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彼らが学校ストライキをする理由

マダリナ・プレダ  /  読み終えるまで8分  /  アクティビズム

今年の春の世界的なストライキの日に、世界のリーダーたちに気候危機のための大胆な行動を要求してイタリアのトリノに集まった活動家たち。これは毎週金曜日に学校に行かずにストライキをする学生の運動、Fridays For Future(未来のための金曜日)によって組織された数多くのデモのひとつ。 Photo: Stefano Guidi/Getty Images

子どもたちがデモ行進に参加する姿には、否定できない愛らしさがあります。自分たちで原色やラメ色のプラカードを作ったり、フェイスペイントを施したり、笑顔で肩を組んで自撮りしたり。一見遊んでいるように見えても、彼らは真剣です。昨年中にデモ行進をした何百万人もの若者たちは、自分たちの世代が不利な切り札ばかり与えられ、大人たちが間違いを犯していることを知っています。

「根本的な問題は、要するに気候や生態系の崩壊を阻止すること、あるいは遅らせることに対してすら、何も行われていないところにあります。きれいごとや約束は山ほど耳にしますが」 16歳のスウェーデン人活動家、グレタ・トゥーンベリは4月のイギリス議会でこう発言しました。「現在進行中のこの無責任な行為は、人類史上最悪の失敗として記憶されることは、間違いないでしょう」

2018年3月の銃暴力に対するデモを行ったフロリダ州パークランドの学生たちに感化されて、同年8月、トゥーンベリは最初の学校ストライキを起こしました。その後世界中の多くの学生たちが彼女につづき、毎週金曜日にストライキをはじめました。2019年3月15日時点で、100か国以上の100万人以上の子どもたちが世界的なストライキの日に参加して、登校を拒否しました。

私はその日ニューヨーク・シティで中学生や高校生と一緒に過ごしました。彼らの声が届くことを願いながら、国連本部から市庁舎へ、そしてアメリカ自然史博物館へと行進しました。自分が若すぎて投票できず、そして棲めなくなった惑星に取り残されたくないとき、デモ行進は体育の授業よりも重要な意味をもちます。「異常気象から逃げるためにいつも走りまわる未来が待っているのなら、学校なんて関係なくなるでしょう」と言うのは、ニューヨーク・シティでの学校ストライキの企画者のひとりだったアレクサンドリア・ヴィラセニョールです。

ストライキのあいだ、私は「YOLO(You Only Live Once=一生は一度だけ)」の「O」に地球の絵を使ったプラカードを掲げ、やきもきした様子で国連本部の前に立つ子どもたちの姿を目にしました。ひとりの子どもが合図を出すと、彼らは沈黙のまま地面に横たわりました。「ダイイン(死んだふり)」をすることで、気候危機が彼らの寿命を縮めることを警告しているのです。横たわる彼らを見つめながら、私は自分がはじめて「ダイイン」をした2014年の、ドイツとポーランドの国境に広がるラウジッツ(ルサチア)での露天掘り炭鉱の拡張に対する抗議を思い出しました。この子どもたちを見ていると、彼らのメッセージは果たして届くのだろうかと、またしても考えずにはいられませんでした。私たちは知る必要のある事実はすべて、すでに知っているのです。それも長いあいだ。

彼らが学校ストライキをする理由

ワシントンDCのアメリカ合衆国議会議事堂前で行われた学校ストライキに参加するキーリー・フェランド(15歳)。「私たちはおそらく、気候変動を逆転させるか阻止するチャンスをもっている、最後の世代です」と彼女は言う。Photo: Matt Eich

私が生まれた1988年、NASAの高位科学者だったジェームズ・E・ハンセン博士がアメリカ合衆国上院でこう証言しました。地球温暖化は実際に起きていて、その原因が人類であることを99パーセント確信していると。その証言のなかでハンセン博士は、熱波や旱魃といった異常気象がより頻繁に激しく起こる原因は温室効果ガスである、と述べました。彼はこの証言後にニューヨーク・タイムズ紙のインタビューで、「その証拠が極めて有力である現在、うやむやにするのは止めて、温室効果ガスの存在を認めるときです」と言いました。

