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サーシャ・ハレンダ  /  2018年10月10日  /  アクティビズム, 環境

シエラ・ネバダのヤマキアシガエルは、背中の不揃いな焦茶色と灰色の斑点を利用して、みずからを苔に覆われた岩や川床の影、森の落ち葉などに見せかけます。食物連鎖における位置づけがエナジーバーほどに低く、そして絶滅の危機に瀕している場合は、誰にも気づかれないというのは便利な特質です。とはいえ、このカエルが〈シエラ・ビューツ・トレイル・スチュワードシップ〉の目に止まったのはとても幸運なことでした。〈スチュワードシップ〉は、魚類野生生物学者や地元の森林局と協力してレイクス・ベイスン・レクリエーション・エリアで、カエルとその傷つきやすい生息地を保護するため、トレイルの改善、補強、コース変更などに取り組んできました。

トレイルはいまでも〈スチュワードシップ〉の核心ですが、それを成功させたのは人です

この曲がりくねった楽しいマウンテンバイク用トレイルを作っているのは、郡内のトレイル利用者から成る多数のグループです。しかしトレイルを作るグループの大半にとって、絶滅危惧種のカエルはとくに注意を引く存在ではありません。野生生物の生息地はトレイルを作る地元の人たちの視野につねに入っているとは限らないのです。同じようにたいていの場合に考慮されないのが、自転車禁止の原生地域のトレイル整備、野外教室の設置、身障者が利用するための手段、リーダーシップ研修、野外救急法の認定などです。しかし〈スチュワードシップ〉はこれらすべてに全力をあげて取り組み、さらに手頃な価格の住宅にも注目しています。おもに鉱業と林業の衰退のせいで失業率が30 〜50%に達するシエラ郡とプルマス郡の現状から、〈スチュワードシップ〉は経済開発がミッションの基礎であると考えます。トレイルやイベントや観光事業は地域の復興にとって極めて重要な原動力であり、またあらゆるコミュニティの基盤となる手頃な価格の住宅により、過疎化が進む地域へと人びとを移住させることができるというのが、その見解です。

ちっぽけだった〈スチュワードシップ〉のそもそものはじまりは、政府の予算削減によって滞っていたダウニーヴィル・トレイルの整備を復活させることでした。「はじめはトレイルのことしか考えていませんでした。トレイルをどのように整備して、維持するかということだけ。町で自転車店を経営していたので、レクリエーション観光業は頼みの綱でしたから」と、当時を振り返るのは〈スチュワードシップ〉の事務局長グレッグ・ウィリアムズ。「トレイルはいまでも〈スチュワードシップ〉の核心ですが、それを成功させたのは人です。」その「人」には〈スチュワードシップ〉の関係者や自転車愛好家はもちろん、ハイキングや乗馬を楽しむ人、オフロードバイクやATV(全地形対応車)の利用者など、自転車に乗らない人たちも含まれます。伝統的に、これらのグループは必ずしも意気投合する傾向にはありません。しかし、「それぞれのグループにとってのメリットがある共通のプロジェクトに団結して取り組むと、障壁が崩れるのです」と、ウィリアムズは語ります。皆を包含するという〈スチュワードシップ〉の確固たる主張は、等分された利他主義と実用主義から生まれました。自分のグループに仲間を集めたかったのはもちろんですが、「土地管理者がひとつの利用グループに土地管理を任せることはありません。〈スチュワードシップ〉は中立的な立場を取り、すべてのことに、皆で取り組みます。いま思えば、〈ダウニーヴィル・マウンテンバイク・アソシエーション〉などというような名前をつけなくて正解でした」というのが、ウィリアムズの結論です。

〈スチュワードシップ〉の成長と成功を導いたのは、参加者のかぎりない意欲と労働です。助成金に加えて、最大数の参加者が集うマウンテンバイクのイベント、新品の自転車が当たることで絶大な人気を得た「1フット5ドル」の抽選、会員費や寄付金など、〈スチュワードシップ〉は熱心に資金集めを展開し、その資金を直接コミュニティにつぎ込みます。フルタイムのスタッフ7人と40人以上の季節従業員、そして多数のボランティアが数千時間を費やして、これまでに何キロメートルもの新たなトレイルを作り、何百キロメートルもの既存のトレイルの整備をしてきました。ボランティアのなかには高速ダウンヒルライダーもいれば、熱狂的なバードウォッチャーや、地元の学生もいます。皆が協力してトレイルを作っているのです。シエラ・ビューツ地方とそこに暮らすすべてを保護し、持続させるために。もちろん、ヤマキアシガエルも含めて。

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