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東北地方太平洋沖地震を受けて

辻井 隆行  /  2011年4月7日  /  読み終えるまで6分  /  コミュニティ

被災地を訪れる辻井、仙台新港周辺。写真:パタゴニア日本支社

この度の東北地方太平洋沖地震により、多くの尊い命が失われたことに深く哀悼の意を表し、いま現在も日々苦しみと闘われている被災者の皆様に、心からお見舞いを申し上げます。また震災直後より被災地で救済活動に携わる全自治体の皆様、ボランティアの皆様に、心から敬意を表します。

パタゴニアは被災地の一日も早い復興と被災者の皆様の安全を願い、できる限りの支援を行います。具体的には、義援金や衣類等の寄付、社員によるマッチング寄付プログラムや店頭での募金活動、社員ボランティアプログラムなどを通じた支援を実施しています。現時点での支援内容の詳細についてはこちらをご覧ください。

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2011年3月11日14時46分、日本の三陸沖で発生した東北地方太平洋沖地震。気象庁によるM9.0は地震の規模としては1923年の関東大地震や1994年の北海道東方沖地震を上回る日本国内観測史上最大のものとなりました。この東北地方太平洋沖地震を受け、パタゴニア日本支社としての具体的な支援や方法を検討するため、日本支社長の辻井が3月27日~29日の3日間、パタゴニア直営店のある仙台市と仙台市の北東に位置する石巻市を訪れました。以下、辻井によるレポートです。

東北地方太平洋沖地震を受けて

被災地を訪れる辻井、仙台新港周辺。写真:パタゴニア日本支社

山形空港経由で仙台駅に到着したのが夕刻近くだったため、初日は市街地にある仙台ストアを訪れ、スタッフとの情報交換に時間を費やしました。地震発生数日後に全員の無事を確認していたものの、スタッフと直接会って震災後2週間のようすをじっくり聞くことは、今後の支援を考えるうえで意義深いと感じたからです。店内は塗装にいくつかのひび割れが見られたものの、建物そのものに大きな被害は見られませんでした。震災後、早期に電気と水道が復旧したため、多くのスタッフが日ごとストアに集まり、店内の清掃などをしながら防寒に役立ちそうなダウンやフリース製品、下着などを自身も身を寄せていた避難所のお年寄りや子供たちを中心に届けました。またストアにある電気温水器のシャワーをスタッフの家族やご来店されたお客様に提供してきましたが、当日も石巻市内にある中学校の先生がシャワーを浴びに立ち寄られていました。

東北地方太平洋沖地震を受けて

ボランティアのテント村、石巻市。写真:パタゴニア日本支社

翌日、仙台ストアも懇意にさせていただいているローカルサーファーの鈴木達氏から、ご子息が石巻専修大学を拠点としてボランティアをされているという情報を聞き、スタッフとともに現地に向かいました。実際に目にした石巻市の様子は予想をはるかに超える厳しいものでした。石巻専修大学は津波による被害を受けた石巻社会福祉協議会(石巻社協)や石巻赤十字病院などに構内を開放し、施設を提供されています。構内に災害ボランティアセンターを設置した石巻社協の阿部由紀氏によると、石巻市では家屋の流失、全壊、構造損壊などの被害が甚大である一方、被害が1階部分にとどまった家屋も多いとのことでした。しかしながら、そうした家屋の1階部分には津波によって運ばれたゴミや泥が堆積しており、それらのかき出し作業や清掃が難航しているそうで、1軒の家屋から泥をかき出すには10人程度の1チームで3日程度とのことでした。

現地視察中には、石巻社協が仙台発のボランティア向け日帰りシャトルバスの運行を試験的に始めることを知りました。シャトルバスの運行により、ガソリンが手に入らずに現地に行くことのできなかった方々も支援に参加することができるだけでなく、ボランティア参加者に想定されるさまざまな危険も軽減することができます。運行開始の告知数日後には定員に迫る70名を超える参加者が集まり、4月5日の時点では増便も決まったと聞きました。阿部氏によれば、ボランティアの参加者数が増加するなかで今後の課題となるのは、ボランティア活動のまとめ役となるリーダーを育成して、効果的な支援につなげることだそうです。地震発生以来、仙台ストアのスタッフはそれぞれ個人の判断および状況に応じた活動をおこなっていましたが、可能な範囲で1日2名程度、このシャトルバスを利用してボランティアに参加することになりました。仙台のスタッフが複数回参加して経験を積むことで、阿部氏が掲げる課題に少しでも貢献できればと考えています。

東北地方太平洋沖地震を受けて

泥出しや清掃作業が終わったあとのごみや瓦礫の山、石巻市 写真:パタゴニア日本支社

メディアで報道されているとおり今回の震災は被害が広範囲にわたり、被災地によって必要とされる支援内容もさまざまです。そのためパタゴニア日本支社としてどの地域に対してどのような支援を行うべきか、客観的に見極めるのは非常に困難でした。しかしながら、このタイミングで現地に足を運んだことで、パタゴニアのような中規模企業は、限られた資金や要員を集中させることが効果的な支援につながることを強く感じました。そして当面は仙台ストアからも近く、必要とされる支援内容が明確である石巻市に集中して、パタゴニア日本支社として可能な範囲での支援を行うこととしました。社員ボランティアプログラムを通じて参加希望者を募り、まずは4月12日から24日の期間に最大で30名の社員を石巻社協に派遣して、おもに家屋の泥出しや清掃といった活動を支援します。

仙台ストアについては震災によって影響を受けられた被災者の皆様をはじめ、スタッフとその家族にも最大限の配慮をし、また被災地を含めた東北地方全域の状況を考慮に入れながら、現在11:00~16:00にて営業しています。被災地の状況や支援に関する情報交換の場としてもご利用いただければと考えています。

パタゴニアの東北地方太平洋沖地震に関する取り組みは、今後もブログ「クリーネストライン」をはじめ、ウェブサイトemailニュースなどで随時お知らせしていく予定です。私たちがお知らせできるのは限られた情報ではありますが、それらが何らかの形で皆様のお役に立ち、少しでも多くの支援に繋がれば幸いです。

最後になりますが、被災者の皆様に重ねて心からのお見舞いを申し上げるとともに、一日も早い復興をお祈り申し上げます。

パタゴニア日本支社
辻井隆行

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