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ツリーライン:年輪に刻まれたストーリー

ローラ・イェール  /  読み終えるまで6分  /  スノー, アクティビズム

デブ・マクキロップいわく、最高の木は抱擁できない。「フォレスターにとっては、素晴らしい測定ツールとなる腕の長さを知っておくのは便利なことです」と彼女は言う。ブリティッシュ・コロンビア内陸のベイスギの森で、スキー中にデブの例にしたがって愛を送るリア・エヴァンス。 Photo: Garrett Grove

木は静かに、辛抱強く、耐え忍びます。地球における私たちの人生で知り合う最古の生物である木は、私たちの惑星の広大な過去への生きる橋渡しとなります。『ツリーライン』は私たちという種がずっと依存してきた森を讃える映画であり、スキーヤーやスノーボーダーの一部がその人生すべてを刻みこんできた場所でもあります。雪を求めるアスリート、科学者、治療師のように、日本の樺、ブリティッシュ・コロンビアのベイスギ、ネバダのブリストル・コーンの森を探索し、これらの木々が故郷と呼ぶ場所の豊かな環境が深く掘り下げられる様子をご覧ください。デブ・マキロップは木々を中心とする暮らしを営むそんなひとりです。

私のようなツリー・オタク:生態学者デブ・マキロップと一緒に森へ

中学校1年生のとき、デブ・マキロップはクラスの一環で、未来の仕事に何が最適かの適正検査を受けた。その結果は、マキロップが優れたフォレスター(森林管理者)になれることを示唆していた。この仕事は北米の最も広大な森に暮らすカナダの小さな町では望ましいものだった。だがそのとき、彼女は失望した。そんな職は木を伐採するのが好きな白髪頭の年配の男性のものだと思っていたからだ。中学生の彼女が「私がフォレスターになるはずはないわ」と反応したのを思い出してマキロップは笑う。

30年後、マキロップは違った見解をもっている。皮肉なことか、あるいは適正検査の素晴らしさか、輝く目をもつ笑顔の43歳の女性は、現在ブリティッシュ・コロンビア政府の生態学研究者として働いている。スキーヤー、サイクリスト、科学者の彼女が、故郷の森と大人のお気に入りの趣味を仕事に結びつけたのは、霧に覆われたクートネイ山系の中心部のここだった。それは愛する故郷を楽しむことと保護することを両立させることのできる仕事だ。

マキロップはブリティッシュ・コロンビアの内陸にある大きな木に囲まれた湖を背景とした、適切な名をもつ小さな町エッジウッドで育った。トロントの大学に行くために18歳で家を去ったが、どうすれば戻れるかをつねに探っていた。そしてブリティッシュ・コロンビア大学で森林科学の修士号を得たあとにフォレスターの資格を得ることで、彼女はそれを達成した。この役割により、伐採者と土地管理者と一緒に仕事をしながら、幼馴染みのベイスギとカナダツガを研究することができるようになった。

ツリーライン:年輪に刻まれたストーリー

ベイスギの皮。「Thuja plicata(ベイスギ)」はブリティッシュ・コロンビア内陸の温帯雨林で繁栄する種のひとつであり、60メートル以上の高さに成長可能で、溝の入った樹幹の直径は6メートル以上、年齢は1,000年以上にも達する。Photo: Garrett Grove

「大学に行っているとき、故郷の森が恋しかったです」と彼女は言う。「ブリティッシュ・コロンビアの多くが材木業に解放されており、伐採される場所と時間、そのやり方は大きな影響を与えます。その決断をするのがフォレスターなので、それになることに決めました。保護と伐採のバランスをよりよくする方法を見つけるために、森がどのように育ち、成長していくかを知りたかったのです」

個人的な意味では、マキロップがいま住む山系は、彼女のようなハードコアのスキーヤーでプロのマウンテンバイカーには最適な場所だ。だがフォレスターでそんな経歴をもつ者は他にはいない。この地域は内陸温帯雨林とよばれる極度に稀な生態系を有し、それはブリティッシュ・コロンビアの内陸部と、アイダホ州とモンタナ州北部のごく小さな一部の地域に存在する。沿岸の気団は内陸台地を何百マイルも超えて険しい山岳地形に吹き付け、海からこれほど離れた場所では稀な濡れた湿度の高いコンディションを作り出す。この高い湿気はカナダツガやベイスギが何千年も生存し、外周9メートル以上に成長するのに最適な避難所を作り出す。その結果、この地域は250年以上の樹齢をもつ老齢樹の割合が世界のどこよりも高い。

マキロップはそれらがお気に入りだ。彼女は「抱擁」することのできない木、つまり彼女が両手で抱擁し、指がタッチできる最小サイズである外周50センチ以上のそれと仕事をすることを好む。そして実際彼女が木を抱擁するのを目にすることは珍しくない。「フォレスターにとっては、素晴らしい測定ツールとなる腕の長さを知っておくのは便利なことです」と彼女は言う。彼女はこれらのより大きな老齢樹に惹きつけられる。存在感に根付いていることが感じられるからだ。彼女はそれらが人間の3世代以上にわたって変化に耐え、繁栄してきたということを知っている。

木が繁栄するのと同じ条件は、また卓越したスキーのコンディションをも作り出し、マキロックはこれまでの人生、ほぼずっとそれを楽しんできた。子供時代、彼女と妹は家でスキー服をまとってクロスカントリースキーを履き、勝手口からすり抜けて、脚が進むかぎり、森の奥深くへと滑っていあった。「子供の私たちは怠け者で、雪がブーツに入るのがイヤでした」と彼女は言う。当時、自分がいかに幸運なのかには気づいていなかった。いま彼女は「ここでスキーができるなら、あなたはかなり幸運です」と語る。

マキロップは故郷の景観へのこの愛を、どこで材木搬出により生態系豊かな森が衰え、どこで気候変動により増加した山火事と暴風による混乱が増えつづけるのかを決定する4万平方マイルの技術的なコードに変換した。マキロップのデータによって、天然資源管理者は複雑な問題についてのより情報に導かれた管理決定を下すことができる。

ツリーライン:年輪に刻まれたストーリー

この上なく幸せな場所。ブリティッシュ・コロンビアのバックカントリーで本領を発揮するデブ・マキロップ。Photo: Ali Watt

マキロップの経歴と情熱はつねに重なり合っている。スキーやサイクリングをするときは、いつもお気に入りの木や植物種を確認している。彼女は「いつも効果的に仕事をし、生態系を正しくマッピングしたかどうかをダブルチェックしています」と言う。適性検査から30年後、彼女の針葉樹との関係は深まるばかりだ。「アルパインでのスキーは素晴らしいですが、眼下に広がる森へとスキーできるのはさらに素晴らしいものです」と彼女は言う。「アルパインから山麓のトウヒとモミへと、ときにはカナダツガからシーダーまでラインを繋げると、最高に素晴らしい日になります。私のようなツリー・オタクにとってだけでなく、多くの人にとってもね」

 

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