吸湿発散性
吸湿発散性加工は、汗や水分が細い空間(シャツの繊維間の極小の穴など)を透過することを可能にする化学です。
なぜ
吸湿発散性加工とは、汗や水分を素肌からウェアの表面へとすばやく移動させ、空気中に蒸発させる化学です。吸湿発散は重力に逆らう表面張力と粘着力により、液体が細い空間(シャツの繊維間の極小の穴など)を透過することを可能にする毛細管現象の一種で、化繊のウェアにおけるこの現象の効率をさらに向上させるのが、吸湿発散性加工です。
吸湿発散性加工済みのウェアは、温暖な天候下では、体の自然な冷却機能である汗を効率よく管理することで涼しい着心地を保ちます。寒冷な天候下では、素肌に接する生地をドライに保つことで体を保温します。
しかし吸湿発散性加工は劣化しやすい傾向があり、乾燥機用シートや液体ソフナーなどの一部の洗濯用品に含まれているワックスや柔軟剤によってその効果が大幅に妨げられ、ウェアの寿命を早めかねません。そして吸湿発散性加工には合成化学物質が使用されていることから環境への負荷もあり、私たちはそれを減らすために積極的に取り組んでいます。
現在の取り組み
パタゴニアではベースレイヤーをはじめ、トレイルランニングやクライミングなど活発な用途に適した製品の多くに、化学的な吸湿発散性加工を施しています。それは激しい運動中に水分がウェアを透過する効果を高めるためで、製品の機能性に対して考慮に値する利点が得られる場合にのみ、化学的な吸湿発散性加工を適用します。
私たちはまた、パタゴニア製品に使用する化学の機能性だけでなく環境への影響も改善するために、革新分野のパートナーたちと密接に取り組んでいます。ビヨンド・サーフェス・テクノロジーズ(BST)はそのひとつで、植物種子油から作られた吸湿発散性加工を提供する化学革新企業です。パタゴニアは2015年にティンシェッド・ベンチャーズ基金を通してBSTに投資を行って以来、同社との協働をつづけてきました。BSTの吸湿発散性技術は、石油ベースのものと比較すると最大70%もカーボン・フットプリントを抑えるうえに、ZDHCのMRSL(製造時使用制限物質リスト)といった複数の団体による有害化学物質リストを遵守しています。
次なる展開
私たちは革新的なパートナーたちとともに、パタゴニア製品に使用する化学加工の機能性を向上させながら、環境への影響を削減するために取り組んでいます。そしてすべての化学加工および補助加工が、環境への影響を抑えるとともに安全に製造されることを目指します。