パタゴニア公園とプマリン公園がチリの国立公園システムに正式加入
ご存知だとうれしいのですが、2018年1月29日はチリにとって歴史的な日となりました。風のある涼しい午後、私たちはミシェル・バチェレ大統領をパタゴニア公園本部にお迎えしました。私たちが2017年にともに署名した寄付誓約を固め、プマリン国立公園 – ダグラス・R・トンプキンスとパタゴニア国立公園を創設する法令に署名していただくためでした。
〈トンプキンス・コンサベーション〉が提供した100万エーカーと政府が寄付した連邦所有地900万エーカーにより、チリの国立公園は38.5%増となる1,000万エーカーに拡大されます。
これらの土地は、私の夫であるダグラス・トンプキンスが思い描き、創造した美しいインフラとともに、チリの国立公園サービスに正式に受け入れられ、今後何世紀にもわたり恒久的に保護されます。ダグ、そして私たちのチーム員と世界中のパートナーを代表して、これらの法令に署名したことを誇りに思います。そしてチリ政府がダグのレガシーを認め、彼にとって最初で最大の慈善プロジェクトだったプマリンに彼の名を与えてもらったことを光栄に思います。25年におよぶ取り組みののち、ついにこの日がやってきたことは信じがたいことです。
〈トンプキンス・コンサベーション〉によって寄付されたこの土地とインフラの収集には何十年にもわたる仕事と多くのパートナーを要しました。香港からベンチュラまでにおよぶ支持者、〈コンセルバシオン・パタゴニカ〉と〈コンサベーション・ランド・トラスト〉の社員、ボランティアやパートナーたちが、これら2つの公園に計りしれない貢献をしてくれました。こういった共同の努力がなければ、史上最大の政府への私有地の寄付となったこのプロジェクトは不可能だったでしょう。〈トンプキンス・コンサベーション〉が提供した100万エーカーと政府が寄付した連邦所有地900万エーカーにより、チリの国立公園は38.5%増となる1,000万エーカーに拡大されます。これらの法令の署名は今日環境保護の分野における世界的なリーダーとしてのチリの地位を確固としたものにします。
美しい惑星が日々破壊されるおぞましいニュースばかりの時代で、これらの公園とその物語が、そのような破壊と闘う方法がまだあるのだということを示してくれることを期待しています。2018年1月29日の発表後、ニューヨーク・タイムス紙は私の論説『Protecting Wilderness as an Act of Democracy(民主主義のための行動として野生を保護する)』を出版しました。これにより、原生地を劣化させつづけることが前進の唯一の道ではないことを人びとが思い出してくれることを願っています。
ダグと私がずっと信じてきたのは、国の自然の傑作は公共の福祉のために一般が所有/保護するのが最善であるということです。国立公園は環境保護の金字塔であり、皆に属するものです。それにより私たちは、私たちが自分よりずっと何か大きなものの一部であるということ、また人種、経済的地位、市民権にかかわらず、私たちは皆、生き延びるためには健康な惑星に依存することを思い出させてくれるのです。
パタゴニア国立公園とプマリン国立公園 — ダグラス・R・トンプキンス創設の物語、この野生のレガシーは、私たち全員に属するものです。プエルト・モントからケープ・ホーンまでの2,400キロ以上にわたる17の公園のネットワーク「ルート・オブ・パークス」の一部として、パタゴニア国立公園とプマリン国立公園 – ダグラス・R・トンプキンスはチリ領パタゴニアの野生を守りつづけ、これから何世代にもわたって、世界中からの訪問者を歓迎します。一緒にやってきた仕事、ダグの驚くべきビジョン、そしてチリ政府のこの壮大な誓約に、永遠に感謝します。野生の本質の保護のために踏んだこの前例のない一歩を皆さんに楽しんでいただければ幸いです。