受けました。愛情にあふれた丁寧な指導を受けたレアはすぐに上達し、美しい魚を捕まえてくるようになりました。

スピアフィッシング・セッションの準備をするキミとレア。Photo: Jody MacDonald
スピアフィッシング・セッションの準備をするキミとレア。Photo: Jody MacDonald


@simplevoyageはこの旅行で水中のランボーという非公式ニックネームをもらった。@kimi_swimmyというオビ=ワンのもと、レアはルークとなったのだ。先生と生徒が毎日一緒に繰り出すのを目にするのはとても興味深いものだった。この旅に参加した女性はみな素晴らしく、それぞれがまさに独特な存在で、非常に感動的だった。男はエゴというエゴはすべて捨て去る方がいい。水中や水の周りの知識に関しては、ほとんどの男は彼女たちには到底かなわないからだ。100%自立した大胆不敵な女性たち。彼女たちが僕らを代表していることはうれしく、光栄なことでもある。#tentuamotusdays @patagonia

キミよりスウェル号に長く滞在したレアとともに、その後も奇跡にあふれた数週間を一緒にセーリングすることになりました。レアはクルーとしてもとても頼りになる存在で、あらゆることを学ぶことを望み、重い荷物を運び、汚い仕事も経験したがりました。広がる水平線や誰もいないラインアップを眺める彼女を見ていると、私がなぜこうして航海をするのかを彼女は完全に理解しているようでした。私たちはとても自由であるように感じました。

誰もいない太平洋の野生の端っこで、月に向かって吠えたり、ちぐはぐな服を着たり、髪をとかずに1週間過ごしたりすることもできました。計画は立てず、天候と潮に身を任せ、一連の経験を一緒に楽しみました。ターコイズブルーの川で水浴びをしたり、無数の星が輝く夜空の下、誰もいないビーチで焚き火で料理をしたり、水中でマンタとバック転をしたり、朝のヨガや完璧な波を楽しんだり、トウクジラと一緒に手をつないで泳いだりと、すべてが魅惑的な体験でした。

あるときはかなり荒れた海と直面したこともありました。私たちは風焼けをし、塩にまみれ、船酔いをしながらも、その時間を心から楽しみました。あれだけ船酔いしている人間があれほど幸せでいられるなんて、想像もしていませんでした。たとえそれが吐き気や雨のなかで寝ること、あるいは疲労や不安を意味しても、自由と冒険にはその価値があり、レアはそのすべてを経験する勇気をもっていました。

スウェル号にちょっとした修理を施すリズ。Photo: Jody MacDonald
スウェル号にちょっとした修理を施すリズ。Photo: Jody MacDonald
レア・ブラッシー、トロピキャットの「アメリア」、キミ・ワーナーとリズ・クラーク。Photo: Léa Brassy

レア・ブラッシー、トロピキャットの「アメリア」、キミ・ワーナーとリズ・クラーク。Photo: Léa Brassy

Collection.インスタグラムの#tentuamotusdays photosでさらに写真をご覧いただけます。

とても力強く母性的な女友達と経験したこのような冒険には、何か特別なものを感じます。キミとレアとともに過ごした時間は、私自身のアイデンティティーといま向かっている方向に自信を与えてくれました。私たちがシェアした一瞬一瞬が有益であり、本物で、勇気づけられるものでした。互いに協力し合い、ともに学び、助け合う。私たちが望むことは、この旅が他の女性たちが同じような経験をするインスピレーションとなることです。私たちが夢を追いかけるために取る手段は、私たち自身のためだけでなく、集団的なシスターフッド(姉妹愛)の台頭のためでもあります。だから、女性たち、頑張りましょう。型を破り、自分の心を信じて本当になりたい自分になりましょう。