2026 / 12 分
2026年5月、ブライドン・ブリングハーストは、カナダ・ブリティッシュコロンビア州スコーミッシュのトレイル「ゴウランガ」の麓に立っていました。ダブルブラックダイヤモンドに格付けされるそのトレイルは、急峻でテクニカルなうえ、わずかなミスも許されない難関ルート。経験豊富なライダーでさえ緊張を覚える場所です。
しかし、ブライドンの目的はゴウランガを下ることではありません。そんなことは、これまでに何度もやってきました。今回彼が挑もうとしていたのは、そのトレイルを自転車で登ることです。
不可能に思えるでしょうか。おそらくそうかもしれません。けれど、「できるかどうかわからない」という不確実さこそが、ブライドンを突き動かします。彼にとって失敗は終わりではなく、大きな挑戦を形づくるために欠かせない一部です。ひとつひとつの試行錯誤を重ねる過程そのものに、ブライドンは喜びを見出しているのです。