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元祖ツリーハガー(環境保護活動家)

マイケル・A・エストラダ  /  2018年11月1日  /  アクティビズム, 環境

「ツリーハガー」という言葉を耳にしたとき、あなたは何を、あるいは誰を連想するだろうか。頭に浮かぶのはどんなイメージだろうか。

それは自然を保護することに、しばしば、そしておそらく過剰に、情熱的な人たちについてのぼんやりとした考えからはじまることだろう。

しかし、それを発展させたとき、彼らはどのように見えるだろうか。男性だろうか、女性だろうか。白人だろうか。レオナルド・ディカプリオやマーク・ラファロのように#vanlifeを一緒に生きているような人たちだろうか。その映画は心に染みわたるものではあるだろうが、それはまた「ツリーハガー」を考えるときに連想するようなあまりにもお馴染みの光景を呈している。

そしてそれは多くを見逃してもいる。

何年も前、最初に環境保護活動家への道を、ことに環境正義活動家としての道を歩みはじめたとき、環境保護活動家という言葉から連想するイメージはしばしば「ツリーハガー」という言葉と密につながっていた。つまり1970年代後半に木を抱擁する白人のアメリカ人。だがこの考え方の問題はすぐに明らかになった。このようなステレオタイプは間違いなくアメリカの環境保護主義の多くを代表してはいるが、それはまた環境保護の分野における有色人たちの歴史を讃えることを怠り、いま行われている仕事を冒涜し、黒人や先住民やその他の有色人たちが環境保護について活動していないという間違った考えを示唆することでもある。

一般の想像と現実のあいだにある食い違いは、社会全体において珍しいことではない。一般の想像は変わりやすいもので、時間とともに言葉、イメージ、話題などは、たいてい何か新しいものへと変化する。僕にとって、個人面あるいは仕事面において、認知と現実のあいだのギャップを埋め、しばしばまずは過去を取り戻すことによって新しいものを助長させることが極めて重要となってきた。

そして「ツリーハガー」という言葉はその明確な例だ。

元祖ツリーハガーは、その犠牲によって何世代もの未来のツリーハガーを鼓舞してきた有色人女性のグループだ。彼女たちの物語が示しているのは、ある運動に影響をもたらす歴史を消滅させてしまうことや、リーダーシップと貢献が概ね無視されることが、何を意味するのかを示している。この歴史の一部はある人にはいまも知られているかもしれないが、有色人たちが史上、これまでも、そしていまもずっと、環境保護努力を先導してきたということを僕ら全員が認識するために、こうした歴史は継続して教えられ、称えられ、認められることが重要だ。

僕らはあらゆる場所の先住民のお手本にならっており、この物語も例外ではない。

ケージャリ大虐殺の歴史概略
1730年、マハラジャ・アバイ・シングを代表する軍隊が、ビシュノイ人の住む村ケージャリに宮殿を作るため、その地域の木を伐採する命令をもってやって来た。彼らが従う29の生命の主義という名のビシュノイは、インドのラジャスタン砂漠に何世紀も暮らしてきた宗派だ。

軍隊が伐採をはじめる前、アムリッタ・デヴィという名のビシュノイ女性が自生のケージャリ木(プロソピス・キネラリア)に向かって走った。彼女は木に抱きつき、そこから動くことを拒んだ。その結果彼女の首が切り落とされると、彼女の3人の娘たちが即座に彼女の代わりとなった。彼らもまた同じように殺された。

これに触発された(合計84の異なる村からの)他のビショノイ人は次々と代わりになり、のちにケージャリ虐殺として知られるようになるこの事件では、合計363人のビショノイが木を守るために自分の命を捧げた。

このビショノイの犠牲を知ったマハラジャ・アバイ・シングが介入し、その命令を撤回して、ビシュノイの木の伐採を永久的に禁止した。のちに命を捧げた363人のビシュノイを称えて寺院が建てられ、今日多くのビシュノイは毎年9月にこの歴史を賞賛するために巡礼にやってくる。

