すべてのストーリー
パチャ・ライトが日本を旅して、大波を滑る合間に見つけた穏やかな風景。裸足で踏み出す日々の喜び。ドラマチックで、物語のような人生を支えてきたのは、いつもサーフィンと仲間たちだった。
気候変動は、私たちの健康や仕事、そしてアウトドアスポーツにも直結する切実で身近な問題。だからこそ、社会の方向性を決める選挙で、気候変動対策を争点に。
パタゴニア日本支社は2025年7月23日、東京にてシンポジウム「Ridge to Reef Restoring Our Ocean ―流域思考でひらく海洋再生の道」を開催しました。
3人のハワイ人と1人のカリフォルニア人によるブリティッシュ・コロンビアでの製品テスト。
トレイルランニング中の事故で急逝した夫の遺志を継ぎ、ランニングショップのオーナーとなった三浦佐知子さん。5年の月日が経ち、佐知子さんは仲間と走ることで次のステージへ向かおうとしている。
全国から集まった16人の若者が日本の主要電力事業者10社の気候変動対策は不十分であると訴えた若者気候訴訟が5月、第3回口頭弁論期日を終えた。その意義や背景をより理解するため、原告団の弁護士に話を聞いた。
日本海の親不知から北アルプス朝日岳へ続く総延長30kmの栂海新道。1971年に地元山岳会が11年かけて手作りで開拓した登山道の歴史と、その足跡を実際に辿った3日間の縦走記録。
フランスとスペインにまたがるピレネー山脈を横断するGR10で最速記録を狙ったトレイルランナー・南圭介。挑戦のなかで南は自分自身と対峙し、2つの真実に気づいた。
16歳の藤澤然一は、自分のために削ってもらったサーフボードを完成させる旅に出る。日本各地でメンターと生活を共にし、板を巻く技術と人生哲学を少しずつ学んでいった。
気候変動対策を怠ることは人権侵害に当たると、全国の若者 16 人が名古屋地裁に日本初の若者気候訴訟を起こした。2025年2月18日に第2回口頭弁論期日が行われた。
エディ・アイカウ・ビッグウェーブ・インビテーショナルの歴代勝者でビッグウェーブの象徴、グレッグ・ロングが2024年の奇跡的イベントで次世代にバトンを渡す。
パタゴニアは日本で2回目となるカンファレンスを開催した。当日は440人が参加し、土壌再生による地球環境の回復を目指す農法について、農家や研究者が実践例を共有。持続可能性を超えた再生をテーマに、新たな農業の可能性を探った。
滑り手の立場で気候変動にアクションする Protect Our Winters Japan が放つ、持続可能なスキー場を目指すネットワーク「サステナブル・リゾート・アライアンス」とは
パキスタンの奥地で未開のルートに挑んだジャンボこと横山勝丘と鳴海玄希。敗退と向き合うことにより改めて気づかされた、人生において本当に大切なものとは。
3D地形コースや雪造ボウルを通してスノーボーディングの可能性を広げた、丸山隼人。プロスノーボーダーとして長年活動する中で、ライフスタイルの変化とともに導き出された新たなフェーズとは。
特殊伐採という専門技術を持ちながら、残すべき木は残すという信念を貫く空師の佐野大介。誠実に、丹念に。大木と対峙する彼の耳に、2年前から木々たちの悲痛な叫びが届くようになった。
世界の辺境地を旅してきた松本潤一郎は1200年前から存在する西伊豆の古道を国内有数のMTBトレイルへと再生した。切り出した広葉樹の薪は、山から海まで地域を繋いでいく。
欧米で環境のみならず防災減災の対策や地域づくりで積極的に用いられているグリーンインフラ。災害リスクや自然環境の劣化など、多様な課題が顕在化している日本においてグリーンインフラの果たす役割が問われている。
2024年の夏、トレイルランナーの木村大志はレース以上に掻き立てられる個人的なチャレンジを思いつき、実行へと移した。いつものフィールドから見えている北アルプスの稜線を辿って、上高地から親不知まで、できるだけ速い時間で。ベンチマークにしたのは48時間、丸2日以内で駆け抜けること。
エネルギーを大量投入して生物多様性を喪失してしまう近代農業。その解決策として注目される多年生穀物は、毎年耕す必要が無く、環境を再生する食料生産の鍵を握っている。
トレイルランナーの南圭介が挑んだのは八ヶ岳と南アルプスを繋いだ総距離416kmのトレイル走破。彼にとって長い距離を走ることは自らの「核心」に近づくプロセスだった。
奄美大島で生まれ育った碇山勇生は、コミュニティからドロップアウトするようにサーフィンを始めた。島を出てからの荒んだ生活を救ってくれたのもまた海だった。プロサーファーとなった勇生は、旅の生活をやめ、今では島を守る活動をしている。
ホーム・プラネット・ファンドは、気候変動を食い止めるために自然とともに活動する先住民族のコミュニティや地域をサポートする独立非営利団体だ。
SUPレースで世界を転戦していた佐藤優夏は、練習のために訪れた奄美大島で競技者であることをやめ、動物たちとともに暮らし始めた。自分の心に従うシンプルな生き方、その自由について。
Running Up For Airはレースではない。それはコミュニティであり、仲間の集いであり、新鮮な空気を取り戻すための募金活動でもある。
地球沸騰化の今時代、 わたしたち市民/住民ができること、また住民の代表として、わたしたちが住む自治体の議会に参加し、住民の意思を行政や財政に反映させることのできる地方議員の存在。
既存のクライマーがより良い価値観を求め続けることが、文化や自然環境を継承する土壌を作りあげ、次世代のクライマーを育てていく。
自然から豊かさを享受する私たちはそれらをどう維持し、保全すればよいのか。生態系と景観を守る登山道整備のロールモデルを目指して。
パキスタンのヒンドゥーラジ山脈、ガンバルゾム5峰を初登頂した鈴木雄大、成田啓、西田由宇。未踏の山で彼らが感じたものとは……。
パタゴニアの企業理念ディレクターであり『レスポンシブル・カンパニーの未来:パタゴニアがこの50年で学んだこと』の共著者、ヴィンセント・スタンリーとの対話
ランニングするだけでは木質ペレットバイオマス汚染の問題を解決することはできないかもしれない。ただ、地域社会や対話に火を焚きつけることはできる。
クラブ・フィールドと呼ばれるニュージーランドのスキー場では、自分たちが滑る為のスキー場をクラブメンバー自らが維持管理する。ここを第二の故郷と呼ぶ古瀬和哉がその魅力を再確認する。
私たちの脳がそれを好む傾向にあるからだ。
パタゴニアの高度研究開発デザイナーが、新しいパックの試作品をテストするためにスウェーデンの山岳地帯へ向かった。トレイルで数日間過ごす旅を再考する大胆な試みでもある。
世界でもっとも過酷なオーシャンカヌーレースのひとつといわれる「OC1 MOLOKAI SOLO WORLD CHAMPIONSHIPS」。そんなレースに出場する一方で、仲間とともにカヌーで海を渡り、伊豆諸島の島々へ。パドラー・金子ケニーの海とともにある毎日。
北極先住民の現在をドキュメンタリー作品として伝えるプロジェクト「POLAR EXPOSURE」。2017年から最も原始的な姿を追い求めてきた遠藤がその極北の地で見たもの。
家を起点とし、いつも見上げている山々を一度に繋げて自分の脚で駆け巡る。初夏のある日、上野朋子は総距離116km累積標高6700mの身近な冒険に出かけた。
オーストラリア、ビクトリア州が原生林伐採から撤退したことは歓迎すべきことであり、それには長い年月を要した。
2009年に公開された笠置山クライミングエリア。14年の時を経て、エリアは新しいステージを迎えつつある。エリアが抱える課題と未来へのビジョンを通して、岩場の在り方を考える。
ローカルコミュニティ不在のまま、長い歴史のなかで成長を遂げてきた「御岳ボルダー」。2019年、ここに「御岳クライマーズコミュニティ」を立ち上げたのは、開拓者でも地元在住でもない、一人の“普通”のクライマーだった。
私たちはこのたび、人と木の歴史を 深く追究したジョン・パーリンの 『A Forest Journey』を再版します。 その本が最初に出版されるまでは、 叙事詩のような道のりでした。
有機フッ素化合物(PFAS)は優れた防水性を提供する一方で、私たちの健康に永続的に蔓延する脅威をもたらします。だからパタゴニアは約15年を費やして、PFASを使用せず機能性にも妥協を許さないギアを製造する方法を探し求めてきました。2025年までには、パタゴニア製品に施すすべてのDWR加工がPFAS不使用となります。
2023年3月10日、パタゴニア日本支社は、日本製紙株式会社 代表取締役社長 野沢徹様へ一通の手紙を送りました。
石川弘樹は南三陸でイヌワシを呼び戻すためのトレイル整備を続けている。2025年には60kmの火防線トレイルが開通する予定だ。
人と競い合うことだけがコンペティションの本質ではないと考える大池拓磨。地元の白馬乗鞍温泉スキー場で仲間たちとともにフリーライドの大会を主催した。
国内外のロングトレイルを歩いてきた筆者が足繁く通う黒部源流エリア。 衣食住を背負い、源流の一滴を追って歩いた山旅で見つけた真の”歩く意味”とは。
6 連の詩 これは、本質的に理解される言葉で人間が命名したことや歴史の外で川に声を与えることを目的とした詩である。 フライ フィッシングガイドである私は、環境崩壊の陰影や変化に直面する私たち人間の文化的失敗に加担している…
夕方16時、逗子海岸に〈とびうおクラブ〉の子どもたちが集まってくる。走ったり、パドルしたり、ただ座ったり。代表の永井巧さんは、先回りせず、ずっと一緒に遊んでいた。
カリフォルニア州のマウント・ホイットニーからワシントン州のマウント・ベイカーまで、人力でやり遂げることにこだわった2021年春の旅の記録を紹介します
家を走り出して信越トレイルを巡り、175km走って帰ってくる。それはまるで、知らない道を自転車で走り回っていた子ども時代の冒険そのままだった。
パタゴニアのリペアサービスからウエアが手元に戻ってきた。だが、驚くことに、修理した痕跡が一切見当たらない。いったいどうやって? こうして僕は鎌倉リペアセンターを訪ねた。
盛岡に伝わる在来種を復活させ、農薬や肥料を不使用で育てている。 田村種農場の農業は、自然の文脈をつなぐような試みだった。
一枚の写真をきっかけに中学生がみずから考え行動した。それから7年、大学生になった本人が石木ダムを通じて、これからの未来について考える。
その壁は登山とクライミングのみならず、探訪者とローカル、それぞれの考え方やスタイルを繋ぐ壁。そして現在と未来を繋ぐ壁にもなる。
ゼロ・ウェイストにコミュニティベース、オフグリッド……意欲的なチャレンジで知られる農園「SHO Farm」が、不耕起栽培とフェミニズムに取り組む。
1972年、イヴォン・シュイナードとトム・フロストは、クライマーたちにベストセラー製品の使用中止を呼びかけ、パタゴニアが今日ある会社の基礎を築いた。
いまから50年前、イヴォン・シュイナードとトム・フロストとダグ・ロビンソン は自立、抑制、岩への敬意を強調するクライミングの倫理を提唱しました。 2022年、それはこれまで以上に必要とされています。
小さなボルダーから大きな山まで、未知を求めて旅を続けるクライマー・横山勝丘が3シーズンをかけて拓いたユタの岩場。その出会いから結実に至るまでを追ったインタビュー。
大規模な採鉱によって海岸線は寸断され、南アフリカ有数の手つかずのビーチと波に近づくことができない。あまりにも手のつけようがないありさまだ。
