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地球が私たちの唯一の株主

事業の繁栄を大きく抑えてでも地球の繁栄を望むのならば、私たち全員が今手にしているリソースでできることを行う必要があります。これが私たちにできることです。

イヴォンの手紙を読む

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7月21日(日)閉店:私たちの地球のために投票します。

パタゴニア  /  2019年7月2日  /  読み終えるまで5分  /  アクティビズム

写真:パタゴニア日本支社

“僕らには自然世界を破滅させるか、 あるいは僕らの住処である この美しい青い惑星を救うかの 可能性がある。 ”

――イヴォン・シュイナード

7月21日(日)の第25回参議院議員通常選挙の投開票日、パタゴニア日本支社は全直営店を閉店します。

私たちは、パタゴニアの従業員全員が家族や友人などの身近な人と、日本の政治、選挙、そして私たちの地球の未来について話すきっかけと時間をもつこと、投票に行くことが大切だと考えたからです。

私たちの日々の生活と政治のあいだには、距離があるように感じられます。それは、私たちの生活と政治がどのようにつながっていて、政治家がどのような役割を果たしているのか、またどのような役割を果たしてくれるのかが見えにくい、というのが理由にあるかもしれません。そして、いまの政治家に幻滅している、誰に投票したらいいかわからない、ということもあるかもしれません。さらには、どのような未来をつくりたいかを真剣に考えることや、語ることに慣れていないこともあるかもしれません。

政治を語ることは、私たちの将来や夢を語ること、そして地球の未来を語ることと同じです。なぜなら私たち人間は、健全な地球がなければ生きられないから。それは私たち全員にとって同じです。そしてパタゴニア創業者のイヴォン・シュイナードは、投票することは、無駄ではない理由をこう話します。

「意義のある人びと、そして意義のある問題に賢明な一票を投じる。僕らが行動しなければ、人のため、重要な課題のため、賢明な投票をしなければ、子供たちの未来と地球環境に無関心な人々の票が政治に反映されてしまうかもしれない。皆が一緒に動けば、酷い政府に我慢を強いられるのではなく、僕らが本当に必要とする政府を作ることができる」

みずからの損得に目を向けがちな私たち大人や企業は、いまこそ若い世代とこれからの日本、そして地球の未来を考えるときです。

パタゴニアは2018年末、存在意義であるミッション・ステートメントを、「私たちは、故郷である地球を救うためにビジネスを営む」に変えました。

気候変動による危機はもはや予測ではなく、頻発し、困難で、壊滅的ですらある、現実だからです。環境省の「日本の気候変動とその影響」によると、気候変動の観測事実と将来予測として、日本では世界より速いペースで気温が上昇していること、真夏日・猛暑日の日数が増加していること、強い雨が増加している一方、降水日が減少していること、多くの地域で積雪が減少する一方、内陸部では大雪が増加する可能性もあることなどが報告されています。また、「気候変動の影響は、既に日本を含む世界の様々な地域・分野で現れています。今後、温暖化の程度が増大すると、深刻で広範囲にわたる不可逆的な影響が生じる可能性が高まるといわれています。」と言及しています。気候危機の被害を最も受ける若い世代にとっては、決して受け入れられない現実です。

16歳の環境活動家のグレタ・トゥーンベリさんは、気候危機に対して具体的な行動を起こさない大人たちに対して、こう訴えました。「あなたたちは他の何よりも自分の子どもを愛していると言います。だけど、あなたたちは堂々と、その子供たちの未来を奪っているのです」 彼女の言動に心を動かされた若者たちは、いま世界中で毎週数百万人単位のデモを起こしています。

その若者たちの行動がきっかけとなり、気候危機は国際的な政治議論の主要テーマとなっています。5月の欧州議会議員選挙では、気候危機への対策を強く訴えた政党や候補者たちが、若者たちの支持を受けて躍進したほか、オーストラリア、アメリカなどの自治体を中心に「気候非常事態」を宣言する動きも急速に広がり、国家レベルでは、イギリスとアイルランドが「気候非常事態」を宣言しています。

私たちの唯一の故郷である地球に住みつづけることができるかどうかは、この10年の私たち人間の行動にかかっていると科学者たちは警告します。しかし日本の政治の場では、気候危機への関心は低く、また脱石炭や脱原発、再生可能エネルギーを中心としたエネルギー政策への転換など、緊急度の高い重要課題が正面から議論されることは稀です。さらには気候危機を語ると、イデオロギーの対立と誤解されることもあります。

地球の現状は危機的です。けれども同時に解決策は明確です。化石燃料から脱却する脱炭素社会にいますぐ移行し、森林や農地といった二酸化炭素を吸収できる場所を増やしていくことです。本当の意味で手遅れにならないために、そして若者や地球の将来のために、私たち市民全員が、社会構造を大胆かつ公正に変化させようとする政治家を選ぶ必要があります。

それは、きれいな水、空気、土を大切にし、人、そして私たちの故郷である地球を大切にする人です。

7月21日(日)、私たちの地球のために投票しよう。

そして、みなさんの声を聞かせてください。「 #私たちの地球のために投票しよう 」

選挙に関する情報や、パタゴニアの直営店にて開催される「ローカル選挙カフェ」についての詳細は「Vote Our Planet 私たちの地球のために投票しよう」をご覧ください。

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