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フェアトレード:最初の一歩

ローズ・マーカリオ  /  2016年12月5日  /  読み終えるまで4分  /  フットプリント

ハイダラマニ社のミヒラ(地球という意味)工場でパタゴニアのベター・セーター・ベストを縫う従業員。この工場はカーボン・ニュートラル、およびLEEDのゴールド認証とフェアトレード認証を受けたパタゴニア衣類の縫製工場 スリランカ、アガラワッタ。Photo: Tim Davis

「フェアトレード・サーティファイド」のシンボルを見たり、コーヒーやチョコレートの売上げの一部が生産者に直接届き、その地元地域に残るという保証について聞いたことがあるかもしれませんが、パタゴニアは、フェアトレードUSAとのパートナーシップのもと、その同じ恩恵を衣類にも提供します。

プログラムはシンプルです。パタゴニアは1点のフェアトレード・サーティファイド製品ごとに賞与(プレミアム)を支払います。この賞与は労働者が管理する口座に直接送られます。これは上から下へのプログラムではなく、民主的に選出された労働者から構成されたフェアトレード委員会が、その用途を決定します。それらは、プライベート・ヘルスケアや託児所などの社会的、経済的、環境的な地域事業のために使用されたり、あるいは労働者が生活賃金に近づけるようボーナスとして支給されます。

パタゴニアは2014年秋に小規模ながらこの試みに着手しました。インドのプラティハ・シンテックスで作られた11のヨガ製品についてでした。これは十分な成功を収め、翌春にはその数を33製品に、その秋の終わりには192製品にまでひろげました。これまでにパタゴニアは7千人の労働者に合計43万ドル以上の追加賃金を支払いました。労働者はどのような用途を投票で決定したのでしょうか。あるグループは託児所を設立し、またあるグループはモンスーン・シーズンに着る雨具を購入しました。また別の工場の労働者はそれを1〜3週間分の給与に相当するボーナスとして配分しました。

フェアトレード:最初の一歩

スリランカのハイルダラマニ CKTアパレル社の労働者が投票で決めたフェアトレードのプレミアムの使用方法は、無料のチャイルドケアを提供する託児所と健康/衛生プログラムだった。詳細はこちら。Photo: Tim Davis

フェアトレード:最初の一歩

パタゴニアのTシャツを作るカリフォルニア州ロサンゼルスのネイチャーUSAの社員は、1〜2週間分の給与に相当するボーナスとして配分することに投票した。写真:Tim Davis

2017年の秋シーズン時点で、パタゴニアはフェアトレード認証プログラムをパタゴニアの売れ筋製品のひとつであるシンチラ・スナップT・フリースを含む300製品以上に拡大し、インド、タイ、コロンビア、ベトナム、ニカラグア、メキシコの新たな工場で製造されます。このプログラムへの参加を拡張しているのはパタゴニアだけではありません。フェアトレードは他のブランドの参加により、目覚ましい成長を遂げています。

フェアトレードの取り組みはより高い賃金と地元地域活動への参加の両方を促しています。また、より健全な就労環境を作り、児童労働の防止も支援します。対話はフェアトレードのもうひとつの重要な側面です。フェアトレード委員会のメンバーが追加賃金の一部を使って調理施設を作ることを検討していることを知ったプラティバ社は、それが会社の資金でまかなうべき計画であると認識し、新たに調理施設を作りました。

そしてもうひとつ、労働者や工場、あるいはパタゴニアというブランドとは関係のない利点があります。それはフェアトレード・サーティファイド衣類を購入するお客様への利点です。購入する製品一点一点が、私たちのグローバル経済においては非常に稀な、優れた価値観への一票となります。

フェアトレード:最初の一歩

2016年10月6日、パタゴニアはフェアトレードについてのFacebookライブ討論を行った。パネルの参加者は(左から右へ)フェアトレードUSAの社長兼CEOポール・ライス、スリランカのハイダルミ・マヒラのフェアトレード工場ディレクターのヴィノッド、パタゴニアのグローバル・スポーツウェアのシニア・ディレクターのヘレナ・バーバー、パタゴニアのCEOローズ・マーカリオ、パタゴニアのソーシャル/エンバイロメンタル・リスポンシビリティのシニア・ディレクターのキャラ・チャコン。討論会はFacebookでご覧ください。Photo: Whitney Clapper

フェアトレード:最初の一歩

そしてその夜、『フェアトレード:最初の一歩』の一般上映会に地元の人たちを招き、パタゴニア本社にてパネル討論会を開催。キャラ、ローズ、ポールに加えて、スリランカを拠点とするハイダラマニ・マヒラのフェアトレード工場ジェネラル・マネージャーのチャマラ・デ・シルバ(中央)、フェアトレードUSAのアパレル/家庭製品シニア・ディレクターのマヤ・スポール(右から2人目)も参加した。カリフォルニア州ベンチュラ Photo: Kyle Sparks

フェアトレード:最初の一歩

ティンシェッドの前でパネリストを紹介するヘレナ。Photo: Kyle Sparks

フェアトレード:最初の一歩

彼が監督するスリランカの工場で製造されるパタゴニア製品のひとつ、ベター・セーターをお披露目するチャマラ・デ・シルバ。このイベントに参加するため遠方から来てくれたチャマラとヴィノッドに感謝。Photo: Kyle Sparks

フェアトレード:最初の一歩

この特別なイベントとFacebookライブの討論会に参加してくれた皆さんに感謝。Photo: Kyle Sparks

短編映画とFacebookライブを加えた本投稿記事の改訂版の初出はLinkedIn

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