友人から譲ってもらったおくるみ。初めての育児に奮闘しながらも、あたたかいおくるみに何度も救われた。母の想いが詰まった着ることについてのストーリー。
ジャクリーヌ・サングエサは、必要に迫られて、海を愛する前に漁網を愛した。
未来の子どもたちのために農業と人、生きものの命が調和し合う環境づくりに果敢に取り組むアグリシステム。理想の追求が会社にも地域にも良い流れを生み出している。
自然素材だけを用い、傷んだ箇所は修繕し、耐用年数の過ぎた材は自然に還す。循環する建築には、これからの時代のものづくりのヒントが詰まっている。
パタゴニアプロビジョンズのタイセイヨウサバは、スペイン北部に古くからつづく漁村、サントーニャの沖で捕獲され、ミゲル・フェルナンデス・ペレスから調達しています。
ニューヨークの中心部で暮らす母親と4人の子どもたち。母親が幼少期にアパラチアン・トレイルで経験したバックパッキングを通じて、子どもたちに自然の大切さを教えている。
ピッコロ代表・中島久美子さんの哲学に共感した元アドベンチャーレーサー佐藤香織利さんは4人の子どもたちを通わせている。
「この山がやっぱり好きだ」。新雪の降った朝は少しソワソワしながらいつもの雪山に向かう。木崎湖の湖畔に始まり青木湖を見わたす道路を通ってトンネルを抜ける。佐野坂峠に広がる杉の森を過ぎるとそこに真っ平らに開けた雪原が広がる。…
長年温めてきた仏教への想いと、突然襲ったコロナ禍、そして目に見えない重圧との間で激しく揺れ動いた心。自問自答しながら走り切った先には何が見えたのだろうか。
ニューイングランドの夏空を独占してきた太陽が次第に低くなると、この地方にあるほぼすべての木は、日照時間が短くなるのに合わせて葉を落としはじめる。葉は栄養分を生成するのが負担になり、身勝手な木は、冷酷にも、夏じゅう緑一色に…
編集後記:本稿は2021年10月に行われた第49回衆議院議員総選挙のために寄稿されたストーリーです。 今月末、衆議院選挙が行われる。この選挙は新型コロナウイルス感染症によるパンデミックで私たちの生活が大きく変わってから1…
編集後記:本稿は2021年10月に行われた第49回衆議院議員総選挙のために寄稿されたストーリーです。 “地球にとって最大の脅威は、誰かが救ってくれると信じていることである。”by ロバート・スワン、史上初めて南北両極点を…
10月31日は、第49回衆議院議員総選挙です。日本ではじめての選挙が行なわれたのは、1890年(明治23年)の第一回衆議院議員総選挙でした。この選挙では、投票できる人は直接国税を15円以上おさめている満25才以上の男性に…
地球環境問題と農業 地球環境問題のなかで、農業はあまりよくは思われていません。なぜかというと、農業生産から食品の消費までの活動は環境に大きなマイナスの影響を与えているからです。 この70年ほどの農業の発展はめざましく、大…
日頃からともに漕ぎ、心を通わせ、その日を待つ。10年越しの「THE DAY」を迎え、大海原へと旅立った、ある家族の物語。
山に入って3日目、赤石山の山頂から夕日を眺めたあと、ヘッドライトをつけて走り始めた。この日、スタートから15時間を超えて身体の動きが止まってきていた。レースでもなく、これだけの時間動き続ける場面は、そう多くない。ここまで…
アメマス。アイヌ民族の言葉で「トゥクシ」。北の大地を象徴するこのイワナ属の魚は、海と川とを自由に往来し、大きく成長する野生魚だ。とりわけ、海と川とがつながる大河川の汽水域は甲殻類や小魚を豊富に育み、トラウトたちにとって芳…
カナダのバンクーバー島南部、原生の沿岸温帯雨林には、登山道はない。スグリの腐臭が漂う深い茂みを再びかき分け、ワットの後を追いかけながら、私は自分がカメラ機材を運ぶ立場でなかったことに密かに感謝した。藪を漕ぎ小川を渡り苔む…
メキシコ湾の大陸棚が水深180メートルに沈み込む手前のあたりで、人間の脳の模様に似た黄色いサンゴの上をマンタが滑るように泳いでいる。テキサス州ガルベストンの海岸沖約160キロメートルにあるこの万華鏡のような生態系は、20…
この記事内で紹介する写真は、RO認証取得に向けて協同する4件の農業団体のものです。 • トカプチ株式会社 (北海道、ワイン用有機ブドウ) • 有限会社 仁井田本家 (福島県、日本酒用有機酒米) • Three littl…
遠目に見ると、アイル・ロイヤル島は旅行者にとって不吉な場所に見える。黒々とした火山性の湖岸の崖からは、垂直に近い岩盤が立ち上がり、朝霧のように深く濃いタイガからなる北極圏の森林が突き出している。 オジブワ族の言葉でミノン…
「自分を大したベーカリーだとは思ってないし、実はサイクリストでもないんだ」 カリフォルニア州サン・ルイス・オビスポにあるBread Bikeの設立者のサム・デニコラは言う。では、なぜ自転車配達のベーカリーを立ち上げたのか…
クロスカントリースキー王国、飯山。 長野県北部に位置し、豪雪地帯として名高いこのエリアは、30km圏内に7つの常設クロカンスキーコースを有する日本でも珍しい場所だ。 そんな飯山で2019年、小学生の子どもたちを対象にした…
2015年、ハリー・ウェプキングは、クレイグリストの求人検索ボックスに「オーガニック」と入力し、ある投稿に目が止まった。 「950エーカーのオーガニック農場の運営に参加してくれる先見性のある個人または夫婦を探しています……
クレイグ・スキャリオットと僕は、きかん坊の子羊の一群を大きな囲いから仕分けのための囲いに誘導する。1頭1頭、注意深くつかみ、やさしく抱きかかえても、大抵はレスリングの様に反撃を食らう。全体重をかけて、泥がこびりついた羊毛…
初夏の渓で エゾハルゼミの大合唱がこだまする谷筋に、初夏の陽射しが降り注いでいた。谷底から見上げる新緑がひときわ眩しい。上流から吹き降ろす風はひんやりして、かすかに土の匂いがする。豊饒な森が作り出す腐葉土の匂いだ。 雪代…
移民を両親に持ち、LGBTQIA+を自認するアジア系アメリカ人の女性ロッククライマーとして、この土地で自分をよそ者のように感じることがある。私がレクリエーションの特権を得たこの空間は、私のものではないのだから、しかるべく…
誰にだってトレイルを造ることはできるだろう。道具を使って、土を動かして、それを繰りかえすだけ。じつに単純な作業だが、そこには精緻なルールが存在する。そのルールにしたがえば、新しいトレイルを切り開くのはまるで何かに命を吹き…
雪の降る亜熱帯の島、屋久島。周囲130キロメートルほどのその島は別名・洋上アルプスとも呼ばれ、海抜0メートルから一気にせり出た約1,900メートル級の高山を有し、島の一部は世界遺産にも登録されている。 地理に詳しい方もそ…
アーロン・ヴォグラーは 家を継ぐことを望んでいなかった。「ほかの子どもたちが夏にする仕事に比べて、畑での作業はずっと大変でした」現在34歳の彼はそう静かに語る。「でも両親や姉と一緒に外で働いたのは、いい経験だったみたいで…
ベン・ウィルキンソンは、救出した木材で家具・彫像・サーフボードを作る時も、世界各地で大波を追いかける時も、本能に導かれている。「夢中になれることをやっているだけさ」と彼は言う。 今は家庭に2人の小さな子どもがいる。ネムノ…
クライミングはこの10年間に急速に広まったスポーツだ。クライマーのドキュメンタリー映画がアカデミー賞を受賞し、屋内クライミング・ジムがオープンし、2020年のオリンピックは、開催されていればクライミングを大きく取り上げた…
アッシュとクリスティンは人目を気にしない。 「クリスティンは明るいブルーの髪、私はこの巨大なブロンドのアフロ。どこへ行っても目立つのよ」とアッシュは言う。「あたかも自分たちが場違いであるかのように、決して同化したり、外見…
昨春、有名なクライマーであり自然保護活動家でもあったジョージ・ホイットモア(89歳)が、1958年11月12日の出来事について、友人にメールを送った。ホイットモアと彼のパートナーだったウォレン・ハーディング(1924~2…
「ここはなかなかのクソったれだ。」スラブの足下についた苔や地衣類を削ぎ落していると、下から声が聞こえた。 「それ、さっきのセクションでも言いましたよね?」フリクションが効きそうなところを探りながら、僕は応じる。このパート…
2021年夏、日本のエネルギー政策の大きな方向性を定める「エネルギー基本計画」の改定議論が最終局面を迎えています。残念ながら、世界の流れとは逆行していまだに原子力や化石燃料を重視する方向のエネルギー基本計画案に対して、少…
カリフォルニア州サンフランシスコは、文化・富・階級の多様な約90万人の人々が、海に囲まれた約125㎢キロメートルの範囲に暮らしている。この都市には3つの海岸があり、そのうち2つは湾内のため静かだが、もう1つは太平洋の強烈…
編集注記:パタゴニアは2020年12月に「気候のための行動を学ぶ」をテーマにクライメート・アクティビズム・スクールをオンライン形式で開催しました。そして、2021年3月にはこのプログラムを発展させ、より具体的なフィールド…
残暑の厳しい南カリフォルニアの秋。穏やかな朝、アスファルトが熱くなる前に、売り手はすでに縞模様の毛布を地面に広げ、不揃いのヴィンテージセーターを1枚1ドルの値札で並べていた。刺繍入りのテーブルクロスがあふれた段ボール箱の…
「やあ友よ。横になってもいいかい?」と聞くのはオーガニック農家のハビエル・ザモラ。僕が彼にビデオコールしたのは午後7時で、彼が午前4時半から働いた農場からちょうど戻ってきたときだった。彼が疲れているのは明らかだったが、そ…
2020年夏、米国を席巻した騒動の真っただ中で、この国全体が白人優位の歴史を再考しはじめていたその時に、社会的、経済的、職業的なバックグランドの異なる7人の女性が、ホース・パッキングを再現するために、シエラネバダの山に集…
太平洋に浮かぶ小笠原諸島、英語名 ボニン・アイランド(Bonin islands)。歴史的な背景や固有の生態系など多方面において稀有な要素を持ち、この島は世界でもここだけと言える特異な環境にある。首都、東京に属していなが…
ウィメンズのクライミング用パンツの再デザインに取りかかった当初、私は不安でいっぱいでした。我がデザインチームは、「パタゴニア製品の中で最悪のクライミング用パンツ」というフィールドテスト後のコメントも含め、一連の批判をたっ…
アレックス・ヨーダーがスノーボードのキャリアで10年を迎える頃、彼は「恐れ」を感じるようになった。ワイオミング州ジャクソンの険しい山で育ったアレックスは彼が崇拝しているスノーボーダーの足跡を文字通り頻繁に辿り、より大きな…
サーファーというのはとても薄情な生き物だと思うときがある。 日頃から「自然環境を大切に」「海からゴミをなくそう」「海へのコンクリート反対」などと声高々に叫んでいたとしても、訪れた海でいい波に乗れたならば(例えそれが海に入…
沈みかけた丸太の節目のように、塩気を帯びた水面から5センチほど突き出ているだけの見つけにくい瞳。近くの茂みに差し込まれたピンクフラミンゴの飾りに気を取られていた僕たちは、フロリダ在住の友人が教えてくれなければ、その存在に…
風力タービンのメンテナンスを行う技師は、今後10年間で最も急成長を遂げるアメリカの職種の最上位に挙げられている(太陽光発電システムの施工業者は第3位)。平均年収は52,910ドル(約550万円)で、61パーセントの成長率…
ロープを手放し、パドルするには速すぎる巨大な波のグライドを体験できるのは、ほんのひと握りのサーファーだけ。それには強い信念と自信、そしてある時点でボードのレールがちょっとでも間違った角度に食い込めば、30フィート(約10…