200年後
1973年、ビシュノイの歴史(別名「元祖ツリーハガー」)は、現在ではチプコ運動として知られるようになった、インド北部の森林破壊に反対する非暴力運動のための鍵となるひらめき、あるいは推進力となった。いまでは広く使われるようになった「ツリーハガー」という言葉は、チプコ運動(チプコは「抱擁」や「抱きつく」の意)の普及にともない我々全体の意識に浸透。その運動は1981年まで、8年間つづいた。(今年3月にそれは45周年を迎えた。)

「普及」という言葉をここでは意図的に使っている。この運動は素早く横領の対象となった。多くの場合、チプコ運動についてふたたび語られるとき、それは簡略化されているか、あるいはまったく語られない。それゆえに、およそ40年後のいま、一般人全体の頭にある想像力ではほぼ間違いなく、ツリーハガーといえばインドの先住民のコミュニティではなく、アメリカの白人の環境保護活動家を連想させるのだ。

チプコを偲んで
1973年まで、インドのウッタル・プラデーシュとウッタラーカンド地方は、商業材木業による重大な環境劣化にさらされていた。チプコ運動が生まれたのは、地元民が生活の糧とその地域を保護するための反応としてだった。草の根の努力として、それはそのエリア全体のさまざまな場所で8年にわたって行われた商業伐採に反対する、ひとつではなく一連のデモとして、とくに知られている。その組織づくりは別々の村出身の女性によって先導され、夜間に木が伐採されないよう、村人たちが日勤と夜勤を交代するスケジュールの調整も含まれていた。この運動で女性たちはビシュノイと同じ方法を使って、木を抱擁し、複数の地域をまとめて人を集め、揺るぎない決意を見せつけた。

これらの抗議がインド国内からの賞賛を受けただけではなく、国外からの注目を浴びたのにはいくつかの理由がある:

  1. 非暴力の要素があること
  2. 伐採者と木のあいだに身を置いた女性の統率力と勇敢さ
  3. 「エコ・フェミニスト」の思考と討論におけるその意義
  4. 最終的に、この物語がとても素早く広まったこと。チプコ運動は1700年代ではなく1970年代に起き、マスコミの注目を浴びた。

最終的に、地元民による何年もの献身ののち、インド政府はこの地域における商業材木業を15年間(一部の情報では恒久的に)停止した。チプコ運動の女性はこの努力により国際的な注目を集め、また彼女たちの戦術は今年のボスニア・ヘルツェゴビナを含む他の地域の女性たちにうまく模倣された。しかし僕らがツリーハガーについて想像するとき、連想するのは彼女たちではない。

より公正で、立ち直りが早い未来へ向けて
ツリーハガーという言葉の起源は覆い被された歴史のただの一例にすぎず、僕らが教わる、あるいは褒め称えられる環境保護の歴史においては、それは不幸な通常となっている。黒人、先住民、有色人はつねに環境、そして周囲の生態学的共同体と深い関係を抱いてきた。自主的あるいは非自主的な四散が引き起こすトラウマ効果にもかかわらず、僕らの存在、創意、リーダーシップは環境および惑星の保護に深く染み込んでいる。僕らの経験は惑星のそれと平行するもので、その結果、これらの消された歴史を再び取り戻すことは必須である。そうすることで、互いをより褒め称え、癒し、皆にとってより公正で立ち直りが早い未来を構築することができる。

究極的に、これらの物語は、世界中の何世代もの未来の活動家たちを鼓舞してきた人間の本質的な回復力の実例という意味においてだけでなく、我々の仕事の方角についてより批判的に考えることに挑戦するという意味でも重要だ。これらの歴史は先住民の貢献と歴史がどの分野で抹消されているかについて自問することを、我々に投げかけている。この協同的な運動を構築することにおいて、重要な何かをどこか別の場所で見失ってはいないだろうか。手元にある危機のために、新たな解決策ではなく、我々の祖先の歴史に埋もれたそれをどこか別のところで発見できはしないだろうか。

僕らの物語は明るく卓越したものだ。全員のために未来がより強靭なものになるよう、我々の過去をふたたび取り戻そうではないか。

本記事は『ブラウン・エンバイロメンタリスト』に初出。

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