私たちはうやむやにするよりも、もっとひどいことをしてしまいました。この危機の緊急性を疑わせるような虚偽の情報を、エクソンモービル社のような石油企業が、何百万ドルもの資金をつぎ込んで拡散させながら、私たちはさらに大量の炭素を大気に放出し、さらに大気中に熱を閉じ込め、深刻な熱波や壊滅的なハリケーン、そして北米西部では絶え間ない山火事などを引き起こしました。今年の5月、ハワイの火山に設置されている観測機は、人類史上最も高い大気中の二酸化炭素濃度を記録しました。それは平均415ppmという、安全とみなされている350ppmの基準値をはるかに上回るものでした。その記事を読んだ数日後、少なくとも100万種もの生物が、人類の活動によって絶滅の危機にさらされていることも知りました。これは人間にとっても、悪いニュースです。

国連本部の前で「死んで」いた子どもたちも、このニュースを知って、心に重く受けて止めていました。でもなぜ、すべての人が同じように感じないのでしょうか?

彼らの姿を見ていて、私はまた気づきました。彼らはただ発言しているだけではなく、互いに手を取りあって団結することで、問題に対処する方法を示していました。

「若い人が亡くなると、逝くのは早過ぎると思うでしょう」と15歳のシフラ・モリス・エヴァンスが言ったのは、私たちがそのあと、5月に話をしたときです。「いまの私たちが地球に対して抱く感情は、それと同じです」

モリス・エヴァンスは、〈エクスティンクション・レベリオン(XR)〉の青少年部である〈XRユース〉のメンバーです。彼らは今春のラッシュアワーの時間帯に何度かロンドンを占拠した、ヨーロッパを拠点とする抗議団体であり、パタゴニアの助成先でもあります。私たちがそのとき話していたのは気候に対する悲嘆や、気候崩壊の不安に対処している彼女の世代の子どもたちがどれほどいるか、ということでした。

「私たちは逝くには若すぎます」と、彼女は加えました。「私たちの内部にはまだ火があって、やれると信じています。もし信じていなかったら、こんなことはしていません」

今年のはじめ、若者たちのストライキが頂点に達するとともに、イギリスとアイルランドの政府は気候非常事態を宣言する世界初の国々となりました。今春の欧州議会選挙ではこの数十年間で最高の投票率を記録し、緑の党が過去最高の議席数を獲得しました。

「行動の先には希望があります」と言うのは、16歳のアイルランド人、スイー・オコナーです。「これまでの長いあいだで、いちばん希望がもてると感じています。気候変動の転換点について、よく話しますよね、あと11年とか5年とか……。後戻りできない時点が実際にいつなのか、私たちにはわかっていません。でも、私たちは社会的な転換点に差しかかっていると思います。人びとは気候変動を現代の最重要問題として考えはじめています」

彼らが学校ストライキをする理由

アイルランドのコークで学校ストライキを行う〈フライデーズ・フォー・フューチャー〉のスイー・オコナー(16歳)。「毎週金曜日になると、私は『王様は何も着ていない』と書いたプラカードを持って、ストライキに参加します。これは、多くの大人たちが何も起きていないふりをしているなかで、ある子どもがそれを指摘した途端に、皆が目前の現実に目を覚ます、という童話に基づいています」と語る。Photo: Shamim Malekmian

パタゴニアで働く私たちにとって、学校をサボる時代はもう過去のものとなっています(正直にいえば、私たちが授業をサボった理由のほとんどは、サーフィンするのにいい波が立ったからでした)。でも私たちはこの「#fridaysforfuture」の抗議活動、そして気候に関与する世界中の若者たちの運動に感銘を受けました。また、私たちの宿題を彼らがすべきではないことも確信しています。

私たちが社会として、気候危機に十分に対応できていない理由はたくさんあります。他の問題でもよく原因となりがちな、「根拠なき熱狂」などもそれに含まれます。幸運にも安定した温暖な環境に囲まれて暮らす私たちは、現実否定の波に喜んで乗りつづけています。もしこの子どもたちが私たちにひとつのことを教えてくれているとしたら、変革は決して遅くないということ。小さな行動からはじめることができます。ただ参加するだけでも。動機が必要だという人は、彼らにならってください。そして9月20日、あらゆる年齢層の人びととともに世界中で気候のために行動する1週間を立ち上げる、地球規模のストライキの日に参加してください。4月にスコットランド首相が気候非常事態宣言をしたあと、グレタ・トゥーンベリはこう言いました。「行動すれば結果が出ます。だから行動しましょう」

気候のために行動を起こすストライキ

若者たちは私たちの地球の未来のために学校ストライキをしています。

9月20日、彼らの行動に加わってください。

パタゴニアは9月20日に各地で開催される「グローバル気候マーチ」に賛同します。

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