親愛なる友へ 私はクイーンズでこれを書いています。ニューヨークを離れるとあれほど言っていたのに、いまもここにいます。2030年のいま、街はずいぶん変わりました。あなたにとってはまだ9年先のことですね。それでも、そのあいだ…
言葉も出ない。尾根で若いオオツノヒツジの寝床の合間を登高しながら、スキーヤーのリア・エヴァンスと写真家のキャリー・メディグと私は見わたすかぎりの炭鉱に絶句する。たとえ言葉があったとしても、それは決して「クリーン」ではない…
午前3時。私はシャンテルとジェイソンの脚を腰に押しつけられた状態で、3人用の寝袋に横たわっていた。月と星が黄色のシモンのテントを照らしていたが、寝袋の反対側から突き出た彼らの頭をかろうじて見分けられる程度だった。シャンテ…
平和を乱す行為は、ビリップ家が得意とするところだ。それは農家、鍛冶屋、スケートボードメーカー、そしてハンターであるアンディ・ビリップが、パタゴニアの出版物にはじめて登場することになったいきさつでもある。1992年夏のキッ…
6年前、コロラド州のサンルイス・バレーでジャガイモと麦の農家を経営するシャナン・ライトと義理の息子ディオン・オークスは、産業用ヘンプの栽培をあきらめかけていました。コロラド州農務省の規則では、THC含有率は乾燥重量にして…
お気に入りの曲が絶えず頭のなかをめぐるように、ひとたび口にしたある味が脳裏に焼きついてはなれないことがあります。パタゴニアの創業者イヴォン・シュイナードとアルゼンチン産の粗挽きの赤唐辛子、アヒ・モリドはそうした状態でした…
サンホアキン・バレーは、西にカリフォルニアの沿岸山脈、東にシエラネバダ山脈を望み、南北400キロに渡る堆積層の盆地です。ここは6,500万年前は内海で、1920年代に農業を営んでいた人びとの記憶によると湖や河川だったそう…
そもそもの発想は、パタゴニア製品を埋立地で終わらせないことでした。ポリエステル繊維1本1本をリターン(回収)、リサイクル(再生)、リユース(再利用)する。それはまだ「ゼロ・ウェイスト」という業界用語が生まれるかなり前の2…
はじける笑顔が今の満ち足りた田舎暮らしを物語る。エメラルドグリーンの海を求めて大阪から徳島の南端・海陽町に単身移住し、現在は農業を軸に家族5人で暮らす田中 美子(よしこ)さん。より自分にしっくりきたのはアパレル企業の店員…
オースティン・ロッブズは、ジッパーが完璧だと思っている。だからこそ嫌いなのだ。 パタゴニアのギア類の製品ディレクターとして、ロッブズはこの150年以上の歴史を持つ精巧な仕掛けを知り尽くしている。毎日これらを使用して、高性…
まさに「湾がその日を呼び寄せる」だ。「エディ」が決行される日は、潮気を含んだ靄がセブン・マイル・ミラクル立ちこめ、車がカメハメハ・ハイウェイに渋滞を作り、仕事は休み、学校も休校、ハワイのだれもが固唾をのんで見守る。 クラ…
1日で成し遂げた人なんていない。本当に単独でできるのか?達成できたらクレイジーだよ。これらは、僕の計画を発表してからもらったコメントのいくつかである。パタゴニアのコチャモ・バレーからリオ・プエロ・バレーまでの約72キロメ…
吹雪の中、重たい荷物にあえぎ、藪と雪をかき分けて必死にラッセルしながら、サンナビキ山からウドノ頭へと続く複雑で不安定な稜線を辿っている時、不意に戸知 寛のことを思った。 4年前、どんな気持ちであいつはここを歩いたんだろう…
2011年3月11日に発生した東日本大震災と、それにともない福島県大熊町で起きた東京電力の福島第一原子力発電所事故(3.11)から10年になるこの春、福島県二本松市内で太陽光を発電と農業の両方に活用する大規模な営農型太陽…
サラ・ジェイン・スミスはいまも彼女の非営利団体であるマグパイズ&ピーコックスが昨年3月に何枚の個人防護用マスクを作ったかを正確には覚えていませんが、おそらくその数は数千に及ぶと言います。同団体はファッション業界の廃棄サイ…
私たちの唯一の故郷である地球に住みつづけることができるかどうかは、この10年の私たち人間の行動にかかっていると、科学者たちは警告します。皆さんはどう考えますか? 「気候のための行動を学ぶ」として15歳〜24歳を対象に募集…
友人のナンシーは納得がいかないようでした。私は半年に一度のマドリード訪問中で、今回は、輝く皿に盛られたルビー色の生ハムや、甘みがあっていい塩加減のグリルした美味しいエビが楽しめるいつものタパスバーではなく、この明るすぎる…
親友というのは“運命の人”ではない。たいていの場合、第一印象はパッとしないが、時間が経つにつれてかけがえのない存在になる。ナノパフは僕にはそんな存在だ。 初代のナノ・パフ・ジャケットに出会ったのは2009年の冬のことだっ…
兵庫県北部の豊岡市を中心とする但馬地域は、野生のコウノトリの生息地として知られる。日本在来の大型鳥類であるコウノトリは、かつてはいたる所に生息していたが乱獲の対象となってその数は激減。明治時代中期には、ここ、豊岡周辺でし…
2019年の4月、東京でフラワーデモがはじまりました。皆さんはフラワーデモをご存じですか? 性暴力事件の不当な無罪判決が相次いだことをうけて、その被害者らに心を寄せる #metoo #withyou の気持ちを込めたお花…
リスクとはいったい何だろう。標準的な辞書はリスクを「危険にさらされている状況」と定義し、それはクライミングに当てはまる。しかし、この一般的な定義は狭すぎる。リスクがさまざまな形を取り得ることを考慮せず、マイナス面に着目し…
封筒の裏に走り書きした道順に従って泥道を進み、「そこ」へ向かった。 コロンビアフォールズからノースフォーク・ロードへ、グレイシャー国立公園のエントランスを通り越し、見え隠れする曲がりくねった川に沿ってさらに進んだ。ぼた雪…
ツンドラ全体に響き渡る音――1発の弾丸ですべてが終わり、カリブーは倒れた。ある晩夏の涼しい朝、ニーツアイ・グウィッチンの先祖の土地で、私は友人で伝統的なハンターのグレゴリー・ギルバートのカリブーの狩猟に同行した(グレゴリ…
ソーシャルメディアでは、公有地保護の活動が楽しそうに見えることが多々あります。山や谷に情熱的に集い、バックドアを開けたバンに座って夜明け前にお茶をすすっていたり、信じられないほど美しいキャンプ地で温かい寝袋にくるまってい…
小川山は奥秩父北西端に位置する日本を代表するクライミングエリアだ。 岩場としての歴史は長く、80年代の日本のフリークライミングの始まりと同時に発展していったエリアであり、見渡す限りの花崗岩峰に刻まれた膨大なラインの数々に…
できる限り物を持たず、物に頼らず生きていきたい。とは言え人間は道具を操る生き物で、生活の中にはありとあらゆる道具が存在し、良い道具が生活を豊かにし、道具そのものが豊かな生活の証ともなる。一言に豊かさと言っても人それぞれの…
パタゴニアの優れた教書『草の根活動家のためのパタゴニアのツール会議』に収められているケーススタディにこんなものがある。 アメリカ合衆国に本部をおく自然保護団体であるシエラクラブは、「Beyond Coal(石炭の先へ)」…
公有地か私有地かにかかわらず、アメリカの土地はすべて先住民族と先住民族国の古代の土地であり、そのほとんどが彼らから略奪されたものです。今日、6億1,400万エーカー(アメリカの26.6%)が公有地として委託され、連邦政府…
「ガイドの仕事ってぜんぜん割に合いませんね」。今年の夏、急峻な岩肌や岩稜を約13時間登り下り続け、やっと辿り着いた深山のオアシスで、疲労困憊の色を隠せずも充足感を漂わせていたクライアントから真剣な表情で言われた言葉だ。こ…
2018年2月中旬の曇ったある日、ザハン・ビリモリアは彼が知る唯一の方法で暗闇から抜け出した。それはグランド・ティトン国立公園の北部の遠隔の山でのスキーだった。その日「Z」の愛称で知られるエクサム・マウンテン・ガイドのザ…
多くの先住民たちもそのことを切望してきたのだということにいまになって気づき、自分ごとになったいまだからこそ、猛省し、後悔し、詫びる方法がないかと考えています――その森とは、関東山地から東に突出した加治丘陵に位置する、飯能…
マリー=フランス・ロイは、常に環境の代弁者だったわけではない。 世界トップクラスのスノーボーダーになった2000年代、世界を飛び歩く自分のライフスタイルの偽善に後ろめたさがあった。自分を山へ駆り立てながらも、世間の目にと…
カリフォルニア州ベンチュラにあるパタゴニアの素材ラボには20台の機械があります。それぞれが異なる要素のテストに使われますが、そのすべての目標はひとつ。素材がどのように機能し、なぜ、そしてどう改善できるかを探ることです。撥…
「それは何かに火を付けた」と、ビッグウェーブ・アセスメント・グループ(BWRAG)の共同創設者コール・クリステンセンは、友人のサイオン・ミロスキーが亡くなった2011年3月16日のマーベリックスでの事故について語る。「僕…
はじめてスノーボードと出会ったのは16歳の時。自由になれる感覚や開放感に取りつかれ、それ以来ずっと頭の中は滑ることばかり。私にとって雪山は、自分に還ることのできる居場所のようなもの。雪を巡り、これまで数えきれないほど旅を…
2020年8月5日、アレックス・メゴスは3年にわたる60数回のトライののち、セユーズの長期プロジェクト「ビブリオグラフィー」をレッドポイントしました。彼は5.15d (9c)のグレードを示唆し、これをロッククライミングに…
日本各地を飛び回り、その土地々々で料理を振る舞う料理人がいる。「旅する料理人」として活動する三上 奈緒さんが繰り広げるのは、ただのポップアップレストランや食材めぐりのツアーではない。日本各地の生産地を訪ね、生産者とともに…
最近パタゴニアは衣料品業界がどれほど持続可能ではないかについての意識を高めようと努力し、みずからの影響を削減するための取り組みについて共有しています。私たちには衣類の製造方法を変える大きな力があります。この取り組みの一部…
1986年春、アメリカ山岳協会で働いていたとき、同僚のガイド、アンディ・シェルターズからのメモを読んだ。まだ携帯電話もEメールもない時代で、私はスバルで車中生活を送っており、毎日が今とは違う日々で過ごしていた。「来週、仕…
埃っぽいアーチャーズポストの町で水とビールを補給してキャンプに戻る途中、2頭のラクダがA2ハイウェイを横切っていた。僕らがクライミングをしている、ケニア砂漠にそびえるあの山を背景にした構図だ。JTが車をわきに止め、僕らは…
キャトルガード(放牧地の家畜が脱走しないよう路上に敷かれた鉄格子)をトラックでガタガタと走り過ぎてからは、携帯を永久にオフにした。前方に灰色の山と青い空が現れる。8歳の娘ノミは顔にかかる髪をかき上げて「魚を捕まえるの、パ…
滑り手の立場で気候変動にアクションする環境団体「Protect Our Winters Japan(POW JAPAN)」が、発足以来わずか2年で予想以上の成果を挙げつつあります。「私たちの雪のフィールドを守るために」と…
レッド・デザートは風に削られた荒涼とした美しい場所で、ワイオミング州南西部の脇腹あたりに広がる国有地・州有地・私有地の広大なパッチワークだ。境界線は話す相手によって移動するが、概算では約600万エーカー(約243万ヘクタ…
これらの写真はトリンギット族、ハイダ族、チムシアン族の先祖伝来の土地であるアラスカ州トンガス国有林で撮影したものです。地域社会周辺の土地や河川・海を守り続けるアラスカ州南東部の先住民に敬意を表します。 「6月に雪!」山頂…
