にわか仕立て
僕らは切望していた。誰も通った形跡のないシングル・トラック、過酷な登り、冷や汗ものの下降、孤独、そして泥……。友人4人と、荷物満載のマウンテンバイク(速攻で詰め込んだサバイバル・スタイル)、曖昧な計画と限られた時間。濃縮された時間のなかで制限を付けずにトレイルがどこへつづくかを見てみようということで、全員が同意していた。1か月どころか、1週間でもない。にわか仕立ての1泊という時間で、僕らはなんとか求めていたものを見つけることができた。コロラド州クレステッド・ビュート必見のトレイルのちょいと先で過ごした時間は、僕らの欲望を十分に満たしてくれた。それは無論、次回までの話だが。
このストーリーの初出はパタゴニアの2017年Springカタログ(英語版)です。パタゴニアのマウンテンバイクはこちらから。