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Save! SEGAMI:横浜最後の大自然を守る

角田 東一  /  読み終えるまで7分  /  アクティビズム

春、山桜に覆われる瀬上池周辺。写真:認定NPO法人ホタルのふるさと瀬上沢基金

パタゴニアが環境助成先として支援している〈認定NPO法人ホタルのふるさと瀬上沢基金〉をはじめとする環境保護団体では、横浜市に残された最大規模の緑地帯の一部(大きさ約約東京ドーム7個分)の大規模開発計画に対して、その緑地を守る保護活動に取り組んでいます。

以下は、市民等からの意見を開発の是非の参考にする「横浜市都市計画公聴会」の、同団体代表理事の角田氏が述べられた意見からの記述です。

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私は石川さんの代理を務めさせて頂きます、港南区在住の角田東一と申します。今回、市の上郷開発における施策の問題点を中心に、会場に大勢お越しの次世代を担う若い人たちの為に、開発反対の意見を述べさせて頂きます。

まず初めに、開発反対の民意と、それを無視する市の姿勢について申上げます。この開発計画に関して、市民の意見は圧倒的に開発反対が多い、という事実です。以下にその例を挙げます。

・横浜市が実施した市民アンケートでは、緑地の維持拡大を望む意見が、全体の約98%でした。
・また、上郷・瀬上の自然を守る会が集めた開発反対の署名は11万筆以上に対し、上郷開発の早期実現を希う会が集めた開発賛成の署名は約900筆弱と、120:1で開発反対の意見が圧倒しています。
・他にも、素案(案)縦覧後の市民意見募集では、反対7、賛成1です。
・また瀬上沢基金へは、緑地を守るため約14,000名の方から1,000万円の寄付が寄せられています。

民意は圧倒的に開発反対の意見が占めています。

本来であれば、横浜市はこうした市民の声を真摯に受け止め、開発の中止を図るべきでしょう。しかし市の評価委員会は、3年前の公聴会での賛成意見が多い、ということを民意として採用し、開発をようとしています。これは明らかに実際の民意を無視した非民主的な政策です。

横浜市が今回の開発の根拠として発表した上郷開発の線引き変更理由書では、「住民の合意形成が図られた」と民意を得たように書かれていますが、市の説明によれば、ここで言う「住民の合意」とは「事業者と地権者の合意」とのことで、これも民意は得られていません。

もし横浜市がこのまま、このような圧倒的多数である横浜市民の開発反対の声を一切聞かないとすれば、明らかな問題行為です。私は横浜市民の一人として強く抗議するとともに、横浜市がこうした市民の声を真摯に受け止め、開発計画を中止して頂くことをお願い致します。

次に、今回の開発予定地の災害リスクの観点から意見を申し上げます。

開発計画地は、住宅地として利用するには、潜在的に大きな危険性のある土地であることが明白です。神奈川県が2015年に公表した大正型関東地震の被害想定では、この開発計画地の一部は「震度7」の揺れが予想され、液状化危険度も「極めて高い」としています。市は「規定類に従って施工を指導する」と答えていますが、東日本大震災をはじめとして「規定類に従った施工」で防げない被害というのは、これまで何度も繰り返し発生してきました。

また、事業者が提出したデータで液状化に関わる深田谷戸埋立て資料、偏土圧に関わる埋立て断面方向図、風害に関わる取付け道路風速測定場所が、不正データであるということが判明しています。市はそうしたデータを黙認し、市民から指摘された正しいデータを無視して、計画を進めています。

宅地として利用するのは、明らかに危険だということが分かっているこの計画地を、更に不正データを黙認し、森を伐採し、土地を埋め立て、家を建てるこの計画は、市民の生命や生活を危険にさらすものです。市民の生命と生活を守るべき行政の立場から逸脱した行為であると言えるでしょう。

国土利用計画では「自然災害の未然防止」という方針を打ち出しています。横浜市へはこうした国の方針に従い、市民の安全と暮らしを第一に考え、災害リスクの高いこの計画の中止を決定して頂きたいと申し上げます。