このエッセイは『パタゴニア プロビジョンズ ジャーナル 2020』 に掲載されたものです。 16歳の頃、ひとつだけ確信していたことがある。それは、野生の地で素晴らしい冒険をしながら人生を送りたい、ということだ。そして、そ…
ダウンは羽ですが、帽子の飾りに使うような羽根のことではありません。私たちが着るジャケットに使われるダウンから、「羽」と聞いてまず思い浮かべる正羽まで、実際羽にはさまざまな種類があります。鳥の体を保護する正羽には羽軸があり…
スキンのトレースをたどって女性に追い付くと、彼女はクスクス笑いながらスペイン語で何か話しかけてきたが、私の限られたボキャブラリーと上がった息のせいでほとんど理解できなかった。長髪に濃い口髭の昨夜のバーテンダーが数歩先から…
僕らの体内にはおよそ16万キロの血管が走る。僕は確信している。僕の体を流れる血の一滴ずつがこれからの旅への希望と感嘆の念で燃え立っていることを。砂糖のように甘いテキサスの海岸からミネソタ北部の森林の端へと運転した22時間…
真夜中近く、コンビンクト・キャニオンの登山口で駐車場に車を入れる。2019年5月29日。木々は静かに揺れ、暗い空は薄い雲で覆われ、星ひとつ見えない。カリフォルニアのトラッキーから3時間半をかけてワープしてきた後、両足をス…
世界で最も進化したライダーだけが、取るに足らない平凡な地形を魅力的に見せることができるのはなぜだろう。それは熟達者のマッスルメモリーと神聖な直感が必要とされる至難の技だ。急斜面に身を投じて、最善を尽くすほうがはるかに容易…
ヨーロッパには「靴はその人の人格を表す」という格言がある。誰もが毎日靴を履き、どこかへ出かけ、誰かと出会う。けれども靴はただの日用品ではない。ライフステージの変化によって選ぶ靴は変わるし、志向するライフスタイルによってフ…
囲い網サーモン養殖を永遠に締め出すための大胆な計画 煙の匂いのする湿った2017年9月の朝、ベインブリッジ島にある自宅から数キロ南で抗議するため、子供たちと僕はスキフに荷を乗せた。ワシントン州の広範囲で荒れ狂う山火事によ…
いじくりまわすことの物語 カリフォルニア州ベンチュラにあるパタゴニア本社の近くには、パタゴニアの約50年にわたる歴史を集めた「ジ・アーカイブ」と呼ばれる建物があります。仕切りのないオフィスのフロアには色とりどりの古いウェ…
多かれ少なかれ、誰もみな自分に価値があるという証拠を求めている。この原始的な帰属意識は、広い場所から意味を削り出そうとする本能がもたらす欲求だ。ただそうした証拠を掘り出すために必要な労力は平等ではない。白人が大勢を占める…
夜空に瞬く星を目当てに目的地へ舵を切る太平洋海洋民の古代航海術。“ウェイファインディング”とも呼ばれます。数千年の歴史がある彼らの智恵を学びにハワイにカヌー留学し、2014年には航海カヌー「ホクレア号」の世界周航クルーに…
パタゴニアの「クライメート・アクティビズム・スクール」で、気候のための行動を学ぶ。 皆さんは生まれてからどんな世界を生きてきたのでしょうか。「人生100年時代」と言われている一方、私たちはいま、地球規模の危機に直面してい…
パーマカルチャー農家に転身した フランス人スキーパトロール隊員 「今やすっかり『ラメイジェ北壁の麓、ロマンシェ川河畔で野菜を育てている男』になったよ。」これがジャン・シャルル・ボンシニョーレの「ペペハ」である。ペペハとは…
パタゴニアは地理的にはアメリカ大陸の南端に位置し、政治的にはアンデス山脈を自然の境界としてチリとアルゼンチンにまたがっている。この地方はとても有名ながら極めて野生のままの姿をとどめ、自然保護が重要な役割を担ってきた。それ…
パタゴニアは写真のスタイルをどのように見つけたのか ジェニファー・リッジウェイが70 歳の誕生日を目前にして癌で亡くなったのは、1年前の先週のことでした。私たちはパタゴニアの創業メンバーであり、35 年ものあいだ私たちの…
絶滅危惧種をアルゼンチンの湿地帯に戻すことは人間にとってもよいこと これまで、アルゼンチンのイベラ湿地帯の内外に住む若者は町、ときには遠くコリエンテスまでも、職を求めて地元を去らなければなりませんでした。しかし公園におけ…
2019年1月初旬、ペイジ・アルムスはマウイ島の自宅でワールド・サーフ・リーグの「cbdMDジョーズ・ビッグウェーブ・チャンピオンシップ」の興奮から覚めずにいた。大会は風が吹き荒れ、海面は分厚い50フィート(約15メート…
今シーズンのパタゴニアの73製品がヘンプを使用しています。ヘンプの栽培は、土壌に必要不可欠な栄養素を補給し、表土の浸食を防ぎ、合成肥料を必要としません。 人類とヘンプの歴史は新石器時代にまで遡ります。何世紀にもわたって、…
私たちはどうしたら反人種差別主義の会社になれるのかを学んでいます。 パタゴニアは、アマード・アーベリー、ブレオナ・テイラー、ジョージ・フロイド、トニー・マクデード、ディジョン・キジー、そしてそれ以外のあまりにも多くの人び…
この11月、フィッツ・コールドウェル(6歳)は、ヨセミテ国立公園のサニーサイド・ベンチで、人生初の数ピッチのクライミングを成し遂げた。父親のトミーと一緒に。 フィッツ・コールドウェルの言葉(父親のトミーによるインタビュー…
破れや色あせなどのダメージや経年変化で着られなくなった服をアップサイクルする活動を3年前に始めた丸山 勝已さん。防水機能の落ちたレインウェア数枚を組み合わせて作ったカラフルなサコッシュが社内で評判になり、今ではInsta…
これらの写真はイヌピアット先住民の譲渡契約未承認の地で撮影されました。 チャコ・キャニオンのための初の公聴会はズームで開催されました。目前の問題は、ニューメキシコ州北西部に位置するプエブロおよびナバホを含む先住民族の古代…
リバー・シュノーケリングをする人は、わずかな運に恵まれさえすれば、はじめから水中の生活を垣間見ることができる。丸太のたまり場にはサーモンの幼魚がちらつき、泡のカーテンの下にはトラウトが潜んでいる。「最初はただそれだけ」と…
猛吹雪がジープの脇腹に打ち付け、たちまち前方の道路を白く覆い尽くすと、ただでさえ危険なドライブに新たな緊張が加わった。ワイパーがフロントガラスで規則正しいリズムを刻み、ラジオのエンリケ・イグレシアスの感傷的な歌声が少しズ…
大人になってからほとんどというもの、自分のヨット、スウェル号で敢えて隔離された生活を送っている。最初こそ、孤独や未知なるものが、欠乏や寂しさへの恐怖を膨らませたが、そこを乗り越えてしまえば、こうした恐怖には何の根拠もない…
アヴァ・ソネットにはわかっています。自分が農業従事者であることを知ったとき、人はどのようなイメージを抱くかを。「女性の農業従事者は、全員青白くて毛深いと思っていたでしょう」と、ロイヤル・パープル・オニオンの袋に腕を埋めた…
今から書くのは僕の情けない姿や泣き虫な姿、そしてちょっとだけカッコいい姿を見てきた君と僕とのストーリーだ。 今からおよそ6年前の2014年の秋、僕が瑞牆山でワイドクラックを初めて登った時に着ていたのが君、パタゴニアの赤い…
サーフィンは自分の時間を自分勝手に過ごす方法、だと決めつける傾向が昔からあります。オーストラリア人のベリンダ・バグスは10年以上、良い波や撮影の機会を追いながら、聞き飽きたこの決まり文句どおりの生活をしていました。けれど…
2015年3月、碇山勇生はコール・クリステンセンに連れられて、はじめてワイメアの波を訪れた。その後何年も、勇生は片言の英語とたくさんの絵文字でコールに呼びかけ、彼の住む奄美大島の、台風でリーフにうねり立つ波へとコールを誘…
今度こそ農家主導 ヘンプ畑にいるときはテルペンがすべてを支配する。ヘンプの花に住む松やマンゴーの匂いのする小さな芳香族炭化水素が体内に入り込み、「エンドカンナビノイドのシステムを稼働する準備をしろ」と伝える。これは明らか…
イアン・ウォルシュには完璧なサーフィン大会を実現したいという夢がありました。 会場にはダンクタンクやバウンスハウスやゲーム露店が立ち並んでいます。参加者はキャンバスに描いた絵を誇らしげに展示したり、自分たちで料理をしたり…
ドナルド・サンダーソンがニュージャージー州ウッドバリーで全国初の義務的な道路脇リサイクル・プログラムをはじめたのは1980年のことでした。リサイクルの状況はそれ以来変わりました。とても大きく。これはいまだに意義のあること…
オリィ・ヒックマンは、よくはしゃぐ3歳児だ。目下、母親のキャサリンが差し出すニンジン・スティックに喜び、キッチンでラップを踊り、そして会ったばかりの初対面の人々に興奮している。何しろその全員が大声で、しかも同時に話してい…
テキサス州ミュールシューのコットン農家ジミー・ウェデルがオーガニックコットンへの移行に踏み切る最後の決め手となったのは、ある鳥の死でした。畑でコットンの植え付けを手伝っていた彼の父親がキジの巣を見つけ、熱心なバードウォッ…
2017年秋の第48回衆議院議員総選挙。19歳の私は、ひょんなことから候補者のもとで選挙インターンをすることになりました。ビラ配りや電話かけだけでなく、候補者のSNSの運用、そして街宣車でのうぐいすや演説もしました。陣営…
2019年夏、アイダホ州ソートゥース山麓サーモン川上流の谷に、絶滅危機に瀕する20数匹のベニザケが帰ってきた。1,450キロメートルも離れた海から、疲れ果て、傷ついた繁殖間近のサーモンたちは、レッドフィッシュ湖下方の小川…
これは、検証です。農期の後半を迎えた畑では、白い綿花があたりに点々と現れはじめます。この農場では、通常なら単一作物が整然と並んでいるだけの畝のあいだにも植物が育ち、鮮やかな色の美しいサリーを着た労働者たちが手作業でひとつ…
近年、世界中でオーガニック食品の生産と売り上げが急上昇しています。世界のオーガニック食品市場は2015年から2020年にかけて16%の成長が予想されており、それは従来の農法で栽培された食品よりも早いペースです。 これは朗…
ニカラグアのサンマルコスにある〈ソル・シンプレ〉は、77件ほどの小規模農園と協働で、パタゴニアプロビジョンズのマンゴー製品(オーガニック・チリ・マンゴーとオーガニック・カカオ+マンゴー・バーを含む)の果物を生産している。…
木漏れ日の差す広場には、鮮やかなブーゲンビリアが白壁に沿って生い茂っている。小さな魚市場は、道端で安いプラスチック製品を売る行商人にはさまれている。この見知らぬ港町には、はじめて来た。そして、グレッグ・ロングは散髪をしよ…
1年半前、僕はチャルテン山群にある主要な11座を完登した最初のクライマーになった。だが、いつもこのような記録の達成をある意味ばかげたことのように思っていた。11座のピークに登った最初の人間になった理由を述べるならば、チャ…
僕の家族は環境不安のなか、1970年代半ばにジャマイカからオハイオ州に到着した。それ以前の10年間は、アメリカにおける土地と水の取り扱いに関する重要な問題が照らし出されていた。エリー湖に流れ出すカヤホガ川では、1969年…
私が育ったのはラスベガス、オープンスペースやアウトドアよりも夜をかき消すネオンの光で知られる場所です。 しかし私の家族が多くの祝日を過ごしたのは、ラスベガスの街の外でした。ネリス・デューンズ・レクリエーション・エリア、ス…
2008年、パタゴニアのサマー・シーズンが終わりに近づくと、居ても立っても居られない状態になった。それは、ほんの数週間前に、僕はコリン・ヘイリーと長年の夢だったトーレ・トラバースを成し遂げたばかりであるにも関わらず、晴れ…
