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2025年度のWork in Progress Reportでは、私たちの唯一の株主である地球への負担を軽減するために行っている、新しくて楽しい、そしてちょっと変わった方法をすべてお伝えします。

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地球が私たちの唯一の株主

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事業の繁栄を大きく抑えてでも地球の繁栄を望むのならば、私たち全員が今手にしているリソースでできることを行う必要があります。これが私たちにできることです。

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古き良き時代と、新しさについて考える

モーリー・ベイカー  /  2020年3月11日  /  アクティビズム, 環境

「人の行動を変えるためには、報酬がなければなりません」と言うのは音楽家のリジー・プロトキン。彼女の意見は気取らず、力強く明快で、確信に満ちています。クラクションが鳴り響き、人びとが会話し、バスが往来する活気に満ちた街を背景にしながらも、彼女の声はそんな混沌の一部のようには聞こえません。直接会ったことはありませんが、私には写真や音楽を通してブルックリンの街にたたずむ、焦げ茶色の髪のシンガーソングライター、そしてマウンテン・ガールという彼女の鮮明なイメージがあります。

彼女の歌詞の力強さは空間と時間から生まれています。聞き手はどこにいても、コロラド州ロッキー山脈の「陽ざしに煌めくやさしい花びらを抱く春と、過ぎし日の黄金色のアルニカの花」に導かれます。コロラド州クレステッド・ビュート近郊のガニソン・バレー在住のミュージシャンであるプロトキンは、4歳からバイオリンを習いはじめ、子供のころからクラシック音楽を演奏し、現在はバイオリン奏者、シンガーソングライター、音楽教師として生計を立てています。環境心理学も学んだ彼女は〈ロッキーマウンテン生物研究所〉で環境教育者として働き、また場所に根付いた自分の作詞作曲を、自然を称賛するものだと受け止めています。ビュートとそこに見いだされる創作的な贈り物には、生来の魅力があるのです。

私はニューヨーク市ブルックリン区で公演中のプロトキンに電話しました。地球を破壊する人間の行動と、それらを転換させるために私たちにできるかもしれないことを理解する力を求めていたからです。彼女は、高校時代に中古品店でのショッピングに熱中していたこと、アニー・レナードの「The Story of Stuff」から受けた影響、木の下に立っているとその木は山の上の木と同じようには揺れないこと、そして新しいモノとの関係をいかに変えたかなどについて話してくれました。

私たちが本能的に心地よいものに傾く場合、それには芸術やスポーツや自然(他にも数々の信頼できるもの)などがあります。そしてそれらすべての場合において、そういったものの中に目新しさを見出すというのは、心地よさを得るための一種の確実な方法です。

人間の頭脳はつねに新しさを求めています。これは遠い過去における脳の進化過程では、問題ではなく、有益ですらありました。新しい場所、新しい物品、新しい環境など、新しさへの執着なしには、私たちは別の状況を求めたり、絶えず変化する状況に対する解決策を考え出そうとする意欲は起きませんでした。角を曲がると何が待ち受けているのか? 火に何ができるのか? どんな道具を使えば狩猟が楽になるのか? 新しさは人間の生存を支えてきました

目新しいことに対する私たちの執着は、現代の消費主義を確立することにも効果的でした。毎日私たちは次々とたくさんのモノを買い、心が感じたい(新しさによって興奮し、ゾクゾクするような)感覚を買おうとします。つかの間の精神的な報酬は購入後まもなく消滅し、そして私たちはふたたび、その感覚を求めはじめます。しかし私たちが探し、消費し、楽しむことができる新しいモノの量は限られています。地球の資源がなくなりかけているからです。2019年7月29日、グローバル・フットプリント・ネットワークは1961年以来最も早いアース・オーバーシュート・デー(Earth Overshoot Day)――生態資源への人類の需要が、地球が再生できる量を超える年――を発表しました。そのタイミングよりもさらに厄介なのは、限界を超えつづけている規模と、上昇している世界のエコロジカル・フットプリントの全体的な傾向です。私たちはあまりにも多く(一部は他の人よりもずっと多く)新しいモノを使用しており、そして私たちの頭はその現実に順応していません。

しかし、すべての新しさは見る人次第です。創造力を働かせれば、古いものはほぼすべて、新しい命の可能性を秘めています。「大学在学中、環境行動グループと協力しはじめたころ、自分にとって新しいとはどういう意味をもつかを再認識し、問題解決を楽しくすることが必要だと気づきました」とプロトキンは言います。「たとえば、シリアル・ボックスと片面だけ印刷された紙でリサイクルのメモ帳を作成し、他の学生に販売したりしました。創造性には新しさと珍しさが埋め込まれていることを発見したのです」

そこで登場するのがアップサイクルとリサイクル、そして古い使用済み原料が他の目的にぴったりだと気づくために必要な想像力です。しかしリサイクル品を購入したり製造することはひとつの解決策にとどまり、消費行動に対する絶対的な解決策にはなりません。たしかに、リサイクル製品は抽出されたバージン原料で製造されたまったく新しい製品よりはマシかもしれませんが、リサイクルされたものかどうかに関係なく、モノを買うことが純粋に環境に肯定的な影響を与えることはほとんどありません。

