オーガニックを失った日
フロリダ州ジャクソンビルで開かれた米国農務省の会議を振り返ると、憤りと嘆き、そしてこれからも前進をつづけなければならないという切迫感が消えない。この全米オーガニック基準委員会(NOSB)の会議は全米オーガニックプログラム(NOP)の歴史的転機であり、重要な分岐点だった。
近年の大きなスキャンダルや不正行為のあと、この会議はオーガニック認証の信頼を取り戻す最後の機会だった。採決に持ち込まれた規制上の問題は、オーガニック栽培に土壌は必要な基盤か否かを問うものだった。土壌が必要でないならば、水耕栽培が新たな農務省オーガニックの道を先導することになる。だがそれより大きな問題は、全米オーガニックプログラムの正当性だ。これは真のオーガニック食品を表すものなのか、それとも工業的農業のマーケティング手段となってしまったのだろうか。
これはオーガニック運動と水耕産業のあいだに起きた議論であるために、国際的な問題となった。オーガニックとは、これまでつねに土壌に関するものであった。近年の大規模な流通業界のなかでオーガニック食品を購入しはじめた人びとは、土壌のことは簡単に忘れてしまっている。彼らは「オーガニックって、ただ農薬の問題じゃないの」と尋ねるのだ。
その答えは「ノー」だ。