2013年、マデリーン・ソーキンと私は、フィッツロイのノースピラーにアプローチしていた。氷河にそびえる914メートルの黄金の花こう岩だ。クライミング・パートナーとして、私たちは女性で初めてエル・キャピタンのフリーライダー…
パタゴニアへは4回行った。アレックス・オノルドとの縦走、ほとんど空振りに終わった旅、そしてジョシュ・ワートンとはふたりでセロ・トーレ山群の北峰、標高2,700メートルのアグハ・シュタンハルトをガンガン登った。しかし、20…
ムスタファ・サンティアゴ・アリが、社会階級や民族を超えた運動の力と環境正義の必要性について、「サンライズ・ムーブメント」のナオミ・ホラードと対談。 9月、数百万人の若者による史上最大の気候ストライキで、世界中のニュースを…
これらの写真が撮影されたアラスカ州トンガス国有林は、トリンギット、ハイダ、チムシアン族の伝統の土地です。パタゴニアは、彼らの共同体を取り巻く土地と水を守りつづける、アラスカ州南東部の先住民族の人びとに敬意を表します。 私…
「気候危機」という言葉を聞くと、海氷の断片に取り残された痩せたシロクマや、白化したサンゴ礁や、燃える森林や、あるいはミツバチのいない世界を想像するかもしれない。それは間違ってはいない。そのようなこと(およびそれ以上のこと)は悲しいことにすでに発生しているか、あるいは今後数十年後に現実となる可能性がある。しかしながら、さらに厄介なことは、想像したイメージが不完全であるということだ。そこには、家屋や人びとの仕事に影響を与えるモンスーン、干ばつ、その他異常気象に直面している、何百万もの人たちが欠けている。 最近の国連の報告によると、サハラ砂漠以南のアフリカは最も被害に遭いやすい状態にあり、食料生産の減少から、さらに多くの水系感染症にいたるまで、多大な影響を受ける。アジアでは気候変動に関する政府間パネル(IPCC)がモンスーンのような降雨の増加を予測している。また世界銀行グループによると、南アジアの8億人以上の居住地域が中程度から重度の「ホットスポット」、つまり気候変動によって生活環境が劇的に悪化する可能性がある。そしてこれらの地域はすでに生活水準が低いことで知られている。 要するに、私たちの衣服を製造する場所を含む開発途上国は、すでに大きな被害を受け、今後もそれがつづく。 「気候変動が起こる原因は人による営みや活動によるものである、ことは知られています」とパタゴニアのソーシャル/エンバイロメンタル・レスポンシビリティ担当副社長、キャラ・チャコンは語る。「しかしそのような問題を解決するのもまた人です。ですから、環境の観点だけでなく、人間と開発の両方の観点からこれを考えることが非常に大切です」 このことを考慮して、チャコンとそのチーム、そしてパタゴニアは、生産の多くが集中し、気候の影響が深刻になると予想される地域で、現地のチームメンバーを準備させるための新しいイニシアチブを開始している。パタゴニアは現在主要サプライヤーとともに初の試験プログラムの開発と展開に取り組み、気候変動に対する工場労働者の回復力を高め、危機が起こす肉体的、精神的、財政的ストレスに効率的かつ安全に対処する支援をしています。 フィードバック・ループの始動 パタゴニアが15年以上取引している縫製工場のあるフィリピンでは、2018年の最大級の台風となった22号(台風マンクット)が地域全体に地滑りを起こし、80人以上が命を失った。またアウターウェアのベースレイヤーを製造するニット工場がある香港では、同台風により建物が崩壊し、道路が浸水した。 アジアのパタゴニアの現場マネージャーによると、その影響は職場にも波及している。2017年、スリランカのモンスーンは豪雨を引き起こし、パタゴニア縫製工場を閉鎖に追いやった、とパタゴニアのサプライチェーン社会的責任マネージャーであるアレックス・キャッツは語る。工場が再開したときも、交通手段を失った社員は出勤できず、工場は人員不足のままだった。 ベトナムにあるパタゴニアの提携工場では、37度を超える日が何日もつづく長い夏季に直面している。その工場ではうだる暑さに対応するため、絶え間ない携帯用水の供給、換気扇と水噴霧による工場の屋根の冷却、各作業員用の扇風機の提供、背の高い
2019年の夏、私たちクレア・ギャラガー、トミー・コールドウェル、ルーク・ネルソンは、アメリカの偉大な国家的宝である北極圏国立野生生物保護区で、汗をかき、笑い、そして泣いた。アラスカ北東部の海岸平野が、グウィッチン民族の…
“「長いあいだ母親になることを後回しにしてきました。将来の自分のキャリアに確信がなかったから。世に知られるアスリートとしての機会をなくしてしまうのではないかと不安だったんです。社会は母親業のものすごさを理解し…
私たちの地球のための闘いをつづけ、孤独感を減らす方法 14歳から84歳までの30数人がコンピュータの前に立ち、世話人の真似をして、腕を風車のように振る「気候キャリステニクス」というエクササイズをしています。ぎこちない人も…
「黒人の命も大切だ」というサインが表窓に掛けてある〈ヴェンチャー・ノース〉のドアを開けると、コーヒーの香りが私を迎えてくれる。店内の壁を覆う写真や壁画は、どれも近所の有色人種をモデルにした作品だ。この事実に驚くべきことは…
地平線から一筋の日の出の光が漏れるなか、僕はモンテ・クリストの麓へとできるかぎりの速度で進んだ。ルートで最も技術を要するセクションのひとつに差しかかると、千メートル以上眼下の道を車のヘッドライトがゆっくりとなぞっているの…
世界が新型コロナウィルス感染爆発の影響に取り組むなか、気候活動家たちは私たちの未来のために闘いつづけています。 2019年6月以来、活動家のアイシャ・シディカはほぼ毎週金曜日にニューヨーク市のハンター・カレッジの学校を「…
早朝3時、北海道の海の男たちが漁港に足早に集まってくる。シロサケ(秋サケ)漁に出航する時間だ。9月から11月の北海道はシロサケ漁の最漁期。秋とはいえ、北海道の朝はかなり冷え込むが、そんな気温に怯んでいる漁師は見当たらない…
私は1月にモンタナの羊牧場にあった、教室がひとつだけの校舎で生まれた。その4か月後にアラスカに引っ越した両親は、森のなかに山小屋を建て、私のためにブランコと空中ブランコも作った。何年間も、私が知っていた交通手段は犬ぞりだ…
フィッツロイ山脈に目を向けると、空に歯を剥く顎の輪郭に見えることがある。別の時には、その歯が大望を砕くのではなく支える指となり、大切なものをそっと包み込む手のように見える。その違いは、嵐に見舞われている山を比較的安全なキ…
デル・フィッケは土壌マニアだ。 「本当にいい土にはじめて触れたとき、それはまるで興奮剤のようなもの」と彼は言う。手に取ると、それがどんなにいいかが分かる。匂いや味まで感じることができる。もっと欲しいという気になるんだ」 …
ゲーリー・ビガムはよく人にこう話す。娘のガリーはテルライドにあった無料ボックスで見つけたんだ、それを証明する写真もある、と。「父を知る人は、彼が冗談好きなことを知っています」と言うのは、現在のガリー。「父が言うことを真に…
ヒース・ジョスクの愛車は1997年製のトヨタ・ハイラックス・トラックだ。錆びて埃にまみれ、貼ってある抗議ステッカーで形を保っているかのように見える。トラックの走行距離は80万キロメートルを超え、そのほとんどが未舗装路を走…
日本にジュゴンが棲んでいることをご存知だろうか。海に棲む大型の哺乳類で、体長2.5~3メートル、体重250~400キロほどになる。インド洋から南太平洋の熱帯・亜熱帯の浅い海に暮らしている、現生するジュゴン属ジュゴン科の唯…
2019年4月4日、夜明け前。山には雪がほとんどなかった。最近の記録で最悪の年だと、地元の人は言っている。私たちは箱詰めした食料をフェリーに積み込み、ジュノーからヘインズに向かうアラスカ・マリン・ハイウェイ・フェリーに乗…
私の前を4人のスキーヤーが1列になって雪に覆われたワプタ氷原を整然と横断している。4人は糸のように見えるロープで繋がれ、両端に母親であるシェリルとナンがいて、その間に彼女たちの2人の娘であるローンとセーラーがいる。私はロ…
たった数分のところに波があるという環境以上に重要な要素はない ハブ・ハバードのデスクからウェットスーツの試験場までは、ほんの数分。左に曲がり、国道101号線に合流したらすぐ右に出て、車を脇に停める。そこから数秒でウェット…
「人の行動を変えるためには、報酬がなければなりません」と言うのは音楽家のリジー・プロトキン。彼女の意見は気取らず、力強く明快で、確信に満ちています。クラクションが鳴り響き、人びとが会話し、バスが往来する活気に満ちた街を背…
わざと低体温症になる人なんている? それは、この男。 僕の計画の魅力はシンプルさだった。濡れたジャケットを着てスキーで登高し、雪の中に座って、寒くなるまでの時間を計る。この実験が成功したとして、それからスキーで山を滑り降…
ヒマラヤで新ルートを拓くために、パックの重荷にあえぎながら新雪の中を先頭でラッセルしていると、自信喪失に陥ってしまった。仲間の3人の男性たちは私よりもはるかに強く、私の共同装備の分担を軽くすることを申し出てくれた。しかし…
アクティビズムはいつも堅物で政治的である必要はない。コロラド州クレステッド・ビュートの住民たちは、愛するもののために闘うとき、それを楽しみながらやるのもありだということを体現している。 レッド・レディの山頂へ向かう途中、…
リア・ペニマンは、ニューヨーク州グラフトンにあるソウル・ファイア・ファームの共同創始者だ。彼女は「有色人種による農地管理を増やし、食物獲得の公平性を促して、次世代のアクティビスト農家を育てることにより、食料システムにおけ…
“地球の裏側にはどんな景色が広がりどんな斜面が待っているのだろう。” 僕らは2016年から3年続けて南米スキートリップに出かけた。アルゼンチンとチリをまたいだノースパタゴニア地方で、1年目は僕、大…
長野県諏訪市にある、古材と古道具の店「リビルディングセンタージャパン」。大量生産・大量消費社会の中で生まれた「もったいない」を可視化し、そこに新たな価値を築いていく彼らの取り組みをレポートする。 12月のある日。リビルデ…
ザリア・フォーマンが氷について語る話はじつに魅力的です。とくに氷が奏でる音。何も見えないときでも雷のように轟き、崩れ、割れる氷。朝食のシリアルのようにパチパチと弾ける音が大音響で聞こえてくるのだと、彼女は描写します。そし…
エリック・ブラウン、通称「EBエクストリーム」は、ワシントン州ベリンハムの東、レイク・ワットコムの東側にある荒れたクーガーリッジ・トレイルの跡地で被害を調査しながら、倒木の根のあいだを縫うように足早に進む。この「クーガー…
きれいに晴れ渡る秋の早朝、ヨセミテ・サーチ・アンド・レスキュー(YOSAR)の古びたバンが、危険なほどの急ハンドルを切りながら驚くようなスピードでタイオガ・パス・ロードをガタガタと走っていく。私を含む12人は後部でぎゅう…
3年前となる2016年12月28日、オバマ大統領は古文化財保護法令のもと、行政権により135万エーカーのベアーズ・イヤーズ国定記念物を設定しました。これはアメリカ先住民の独立部族が連合し、国定記念物指定を求めて大統領に嘆…
日本では、耕作地の上と太陽電池アレイの下に同時に立つことができる。エンジニアと起業家が既存の耕作地の上にソーラーパネルを設置し、必要量の太陽光が下の作物に届くようにするモデルを開発した。企業と農家の協業であるソーラー・シ…
