• 藤堂 光樹

藤堂 光樹

直営店/マネージャー

STARTED AT PATAGONIA

2001年

LOCATION

パタゴニア 東京・丸の内

藤堂 光樹
「仕事がつらいと思ったことが多々ありました。それがストアマネージャーになってからは毎日が楽しくて仕方がない。スタッフを信用して仕事を任せ、その人が成長していく過程を見るのが一番で、これはもう仕事というより、自分の生きがいそのものと言っていい」
 

情熱を注いでいること:
パタゴニアの仕事と並行して、尾瀬のガイドをライフワークとして続けています。自分にとって山は単なる登山ではなく、自然からのメッセージを受け取り伝えていく場。自然体験を心から楽しみ、興味が深くなる事で、また来たい、誰かを連れてきたい、そして守りたいと思っていただけることを大切にしています。

お気に入りのパタゴニア製品:
スタンドアップ・ショーツ。入社した最初の夏、1枚もショーツを持っていなかった僕に先輩が譲ってくれたものです。かなり穿き込まれていてすり切れていましたが、そのボロボロ加減があまりにカッコよく、その瞬間から魅了されました。そのときの1枚は後年、入社してきたクライマーに譲りました。パタゴニアが最初に作ったアパレルであり、その誕生ストーリーや歴史の豊かさはもちろん、洗濯するほど体に馴染んできて、自分で育てる感がたまらない。今は細身のショーツが主流ですが、また時代が巡ってくる日を夢見て、今も穿き続けています。

パタゴニア入社までの道のり:
大学卒業後、一部上場企業に4年勤めて退職。大量消費社会と目的のない退屈な人生からの脱却を求めて、1年半ほど海外の旅に出ました。オーストラリアではナショナルパークを転々としながらNGOの植生復元活動に参加。イスラエルではキブツでの共同生活を体験しつつ、パレスチナ・ガザ地区で難民支援のボランティア。その後はヨーロッパを回りました。様々な経験の中から自然の中に身を置く仕事に就きたいという思いが強く、そこから尾瀬のガイドにたどりつきました。その後に出合った「エスクワイヤ別冊」のパタゴニア特集に衝撃を受け、読み終わったときにはパタゴニアで働こうと決めていました。

尾瀬ガイドとパタゴニアの仕事をどう両立させていますか?
尾瀬のガイドはパタゴニアに入る2年前から始めたので、今年でちょうど20年。最盛期はミズバショウが咲き始める6月からで、逆に雪に閉ざされる初冬から春までは仕事がありません。最初は春から秋は尾瀬で、オフシーズンはパタゴニア。社員になってからは、有給休暇を利用して2、3週間まとめて休んで尾瀬に行っていました。今はマネージャーの仕事に集中する必要があるので、ハイシーズンの週末とその前後の1、2日ほどをガイドに充てて、東京から往復するようにしています。ガイドで不在の間はストアのみんながサポートしてくれています。だから、行かせてもらえるだけで感謝。一時、尾瀬に行くのを躊躇したこともありました。でも、「それは藤堂さんらしくない」と、私の背中を押してくれたのもストアスタッフたちでした。その代わり、というわけでもありませんが、シーズン前に同じストアのみんなを連れて、尾瀬を2日間歩くんですよ。それが僕から彼らへの感謝の印。ガイドのお客様と同じくらいもてなして、楽しんでもらうよう心がけています。

ストアマネージャーになって変化したことは?
ひとことで言うと、仕事が楽しくなりました。こんなにやりがいがある仕事なのだなと。以前はその業務領域や責任の重さゆえ、できるだけマネージメントから遠い位置に留まりたいという気持ちもありました。アシスタントマネージャーに推薦されたときでさえ、心の底では、社員のままでいいのにな、と思ったほどです。それがあるとき、当時のマネージャーが育児休暇で不在になり、その間、私が代理を務めることになったのです。最初は自信もないし、「仮の店長」ぐらいの軽い意識だったのですが、それではまったく通用しないことを理解しました。真正面からスタッフやお客様、会社と向き合わないと務まらなかったのです。そうして1年が終わる頃には、気持ちが大きく変化していました。マネージャーになりたい、と心から思ったのはそれからです。マネージャーには売り上げや経費の管理、環境アクションや地域コミュニティとの交流などさまざまな業務がありますが、私はチームの育成に最もやりがいを感じます。グループが一体になるような雰囲気を作りだす中で、互いに信頼感をもって生き生きと働き、成長していく。その過程を見るのが楽しみでもあり、一番の喜びです 。

パタゴニア直営店の存在意義とは?
パタゴニアがアウトドアや環境についてのメッセージを発している中で、最もダイレクトにお客様に伝えられる場が直営店です。お客様の表情を見ながら、間合いを取りながら、その方の興味の方向や深度によっても話す内容は変わってきます。それと同時に、いろんな人のつながりを感じられる場でもあります。多くの可能性に満ちていますし、ここほどやりがいを感じられる職場はない。ストアで働く楽しさを知ってしまうと、もうほかの部署には移れません。