さらに不幸な関連現象があります。リバウンド効果のようなことで、つまりリサイクルされた製品、あるいはリサイクル可能な製品だという観念によって、人はさらに多くのモノを買い、よってそうした製品の肯定的な影響が取り消される可能性があり、結果として全体的な環境被害が大きくなりかねないのです。生態学的に環境保護の姿勢はより有益な行動を起こす可能性を高めるものの、非常に良識的な人でさえ、何万年もの進化挙動によって特殊な形でプログラムされた脳と、いまだに格闘しているのです。

たとえばセルフ・ライセンシングについて考えてみましょう。

「SoMamaは私のトヨタ・プリウスに付けたニックネームです。この車をはじめて手に入れたとき、春休みにスノーボードを楽しもうと、2人の友人とともにミシガンからコロラドまで大喜びで大陸を横断しました。そうした旅行にほとんど費用がかからないことに、とてもワクワクしていたのです」とプロトキンは語ります。「同年、秋にコロラドに住居を定めたあと、3人の友人と一緒にカリフォルニアまで往復し、北カリフォルニアの森林を堪能しました」

環境に対して道徳的な選択をしたあとには、多くの場合、不要な消費を自分に許す、ということが起こります。プリウスを購入したことが、残念ながら、矛盾した行動を正当化することにつながる可能性があるのです、車に乗ることが増えるといったような。

「私の頭のなかにあったのは、より多くの距離を運転してもガソリン代が減ったのだから、自分の汚染は少なくなった、という考えでした」とプロトキンは言います。彼女の車の愛称は小説『すばらしい新世界』と、そのなかのディストピア的現実に登場する快楽の薬「ソーマ」に由来します。彼女はいまではプリウスを、地球の問題に対する一時しのぎの回答にすぎないと考えるようになりました。彼女のプリウスの話には、車のリチウム電池が環境に影響をおよぼさないわけではないことを知ったともあります。車のバッテリー材の採掘は希土類鉱物と水資源を激減させ、ときには先住民からそれらを奪い取ることさえあるからです。

人間の存在には憂慮すべき現実があります。つまり、すべては何らかの影響があるということです。

私たちの消費者としての選択を変えても問題は解決しないのです。ほとんどはたんに屈曲させているに過ぎません。リサイクルの増加、環境保護の強化、無駄をなくすなど、通常そうした選択肢では、私たちが望んでいる(地球を救うのような)成果を得ることはできません。プロトキンのかつての教師だったミシガン大学教授のレイモンド・デ・ヤングは次のように述べています。「より広範な行動反応が必要だ。それは個々の消費者による選択の方向をたんに変える以上のものでなければならない」と。ここで本当に必要なのは、消費量の「下降」です。そのため、「グリーン消費主義」から目をそらし、「グリーン市民権」に目を向けること、つまり個人的行動(消費)がどのように一般への影響(私たちの地球の健康)を形成してしまうかを考える方法で生活する、ということです。この種の「常識」がほのめかすのは、すべての人が公平な量の生態学的空間(言い換えれば「フットプリント」)を占めるべきだということです。世界の政府が体制を再構築するまで待てないとしたら、私たちはどうすればそのような変化をみずから起こすことができるでしょうか?とくに大量消費の症状に最も影響を受けるのは、生態学的空間を最も多く占有している人たちではないのですから。

私たちは意思決定過程を吟味し、周辺と遠方の隣人のため、そして地球のために、個人としての消費の影響を学び取らねばなりません。「意思決定能力は、私たちがどれだけの注意を払えるかによります」とプロトキンは言います。「私たちが注意力を取り戻せば、全体的に、そして地球のためにより良い決定を下すことができるはずです。そして脳の修復のための最高の薬は自然であることが実証されています」

プロトキンは、クレステッド・ビュートの住人には、看板、建物、人などよりも、多くの大地を見ることができるという特権があることを認めていますが、まさにその特権の認識こそが、彼女の購買や消費のきまったやり方を変える一助となったのです。インターネットはあらゆる場所、つまりコロラドの山地にまでも、消費社会をもたらしました。そのため、彼女は山にいるときも注目する方角を携帯電話やWi-Fiから逸らさなければなりません。

「現代の生活は、心が疲れ切るような、注意を散漫にさせるさまざまなものにあふれています」とプロトキンは語ります。水の流れ、木々になびく葉、急流の水の音、そして山頂からの景観などに対する生得的な強い興味は、地球を消費せずに再生し、新しさを作り出す好機であると彼女は言います。こうした瞬間に、心はくつろぎ、私たちに必要な新しさを体験する機会が生まれるのです。

「自然のなかに入り、そこで時間を過ごすことで心が十分に癒されるとき、より良い決定を下す可能性が高まります。また外で過ごす時間が長くなればなるほど、そのような気持ちや体験を自分の人生と自分のきまった消費行動のパターンに反映させたいと思うようになります」

プロトキンは、場所に根付いた彼女の作曲は、その静寂を街路を歩く人のヘッドフォンにもたらすと信じています。調査したわけではありませんが、彼女の音楽を聴く人たちが野生地で彼女が体験する静寂の一部を感じてくれることを、彼女は願っています(私自身がその成功例だと自信をもって言えます)。クレステッド・ビュートに住まなくても、アルニカの開花の恵みを受けることができると。

「リサイクル品を買うことが新しい標準になるのなら、私たちは何かを達成したことになります」と彼女は言います。「ですが、ただたんに地球上に存在するのではなく、地球とともに暮らすことは、新しさを購入する必要などまったくないことを思い出させてくれる、療法となるのです」

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