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フライフィッシング

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川と空とが織りなす美しい汽水エリア。巨大アメマスを追う釣り人の夢のフィールド。写真:奥本 昌夫

トゥクシ:汽水に棲む大アメマス

By 奥本 昌夫   |   2021/09/16 2021年9月16日

アメマス。アイヌ民族の言葉で「トゥクシ」。北の大地を象徴するこのイワナ属の魚は、海と川とを自由に往来し、大きく成長する野生魚だ。とりわけ、海と川とがつながる大河川の汽水域は甲殻類や小魚を豊富に育み、トラウトたちにとって芳醇な成長の場となる。北海道の多くの河川は開発によって、多くのもの… さらに読む

写真:奥本 昌夫

道南の豊かな森が育むイワナの渓

By 佐藤 成史   |   2021/08/03 2021年8月3日

初夏の渓で エゾハルゼミの大合唱がこだまする谷筋に、初夏の陽射しが降り注いでいた。谷底から見上げる新緑がひときわ眩しい。上流から吹き降ろす風はひんやりして、かすかに土の匂いがする。豊饒な森が作り出す腐葉土の匂いだ。 雪代が完全に終わっていないことは、ウェーダー越しに感じる水の冷たさが物… さらに読む

オレゴン州ワラウア山脈で、未来の野生魚保護活動家ノミが道路わきの水辺を調査している。写真:ジョン・ラリソン

山が孤島になるとき

By ジョン・ラリソン   |   2020/12/03 2020年12月3日

キャトルガード(放牧地の家畜が脱走しないよう路上に敷かれた鉄格子)をトラックでガタガタと走り過ぎてからは、携帯を永久にオフにした。前方に灰色の山と青い空が現れる。8歳の娘ノミは顔にかかる髪をかき上げて「魚を捕まえるの、パパ?ほんとに?」とたずねた。 「その方がいいよ。じゃなきゃ食べるも… さらに読む

ブーツは水に、オールはバウシートに。狭く湿った連水陸路を航行するナサニエル・リバーホース・ナカダテ。Photo : TONY CZECH

グレーブヤードの先をパドリングする:すべては故郷の水域のために

By ナサニエル・リバーホース・ナカダテ   |   2020/10/29 2020年10月29日

僕らの体内にはおよそ16万キロの血管が走る。僕は確信している。僕の体を流れる血の一滴ずつがこれからの旅への希望と感嘆の念で燃え立っていることを。砂糖のように甘いテキサスの海岸からミネソタ北部の森林の端へと運転した22時間を経て、数個のドライバッグ、マホガニー製のオール、4メートルのサクラ… さらに読む

ワシントン州のベインブリッジ島のすぐ脇にあるピュージェット湾の、クック・アグリカルチャー社の囲い網アトランティックサーモン養殖場に、活発に反対する著者の子供スカイラとウエストン・トミネ。Photo:Ben Moon

ピュージェット湾を取り戻す

By ディラン・トミネ   |   2020/10/20 2020年10月20日

囲い網サーモン養殖を永遠に締め出すための大胆な計画 煙の匂いのする湿った2017年9月の朝、ベインブリッジ島にある自宅から数キロ南で抗議するため、子供たちと僕はスキフに荷を乗せた。ワシントン州の広範囲で荒れ狂う山火事により不気味な色をした空の下、ダンボールにマジックでメッセージを書いたプラ… さらに読む

水面に浮かび、ルス・リケッツは太平洋岸北西部の澄み切った川を漂う。写真:リア・ヘムベリー

全身に川を感じて

By ブレット・トールマン   |   2020/08/24 2020年8月24日

リバー・シュノーケリングをする人は、わずかな運に恵まれさえすれば、はじめから水中の生活を垣間見ることができる。丸太のたまり場にはサーモンの幼魚がちらつき、泡のカーテンの下にはトラウトが潜んでいる。「最初はただそれだけ」とルス・リケッツは言う。「途中で我を忘れる瞬間がやってくる。そして… さらに読む

オレゴン州沿岸のスチールヘッドの川に腰までつかり、スペイキャストしようとするジェフ・ヒックマン。Photo:Jeremy Koreski

オレゴン州のスチールヘッド:すべては故郷の水域のために

By スティーブ・デュダ   |   2020/07/06 2020年7月6日

オリィ・ヒックマンは、よくはしゃぐ3歳児だ。目下、母親のキャサリンが差し出すニンジン・スティックに喜び、キッチンでラップを踊り、そして会ったばかりの初対面の人々に興奮している。何しろその全員が大声で、しかも同時に話している。けれど何よりオリィ・ヒックマンが大喜びしているのは、父さんと… さらに読む

アイダホ州ボイシーのはずれにある孵化場では、サーモン川上流で捕獲した絶滅寸前のベニザケの成魚を「おかえりなさい」と歓迎する。Photo: JIM NORTON

コロンビア川のパワー・シフト

By ジム・ノートン   |   2020/06/29 2020年6月29日

2019年夏、アイダホ州ソートゥース山麓サーモン川上流の谷に、絶滅危機に瀕する20数匹のベニザケが帰ってきた。1,450キロメートルも離れた海から、疲れ果て、傷ついた繁殖間近のサーモンたちは、レッドフィッシュ湖下方の小川で網にかかり、トラックで225キロメートル先のボイシーの人里離れた巨大な倉庫に… さらに読む

知床連山の尾根に霧が立ち込める早朝、静かに一仕事を終え帰港した漁船が佇む羅臼港。写真:村上春二

日本の天然サケを食卓に

By 村上 春二   |   2020/04/22 2020年4月22日

早朝3時、北海道の海の男たちが漁港に足早に集まってくる。シロサケ(秋サケ)漁に出航する時間だ。9月から11月の北海道はシロサケ漁の最漁期。秋とはいえ、北海道の朝はかなり冷え込むが、そんな気温に怯んでいる漁師は見当たらない。それはそうだ。彼らにしてみたら、1年間の収益をこの数か月で得なけ… さらに読む

ヤマメは近年「ヤマメ・トラウト」としてグローバルに知られるようになってきた。日本のフライフィッシャーたちの花形でありファンも多く、もちろんヤマメたちには迷惑がられている。 写真:阪東幸成

生まれてきた理由を知らない魚たち

By 阪東 幸成   |   2019/11/29 2019年11月29日

釣り人はすべからく楽観的である。どんなに釣れないときでも「次の一投で!」「次の淵には!」「奥の滝壺にこそ!」「夕方になれば……」「明日こそ!」「来年になれば……」と希望を先延ばしにして渓を遡る。楽観的でなければ釣り人は次の一歩を踏み出すことも、竿を振ることもできないから、理論上、悲観的な… さらに読む

信州の自然に触れて、しきりに「美しい」とつぶやいていた、フライフィッシング・アンバサダーのディラン・トミネ。 写真:中根淳一

魚と釣り人のフェアな関係のために

By 中根 淳一   |   2019/11/21 2019年11月21日

日本は小さな島国ながら山が連なる地形ゆえ、その山々からは谷間を縫うように豊かな流れが集まり、海まで注いでいる。「山・川・海」と、釣りにはとても恵まれた環境であり、美しい景色に囲まれながら、釣り糸を垂れるひと時には格別な楽しみがある。 ディランは環境保全に奔走する活動家でもあるが、夢中で… さらに読む

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