チリ海岸の沖800キロに有名な漂流者の名前がついた小さな島があります。 そこは豊かな海とパワフルな波に囲まれた荒涼とした場所で、レア・ブラッシー、ラモン・ナバロ、コール・クリステンセンがサーフィンのためにそこを訪れたとき…
自分のゴミを着ることができるとしたら? それが、リノのWorn Wearの施設に集められた中古ウェアのさまざまな端切れから作られた、新しい製品ライン「ReCrafted(リクラフテッド)」の元となった考えです。パタゴニア…
編集者注:この投稿では不安と自殺について論じています。 ワシントン州ワシューガルにある質素な仕事場で、視覚障害のある職人が地元で産出された丸太を手にし、それをマイター鋸でブランク材に作り上げる。手で回してみて、その形と重…
ディーゼルエンジンのうなり音がやがて聞こえなくなり、私たちに新たな孤独を残していく。あるのは、私たちと、凍った川、カヤック(山スキー用ギアやキャンプ道具、5人分の食料、そのほかバウンダリー山地で過ごす18日間に必要な装備…
北極圏ではグウィッチン族の若者が、土地を守るのはあるひとつの生き様を守るのにつながる、ということを学んでいます。 ホッキョクグマの洞穴があり、ハイイロオオカミの遠吠えが聞こえるアラスカのノース・スロープ郡では、土地を守る…
13名の若い気候変動活動家が、ミシシッピ川とそれに頼って生活している人びとを守るために、法廷で闘っています。 ブレント・ムルシアはミシシッピ川に架かる橋を毎日徒歩で元気に渡って、ミネアポリスにあるミネソタ大学まで通ってい…
クレーターレイクで贈り物を楽しむ 「ダークセンの方に向かえ…」 私の小さな双方向無線機にはかなりの雑音が入っていた。ジョシュ・ダークセンの声を少しでも聴きとれたのはちょっとした奇跡だ。2日前にベンドで一緒に夕食をして以来…
釣り人はすべからく楽観的である。どんなに釣れないときでも「次の一投で!」「次の淵には!」「奥の滝壺にこそ!」「夕方になれば……」「明日こそ!」「来年になれば……」と希望を先延ばしにして渓を遡る。楽観的でなければ釣り人は次…
November 2019 ジャーナル初出。カーストンのスパイシー・マジック・ソースのレシピは本投稿のいちばん下までスクロールしてください。 僕は舌が溶けてしまうかのように感じられたが、カーストン・オリバーは大丈夫だか…
すでに色別に仕分けされたウールの古着の圧縮俵のプラスチックのひも止めを、シルヴィア・ミケローニが切る。今日彼女が取り扱うのは緑色。最後のひもを切ると、さまざまな大きさと形の深緑色の布地が工場の床に散らばる。彼女の息子ガブ…
日本は小さな島国ながら山が連なる地形ゆえ、その山々からは谷間を縫うように豊かな流れが集まり、海まで注いでいる。「山・川・海」と、釣りにはとても恵まれた環境であり、美しい景色に囲まれながら、釣り糸を垂れるひと時には格別な楽…
ヨセミテ初のクライミングガイド本からの教訓 「考えたんだけど」と、マイキーがテキストしてきたのは昨年10月のこと。「赤い表紙のヨセミテのガイド本にある推薦ルートをすべて登らないか」僕は即、同意した。それから1週間もしない…
“自然は無料で昼食を与えてくれる。私たちが欲望を抑えさえすれば” —ウィリアム・ラッケルズハウス、米国環境保護庁初代長官 僕の小指ほどの小さなギンザケが静かに陰で漂っている。川床の砂と見分けがつか…
マウント・ホイットニー西側の急斜面、米国で最も高い山の頂からすぐの場所。僕たちは正確に滑降しなければならなかった。コツはサイドステップとストックを多少使うことで、僕たちスキーヤーにとっては大した問題ではない。けれども、こ…
モノを捨てるのは容易でないことは、パタゴニアも重々承知です。そこで私たちはWorn Wearプログラムを通じて、リサイクルのために送りかえされたギアを100パーセント引き取っています。2018年には約3トンの製品をリサイ…
パタゴニア直営店では、2020 年 4月 1日よりお持ち帰り袋を廃止します。 パタゴニア直営店の日本国内の第一号店、パタゴニア東京・目白(現:パタゴニア アウトレット東京・目白)がオープンしたのはいまから30年前の198…
低地を去り、東へ向けて登って行くと、周囲の景観はかなり違ったものになります。カスケード山脈が東西を区切る海側は深い森林、そして内陸側はウィラメット・バレーの肥沃な土地が、開かれた放牧地や岩が点在し、乾燥したオレゴンの高地…
世界中で700万人以上を動員した気候行動週間を振りかえりながら、それに参加した私たちはみずからにこう問いかけている。それで、どうする? 私は懸念する市民として、父親として、またパタゴニアのビジネスリーダーとして自問する。 9月20日から28日にかけて、パタゴニアのアメリカのチームは1週間にわたるグローバル気候ストライキに参加し、ヨーロッパの38の都市でバナーを作り、掲げた。ビジネスとして、私たちはストライキをするパタゴニアの社員全員を支援するために、必要な世界中の直営店を閉店することも大切だと感じた。そして、親として、またひとりの人間として、世界中の若い気候活動家の行動に深く胸を打たれた。故郷である地球を救うために深淵なる変化を起こさないかぎり、私たち人間が絶滅危惧種に挙げられてもおかしくないことを、私たちは知っている。 私たちは団結し、化石燃料時代の終焉とすべての人のために気候正義を要求して、ヨーロッパ全土であらゆる年齢と背景をもつ400万人の人びととともに立ち上がった。そして私たちは元気をもらい、闘う意思とともに日常生活に戻った。ビジネス界において価値観を同じくする私たちは旧態依然の日々は終わったことを確信している。しかしこれからのビジネスの新しい時代とは、いったいどのようなものなのだろうか。そしてどうしたら私たちの役割を利用して、ただたんなる歴史的な瞬間だけではなく、毎日、既存のシステムをすべての生命が依存する自然世界を優先させるそれに置き換えることができるのだろうか。 第一段階は自社の行いを確実に正すことだ。パタゴニアでは、これは私たちが製造する製品、操業方法、サプライチェーン、そして私たち自身を厳しく吟味し、廃棄物と炭素、そして化学薬品のフットプリントを削減する対策を講じることを意味する。 気候危機に対応するためにみずからの責任を果たすことのひとつとして、パタゴニアは2025年までにサプライチェーン内の繊維工場から農場レベルまでのビジネス全体で、炭素排出をすべて廃絶、または緩和することを誓約する(詳細はこちらをお読みください)。この意欲的な目標は4つのプロセスを経てのみ達成可能だ:私たちの影響の測定、その影響の削減、100%再生可能エネルギーへの転換(すでに自社内では達成済み)、炭素隔離。つまりその違いは汚染を止めることとそれを除去することだ。 自社の影響以外に、私たちはビジネスとしてパタゴニアが主張することに倍掛けを誓約する。ここヨーロッパでは、これは野生地を保護・保全すること、そして分散型エネルギー業界を支持することでより再生可能なエネルギー源への移行について活発な役割を担うことを意味する。そしてそれはまたパタゴニアの創業者のイヴォン・シュイナードが「地球温暖化に闘うために人間にできるいちばんのこと」と呼ぶ、環境再生型有機農業慣行を提唱することも意味する。 個人として、ビジネス人として、またコミュニティの一員として、私たち全員にはあるレベルの影響力があり、議論を着火して、他の人を闘いに巻き込む機会がある。私たちはその影響力を効果的に利用できるようエネルギーを注ぐことに集中しなければならない。たとえば、ビジネスの場合はBコーポレーションのメン
クリッシー・モールによるタカイナ/ターカインの初回ウルトラマラソンからのレポート 「足跡がないね」とパタゴニアのアンバサダー仲間でニュージーランド出身のグラント・ガイスが、私が考えていたことを口にした。私たちのヘッドラン…
ニューヨーク倫理文化協会の地下室で、約50人の中学生や高校生が輪になって床に座り込みました。これは9月20日に予定されているグローバル気候ストライキ2日前の水曜の夕刻に行われた、主催者の中核グループと数十名のボランティアによる最終計画会議でした。議題は各メンバーの役割、デモ行進の経路、ストライキの合唱曲、その振り付けやコールの練習などでした。 ニューヨークのグローバル気候ストライキのコアチームの主催者の1人であるアイシャ・シディカは、ストライキ直後のインタビューで「計画はすべて、セントラルパークのすぐ横にあるこの建物の地下で行いました。これまでに起こった大きな出来事はすべて地下室ではじまっています」と語りました。アムステルダム運河の荷船や、西欧のあちこちの不法占拠ビルや農場で行われた結集会議に何度も参加してきた私は、彼女の言っていることがよく理解できました。思いもよらない空間には何か不思議な力があるのです。デザイナーの故ティボー・カルマンは「物事を前進させるのはいつも、ガレージで物事をはじめる変わり者だ」と言いました。このような「変わり者」は、2019年国連気候行動サミットに先立ち、この特有の反社会的空間で世界の指導者に大声でメッセージを送ることを計画していました。指導者らが好むと好まざるとにかかわらず、変化はやって来るのだと。 20歳のアイシャは、9月20日ニューヨークのグローバル気候ストライキを編成した若い活動家15人のうちの1人です。彼女のチームは当日市街を行進したのは25万人以上になると推定しています。〈350.org〉によると、世界中で9月20日と27日の週に開催されたグローバル気候ストライキは、組織的な世界的抗議行動のなかで史上最大級だったとしています。主催者側は185か国のストライキに推定700万人以上が参加し、気候危機に対する大胆な対策を求めたとしています。 これは運動の内容にかかわらず卓越した業績に違いなく、そのリーダーがまだ在学中の学生ではなおさらです。それでも、ストライキに関する何百件もの記事、ビデオ、巧みな表現の抗議プラカード、活気づけるコールなどのなかで、ほとんど語られていないものがあります。それはこのアクティビズムに投入される努力です。 「アクティビズムは私の副業です」とアイシャは言います。「私は大学の新入生で、授業に出席し、実務研修もやっています。気候問題について勉強し、次の段階について計画を立て、ソーシャルメディアでこの活動を広めるために少なくとも毎日5時間は費やしています」 インタビューした他の主催者も同じように話しました。ニューヨーク市出身の17歳のシーエ・バスティダはそんな主催者の1人です。彼女は去る5月、『ガーディアン』紙でグレタ・トゥーンベリが訴えた行動への呼びかけを見て、直ちに9月20日のストライキ計画を開始しました。シーエは毎週金曜のストライキ、ニューヨーク市庁舎での高官レベルの会議への出席、〈エクスティンクション・リベリオン〉の非暴力による直接行動への度重なる参加など、組織作りに週最大14時間を費やしています。16歳のスペンサー・バーグはストライキの組織作りのためにシーエと緊密に取り組んでいます。彼はアクティビズムに週20時間を費やします。
言い訳:難しい、お金がかかる、生地を作る人がいない、機能性が劣る。 現実:これらはもはや事実ではない。 企業として、私たちは品質に対する揺るぎないこだわりを固守しつづけており、グレードVIIのようなビレイ用パーカから悪天…
フランケンユーラの谷を縫う曲がりくねった道で、アレックス・メゴスが古びたフォルクスワーゲンを走らせている。バイエルンの田舎の6月の青空の下に緩やかな緑地が広がり、道沿いには教会の尖塔を囲んで家屋が立ち並ぶ、まるで絵本から…