次に、整開保線引き基準変更と、線引き変更を伴う都市計画提案による開発について述べます。

2014年に線引き権限が神奈川県から横浜市に委譲されました。横浜市はこれに伴い、権限移譲以前の20倍に当たる630haもの守るべき市街化調整区域を、開発可能な市街化区域へ変更しようとしています。上郷開発計画もこの一部です。

線引き権限を委譲する国の方針は、「中央集権的な行政構造の法制度自体では緑の潰廃を阻止できないので、これを補完するため、地方自治法の改正趣旨に即して市条例を作成しなければならない」という、より緑を守る為の移譲です。独自性をうたう横浜市の整開保線引き基準変更は国の方針に明らかに反するものです。

横浜市の人口は2019年をピークに今後減少傾向を迎えます。そして開発計画地の栄区、港南区エリアはすでに減少が始まっています。人口が減れば空き屋が増えるのは横浜市もその例外ではなく、現在は約18万戸の空き家が存在します。人口が減り続け、家が余り続けている今の横浜市に、代々守られてきた森を切ってまで新しい宅地を作る必要は全くありません。

市街化調整区域を市街化区域に変更するための3つの条件、①人口の増加が確実な地域、②鉄道駅・高速道路インターチェンジ等の骨格的都市基盤施設の整備が行われる地域、③産業誘致などが確実な地域、の三つの条件も満たしていません。

こうした民意を無視し、法制度すらゆがめた解釈で線引き変更を伴う都市計画提案による宅地開発を認めてしまえば、横浜市が全国で初めての前例となり、横浜の緑が失われるだけでなく、緑地として守るべき市街化調整区域の開発が全国に拡大する引き金を横浜市が作った、という恥じるべき前例になります。

更にこの開発は温暖化にも大きく影響します。横浜市の平均気温はこの100年間で2.8℃も上昇しました。また横浜の緑被率は40年前の約46%から28 %に減少しています。緑を減らし都市化した地域ではヒートアイランド現象が加速化しているのは、市の資料でも明らかです。また上郷開発はエネルギー使用増加に伴う温室効果ガスの排出を増やします。今回のような開発を容認し、横浜市の緑をさらに削れば、ますます温暖化が深刻化することになります。

市は自身のマスタープランや、国際未来都市横浜としての施策で、温暖化を抑制し生物多様性を守る旨を宣言しています。横浜市へは2008年より発足した森林保全のためのみどり税を活かし、自身の宣言に恥じぬよう、横浜市に残された貴重な森の開発は中止し、市民の声を反映し、私たちの子供や孫、未来の世代にも持続できる、緑にあふれる美しい自然と共生する、豊かで暮らしやすい街づくりの実現を強く求めます。

以上のように今回の計画には多くの問題があり、到底容認できず、上郷猿田地区の開発に反対を申し上げます。横浜市でただ一つ、いたち川本流に注いでいた石原から円海山まで完全な形で残された瀬上谷戸の美しい森を守る英断を、お願いいたします。私たち横浜市民も、その為であればできる限りの力をお貸しすることを、お約束します。

以上で私の公述を終了します。ご清聴ありがとうございました。

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2017年7月に発足した、学生も活動に参加している若手市民団体「横浜のみどりを未来につなぐ実行委員会」では、1970年代の約50%から2014年の28.8%まで減少の一途をたどる横浜市の緑地割合の減少に歯止めをかけようと、住民投票を求める署名を開始。これ以上の緑地の減少を伴う開発に、民意を反映させる。横浜市が実施した「横浜の緑に関する市民意識調査」(平成20年)によれば、市民の98.2%が緑の総量維持、あるいは増加を求めているという結果もある。現在同団体では、署名期間10月23日~12月10日に向けて署名を集めてくれる方(受任者)を募集中。常設の署名スポットはこちらからご確認いただけます。横浜最後の大自然を守る「緊急」アクションについては、Save! SEGAMIをご覧ください。

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