フェアトレード:最初の一歩
「フェアトレード・サーティファイド」のシンボルを見たり、コーヒーやチョコレートの売上げの一部が生産者に直接届き、その地元地域に残るという保証について聞いたことがあるかもしれませんが、パタゴニアは、フェアトレードUSAとのパートナーシップのもと、その同じ恩恵を衣類にも提供します。
プログラムはシンプルです。パタゴニアは1点のフェアトレード・サーティファイド製品ごとに賞与(プレミアム)を支払います。この賞与は労働者が管理する口座に直接送られます。これは上から下へのプログラムではなく、民主的に選出された労働者から構成されたフェアトレード委員会が、その用途を決定します。それらは、プライベート・ヘルスケアや託児所などの社会的、経済的、環境的な地域事業のために使用されたり、あるいは労働者が生活賃金に近づけるようボーナスとして支給されます。
パタゴニアは2014年秋に小規模ながらこの試みに着手しました。インドのプラティハ・シンテックスで作られた11のヨガ製品についてでした。これは十分な成功を収め、翌春にはその数を33製品に、その秋の終わりには192製品にまでひろげました。これまでにパタゴニアは7千人の労働者に合計43万ドル以上の追加賃金を支払いました。労働者はどのような用途を投票で決定したのでしょうか。あるグループは託児所を設立し、またあるグループはモンスーン・シーズンに着る雨具を購入しました。また別の工場の労働者はそれを1〜3週間分の給与に相当するボーナスとして配分しました。
2017年の秋シーズン時点で、パタゴニアはフェアトレード認証プログラムをパタゴニアの売れ筋製品のひとつであるシンチラ・スナップT・フリースを含む300製品以上に拡大し、インド、タイ、コロンビア、ベトナム、ニカラグア、メキシコの新たな工場で製造されます。このプログラムへの参加を拡張しているのはパタゴニアだけではありません。フェアトレードは他のブランドの参加により、目覚ましい成長を遂げています。
フェアトレードの取り組みはより高い賃金と地元地域活動への参加の両方を促しています。また、より健全な就労環境を作り、児童労働の防止も支援します。対話はフェアトレードのもうひとつの重要な側面です。フェアトレード委員会のメンバーが追加賃金の一部を使って調理施設を作ることを検討していることを知ったプラティバ社は、それが会社の資金でまかなうべき計画であると認識し、新たに調理施設を作りました。
そしてもうひとつ、労働者や工場、あるいはパタゴニアというブランドとは関係のない利点があります。それはフェアトレード・サーティファイド衣類を購入するお客様への利点です。購入する製品一点一点が、私たちのグローバル経済においては非常に稀な、優れた価値観への一票となります。
短編映画とFacebookライブを加えた本投稿記事の改訂版の初出はLinkedIn。