大きな岩の後ろに身をかがめ、岩が散在する美しい渓流の上流を見つめる。ここではその川の名前は公開しないことにしよう。透明の水のどこか上流で、日本の自生のチャーであるイワナが昆虫を探して水面を精査すると聞いた。僕が立っている…
ニューメキシコの小さな町の周辺を世界級のボルダリングエリアに変えた公有地における歴史のパッチワーク ニューメキシコでの最後の朝の日の出前、僕たちは寒い1月の3週間を過ごしたミルズ・キャニオン・リムのキャンプ場を出た。古び…
マイク・ウッドの姓は、出産というまったくの(かつ適切な)偶然によって授かった。彼はその名のごとく、木にこだわりをもっている。アラスカのスシトナ・リバーの川岸に自給自足のログハウスの名作を建てるとき、彼は周囲の北方林に行き…
地球はプラスチックであふれています。正確に言うと83億トン。大きすぎて想像もつかない数ですが、その年間生産量は人類の総重量を上回っています。 このことをしばし黙考してください。 これは破壊的な量であり、全プラスチック廃棄…
同じ土地で農業を営む第7世代目の農家であるヘザー・ダービーにとって、夜明けから日没まで仕事をするのは自然なことです。ワークウェア・シリーズのストーリーのひとつとして取り上げたのは、弛まなく働きつづけるバーモント大学の研究…
私たちの故郷である惑星はプラスチックという深く憂慮すべき蔓延する問題を抱えています。この4月、海の最も深い場所、マリアナ・トレンチについて学ぶ研究者のグループは、太平洋の表面下10キロ以上付近で浮かんでいるプラスチックの…
パタゴニアが(イヴォンの車の後部席でただギアを売るのではなく)オフィスを構えて以来、私たちは机と自由時間、そして売り上げの一部を野生の自然を保護するために捧げてきました。旅をしながら、私たちは土地、空気、水が近視眼的な暴利を貪る人たちによって真の危機にさらされていることを知ったからです。 長年にわたって樹木や河川、サーモンやグリズリーのために声を上げるなかで、私たちが闘っているのは、愛する場所(そして生き物)のためだけにではなく、すべての人のためでもあることも明確になってきました。加熱する大気の被害に遭う恐れのない場所はありません。程なく救わなければならない命は、私たち自身のそれとなるかもしれません。気候危機は人間の問題なのです。 科学は明確に述べています。気候危機のおもな原因が大気中に熱を閉じ込める二酸化炭素やその他のガスの過多に起因すると。そして実際のところ、私たちのビジネスはそれに深く関わっています。石油を原料とするポリエステルの糸から、石炭火力の機械で織られた布、防水加工から衣類を輸送するプラスチック袋まで、私たちは炭素排出の網に捕らえられています。私たちの多くはいまなお自家用車で通勤し、飛行機で移動します。変えるべきことは多々ありますが、そのために全力で取り組んでいます。パタゴニアは野心的ながらも達成可能な目標を据えました。それは2025年までにサプライチェーンを含むビジネス全体にわたってカーボン・ニュートラルになるということです。 サプライチェーンとは、テキスタイルと他の製造業者が糸となる植物を栽培することから、布を縫って製品化し、最終製品を倉庫やストア、そして究極的にお客様の郵便受けに輸送されるまでのすべてを意味します。パタゴニアのサプライチェーンは私たちが排出する炭素の97%を占めています。 私たちが「カーボン・ニュートラル」(「ネットゼロ」と同意語)になると言うとき意味するのは、私たちが出す炭素排出すべてを削減、隔離あるいは緩和するということです。そこには、パタゴニアのテキスタイルと最終製品を作る工場と自然繊維を育てる農場も含まれます。これは非常に重要なことです。一般的な誤解に、私たちの炭素汚染の多く、あるいはほとんどは輸送に起因するというものがあります。実際は排出の86%が、私たちが使う原材料とそのサプライチェーンで起き、パタゴニアがリサイクルに焦点を当てているのは、そのためです(この点についての詳細は下記で)。私たちの本当の目標は「カーボン・ポジティブ」になること、つまり、私たちが大気に出す炭素よりも多くを隔離することです。たとえ会社が成長したとしても。 それは大きな目標ですが、その一部は達成がとても困難であるため、私たちはあまり語ってきませんでした。それに、実際にやったことについて語る方が好きだからです。 そこで、その目標へ向けて私たちが行なっていることをもう少し詳しく見てみましょう。 パタゴニアの直営店、配送センター、各地域および全世界のオフィスと本社では、2020年までに再生可能資源による電力のみを使用する。現時点でアメリカでは100%、世界的には76%を再生可能資源で賄う。 サプライチェーン全体を通してエネルギー使用を削減
30年前の今月、私は最初の本『The End of Nature』(訳書『自然の終焉』)を出版した。それは当時、温室効果と呼ばれていたことについての一般聴衆を対象とした最初の本でもあった。そして私がとくに心配していたのは自然だった。 1989年、地球温暖化はまだ理論的な危機で、私たちはそれを測定できる境界ギリギリのところにおり、最初にその危機に注意を喚起した米国航空宇宙局の偉大な科学者ジェームス・ハンセンですら、「普通の人が」それを感じはじめるまでにはあと10年はかかるだろうことを強調した。だからその初期においては、気候変動が私たちの世界「観」をどう変えるか、つまり野生という感覚を変える方法に焦点を当てたのは頷けることだった。東部の卓越した野生地であるアディロンダックに住んでいた私は、この顕著な場所の意味が変化しはじめたことを知った。突然、どのような遠隔地であっても、それは人間から隔離されたものではなくなった。それは哲学的に悲しいことだった。1964年の連邦政府の原生地法は、そういう場所を、「地球とその生活共同体が人間によって拘束されていない場所、人間自身がとどまることのない訪問者である場所」と表現している。そんな場所がなくなってしまうことは明らかだった。 “気候は問題ではなく、気候は経済、政策、外交問題のレンズである。私たちが20世紀を理解するのが成長であったとすれば、21世紀を結論づけるのは、生存だ。” しかしながら、時間が経つにつれ、他のことも明らかになっていった。それは気候変動と闘うより深く、より差し迫った理由があったのだ。 ほぼ20年前に報道の仕事でバングラデシュに行ったことを思い出す。そこでは急激に解けるヒマラヤの氷河により、海と川の水位が上昇しているのを見た。しかし目にした多くは、次第に暖かくなり降雨が増す惑星で拡大する蚊が広める、その国最初の巨大なデング熱の発生で人が死んでいく様だった。スラムで多くの時間を過ごしていた私自身もついに悪い蚊に刺され、これまでになく病んだ。だが私は他の人よりも幸運だった。それまで強靭で健康だった私は死を免れた。ダッカに住む多くの人びとが死に、それを見た私は、彼らが一切その原因に責任のないトラウマを経験している事実に取り付かれはじめた。世界の二酸化炭素排出量の表ではバングラデシュは丸め誤差程度だった。 旅から戻った私は〈350.org〉などの団体の組織化に着手し、拘置所で拘束されるようになって、「大部分は著作家」から「大部分は活動家」への進化をはじめた。そして気候運動が大きくなるにしたがい、この歴史上の奇妙な瞬間において、その焦点が自然世界ではなく、その核に存在する不正義に当てられるようになっていることを多大な喜びをもって見守ってきた。 その不正義の一部は人種的で植民地的なものだ。それを引き起こした原因が少ない人たちほどその影響を早く感じる、のが気候変動の鉄則である。その不正義のまたある一部は世代的なものだ。二酸化炭素を最大に排出した人たちは、その影響を十分に感じる前に死ぬ。だからこの運動のリーダーたちは、前線の地域にいる人びと、先住民、そして若者から成るのだ。 とても、若い人たちだ。先週行われた気候ストライキは中学生と高校生、そして
2019年の秋冬シーズンにベースレイヤーの定番である キャプリーン・ミッドウェイトが一新した。 中空糸とダイアモンド・グリッド構造の裏面を取り入れた 新しいキャプリーン・ミッドウェイト素材の特徴と機能性について、 3人の…
*シエラ・ハイルートでの山登りと魚釣りの既知最速記録 私がビショップのレンジャーステーションで偶然この本を手にしたのは、2012年のことだった。そこにいたのは許可証を入手するためで、翌日からスタートするジョン・ミューア・…
比類のないオーストラリアのビーチブレイクを 永遠に変えてしまう養殖産業との闘い キング・アイランドに到着した日、僕たちはマーサ・ラヴィニア・ビーチへと車を走らせた。そして砂丘に立ち、波がビーチに沿って走っていくのを見た。…
子どもたちがデモ行進に参加する姿には、否定できない愛らしさがあります。自分たちで原色やラメ色のプラカードを作ったり、フェイスペイントを施したり、笑顔で肩を組んで自撮りしたり。一見遊んでいるように見えても、彼らは真剣です。昨年中にデモ行進をした何百万人もの若者たちは、自分たちの世代が不利な切り札ばかり与えられ、大人たちが間違いを犯していることを知っています。 「根本的な問題は、要するに気候や生態系の崩壊を阻止すること、あるいは遅らせることに対してすら、何も行われていないところにあります。きれいごとや約束は山ほど耳にしますが」 16歳のスウェーデン人活動家、グレタ・トゥーンベリは4月のイギリス議会でこう発言しました。「現在進行中のこの無責任な行為は、人類史上最悪の失敗として記憶されることは、間違いないでしょう」 2018年3月の銃暴力に対するデモを行ったフロリダ州パークランドの学生たちに感化されて、同年8月、トゥーンベリは最初の学校ストライキを起こしました。その後世界中の多くの学生たちが彼女につづき、毎週金曜日にストライキをはじめました。2019年3月15日時点で、100か国以上の100万人以上の子どもたちが世界的なストライキの日に参加して、登校を拒否しました。 “異常気象から逃げるためにいつも走りまわる未来が待っているのなら、学校なんて関係なくなるでしょう” 私はその日ニューヨーク・シティで中学生や高校生と一緒に過ごしました。彼らの声が届くことを願いながら、国連本部から市庁舎へ、そしてアメリカ自然史博物館へと行進しました。自分が若すぎて投票できず、そして棲めなくなった惑星に取り残されたくないとき、デモ行進は体育の授業よりも重要な意味をもちます。「異常気象から逃げるためにいつも走りまわる未来が待っているのなら、学校なんて関係なくなるでしょう」と言うのは、ニューヨーク・シティでの学校ストライキの企画者のひとりだったアレクサンドリア・ヴィラセニョールです。 ストライキのあいだ、私は「YOLO(You Only Live Once=一生は一度だけ)」の「O」に地球の絵を使ったプラカードを掲げ、やきもきした様子で国連本部の前に立つ子どもたちの姿を目にしました。ひとりの子どもが合図を出すと、彼らは沈黙のまま地面に横たわりました。「ダイイン(死んだふり)」をすることで、気候危機が彼らの寿命を縮めることを警告しているのです。横たわる彼らを見つめながら、私は自分がはじめて「ダイイン」をした2014年の、ドイツとポーランドの国境に広がるラウジッツ(ルサチア)での露天掘り炭鉱の拡張に対する抗議を思い出しました。この子どもたちを見ていると、彼らのメッセージは果たして届くのだろうかと、またしても考えずにはいられませんでした。私たちは知る必要のある事実はすべて、すでに知っているのです。それも長いあいだ。 私が生まれた1988年、NASAの高位科学者だったジェームズ・E・ハンセン博士がアメリカ合衆国上院でこう証言しました。地球温暖化は実際に起きていて、その原因が人類であることを99パーセント確信していると。その証言のなかでハンセン博士は、熱波や旱魃といった異常気象がより頻繁に激しく起こる原因は温室効果ガスである、と述べました。彼は
ケビン・デイビスがルイジアナ州南東部で過ごした子供時代、リサイクルとはピックアップトラックにゴミを積み込み、川へ行って捨てることを意味しました。それでも、彼と隣人たちは野生に対する畏敬の念を抱いていました。「僕らには狩猟…
最近、アメリカの公有地の未来が僕らの頭から離れない。ちょっとした朗報はあるものの、ワシントンD.C.からやってくる公有の土地や水域への脅威と破壊的な変化には、ほぼ終わりはない。これにより今年の秋シーズンの「ビジュアル・ア…
マグロやウナギなど、日本人にとってごく身近な魚が絶滅危惧種に指定される現代、漁業資源の減少は危機的な状況を迎えている。海の生物多様性を守るための国際的な取り組みが進む一方で、世界有数の水産大国として知られる日本は大きく遅…
私たちは愛するものを殺しています。私たちが作った孵化場と沖合養殖場の大規模なシステムは、食料として、レクリエーションとして、また商業資源として、冷水魚に対する愛情表現です。それなのに、私たちの善意にもかかわらず、資源抽出…
「東京チェンソーズ」は東京都檜原村を拠点に活動する林業会社だ。高齢化と就業人口の減少が叫ばれる林業にあって、「東京チェンソーズ」の社員数は18人、平均年齢は34歳。「美しい森を育み、生かし、届ける」を企業理念に掲げる彼ら…
ランディングポイントの上空で、私たちを乗せたセスナは大きく旋回し、ガスの切れ目から目指すハンター北壁が視界に大きく迫ってくる。大石明弘と私はチームを組んで、これからこの壁にトライしようとしている。 アラスカ、デナリ山域の…
日本代表するビッグウェーブサーファーにして、パタゴニアのサーフィン・アンバサダーを務める田中宗豊さんのもう一つの顔は農家である。海と深い山に囲まれた徳島県海陽町で、妻の美子さんとともに米やハーブ、野菜を育てて暮らしている…
絶滅への道は、善意で敷き詰められている。 キッチンテーブルの上には請求書とピザの空箱が、ほぼ同じ速さで積み重なっていった。羽や獣毛、その他のフライ製作用の材料がアパート中に舞い、あらゆる平面を覆っていた。ウェーダーから滴…
服の穴や破れなどを、無料で直してくれるリペアカー「つぎはぎ」が日本の11の大学を巡ったWorn Wear College Tour。3カ月に渡ったツアーの最終地は北海道大学でした。7月12日には本社の事業開発ディレクター…
ブリティッシュ・コロンビアの林業界の有力者にとっては、バンクーバー島の森はあまりに豊かで抗えない。巨大なトウヒ、モミ、ベイスギは公開市場では最高値がつく。島の遠隔の、雨に濡れた太平洋沿岸では機械化された林業が1950年代…
3月15日ワシントンD.C.。仲間たちの士気は高い。16歳のイスラ・ハーシ、13歳のヘイブン・コールマン、そしてその他の10代の少女たちは近くのカフェでのミーティングのあと、国会議事堂の芝生へとダッシュする。彼女たちは笑…
トランプ政権はアメリカの海岸線ほぼ全部を石油産業に解放することを望んでいます。これは私たちのビーチと海を深刻な危機にさらすことになります。 50年前、海底石油掘削装置から10万バレルの原油がカリフォルニアのサンタバーバラ…
ハワイの伝統的なコア製カヌーの復元。 大ざっぱに訳すと「ハレイワの若く美しい女性」を意味する「カ・ワヒネ・ウイ・オ・ハレイワ」は、ここオアフ島ノースショアのハレイワにある〈マヌ・オ・ケ・カイ・カヌークラブ〉の自慢の種だ。…
多くの人びとが日本の豊かな自然と親しめる世の中になることを夢見ている。ブームではなく、ほんとうの意味で。そんな世の中になってほしい。僕の切り口は「山」であり、「登山」というアクティビティだが、日本の山には人びとの営みがあ…
フレッチャー・シュイナード・デザインズ(FCD)では、どのような状態の海でも楽しめるよう、丈夫で高性能のギアを作ることに焦点を置いています。 フレッチャー・シュイナードにとっての1日は24時間では足りません。サーファー、…
“僕らには自然世界を破滅させるか、 あるいは僕らの住処である この美しい青い惑星を救うかの 可能性がある。” ――イヴォン・シュイナード 7月21日(日)の第25回参議院議員通常選挙の投開票日、パ…
パタゴニアは、人とモノとの関係を変えるという使命のため、数年前に「Worn Wear(着ることについてのストーリー)」というプログラムを開始しました。その狙いは、パタゴニアのウェアをより長持ちさせることで、着ることについ…
細い小川の上に古びた木板が掛けられただけのガタガタの橋を渡り、みすぼらしく濡れて臭いを放つ羊の群れを通り過ぎ、きつい傾斜を登りはじめたところで、遠方のカスピ海で生まれた霧が、道路を離れた私たちのまわりで渦を巻いた。イラン…
いなべ市、僕が住んでいる三重県の一番北にある田畑の広がる田舎町、西側には鈴鹿山脈が遠くまで続いている。二十代後半、僕は山を走るようになった。 ある日、縦に長い三重県を上から下まで山で繋ぐことを思いついた。自分の住んでいる…
もう何年もパタゴニアの店舗に足を運んでいなかったジュリー・ガルトンだが、夏の旅行で息子と一緒にコロラド・リバーへ行くため、新しいバギーズ・ショーツを買おうとウェブサイトを訪れた。すると、思いがけずよく知る顔に遭遇する。ジ…
初めてハワイを訪れたのが25年前。それから毎年通いつづけ、今シーズンもマウイ島とオアフ島で3週間ほど過ごしていた。お気に入りのサンセットビーチで日課の波チェックの途中、横にいたサーファーが「来週、巨大なスウェルが届くらし…
最高の時間には友人が必要で、完璧が目的ではない リズ・クラークとレア・ブラッシーとともにツアモツ諸島へセーリングの旅をしてから、4年が経っていました。私たちは出会った瞬間から何か特別なものを見つけるに違いないと確信し、ず…
もし「原生景勝河川法」がなかったら、フラットヘッド・リバーのアッパー・ミドルフォークがどうなっていたかについて、ヒラリー・ハッチェソンが省察する。 モンタナのグレート・ベア原生地域を流れるアッパー・ミドルフォークをラフト…
ブリティッシュ・コロンビア州ワディントン山脈。2018年夏。 オースティン:僕の注意を引いたのがクリスの叫び声だったのか、崩れる岩の音だったのか記憶にない。とっさに下を見ると、クリスが後ろ向きに落下していくところだった。…
環境再生型有機農業の可能性 「地面の上に着目して育てるように教え込まれるのが問題なんだ」と、丈の低い植物(それがレンズ豆であることを私はあとで知る)が並ぶ畑へ導きながら、デイヴィッド・オイエンが言う。私は地面の上に着目し…
今日、気づかないでいるのが難しいくらいに、ヘンプが大々的に宣伝されている。どのライフスタイル誌でも取り上げられ、薬局に行けば目に入り、健康食品ストアの店員やヨガクラスで隣り合わせた人との話題に上ったり、皆何らかのきっかけ…
金曜日の夜に〈ホット・トマト〉へ行くのは、急いでいる人にはおすすめしない。お腹を空かせた客たちがビール片手にその日のライディングを語り合い、その列は駐車場までつづくからだ。音楽が騒がしく流れ、従業員はカウンターのうしろで…
この問いに答えることがなぜそれほどまでに難しいか。それを解明する一助となる、ディネ居住区北部の片隅に流れる時間。 少女は目を覚まし、光に向かって走る。黒髪が、朝日に向かって走る彼女の後ろを流れる。家族や友人の祈りを胸に、…
重ね着をすることで 刻一刻と変化する自然環境に対応するためのレイヤリング・システムをいち早く提唱したのが「パタゴニア」だ。1985年には、その土台となる「キャプリーン・ベースレイヤー」がラインナップに加わるが、現在まで広…
モロッコのハイ・アトラス山脈にある古代の道をたどって。 モロッコのアトラス山脈を旅するときは、「ソウ、ゴウ、イッチ(食べる、眠る、飲む)」というアマジグの3 つの言葉を知っていれば十分。あとは住民の手厚い待遇にまかせれば…
ジョーダン・リーズは皆に知ってもらいたい。彼女が生きていて、元気でいるということを。生後6か月の彼女がジョシュア・ツリーのタートル・ロックで家族と一緒に写っている写真がある。フカフカの紫色のジャンプスーツに身を包んだ赤ち…
アレクサンドリア・ヴィラセニョールは13歳の気候正義活動家。イスラ・ハーシ、ヘイブン・コールマンとともに、米国ユース・クライメート・ストライキを先導しています。彼女は気候変動に対する未対応に抗議するため、学校を欠席してス…
この春、ついに新しいフィッシングブーツの販売に漕ぎ着けた。協働開発のパートナーは我々パタゴニアと同じアメリカの地で古くからブーツを製造販売するダナー社。このプロジェクトがスタートしたのは約2年前で、ダナー社には立地柄フラ…
「火星のことは忘れるんだ」とイヴォン・シュイナードが言ったのはつい先日のこと。もしかしたら彼はもっと強い言い方をしたかもしれません。気候危機についての会話にときおり出てくる軽薄なアイデア、つまり人間の生息地としての地球を…
パタゴニアは業界のパートナーと協力し、衣類の使用期間中に抜け落ちる極小の布地粒子であるマイクロファイバーについての調査を、〈オーシャン・ワイズ〉のプラスチック・ラボに委託しました。そしてこの研究プロジェクトの第一段階を完…
地方自治体の首長及び議会議員を全国一斉に改選するための第19回統一地方選挙が、4月7日と21日の2回に分けて行われます。 「気候変動問題が加速度的に深刻化する中で、自社の悪影響を最小限に抑えるという内向きの努力だけでは不…
子どもの頃学校では「人として清く正しく生きよ」と教えられてきた。祖父からは「お天道様が見ている」とも。 冬はスキー、雪のない時期は釣りに明け暮れ、それ以外のことに興味のなかった僕は、中学校終盤に差し掛かっても自分がなにを…
1986年2月、私はイヴォン・シュイナードをニセコの山に案内した。当時も今も私は山のガイドではないが、仕事の傍ら毎日のように山を滑っていた。まだ新雪を滑る人は少なく、自分のラインが夕方まで残っていることもよくあった。そん…
南の海と北の川で、ダナー製ウェーディング・ブーツの可能性を確かめる 一歩踏み出すごとに「ゴリゴリ」とも「ガリガリ」とも表現できる感触が、足から伝わってくる。そのたびに鋭利なサンゴや岩が、おろしたてのウェーディング・ブーツ…
スローモーション級の遅さで、虫に刺されまくる、とてつもなく長いランニングの、疲労困憊の喜びのために。 長距離ランニングでは、時間が拡張と圧縮を繰り返す。ルート探しや長時間の不快感は永遠につづき、景色の移り変わりはまるでス…
パタゴニア日本支社が設立され、ストア1号店が東京目白にオープンしたのは1989年10月某日。数日遅れて、その地下に「カラファテ」もオープンした。1階のパタゴニアではウェアを売り、カラファテでは主にクライミングとバックカン…
古都・鎌倉といえば、多くの方が思い浮かべる「鶴岡八幡宮」。じつは、東京オリンピックが開催された1964年、その後背部にある緑地を宅地開発する計画が持ち上がりました。その緑地の保全活動には多くの市民が参加し、「御谷騒動(お…
私はいつも忙しい。何故なら、私ことR1フーディーのオーナーである彼女は、文字通り、仕事も日常もすべて、常に私を愛用しているからだ。 日本の山は3,000メートル前後と低いが、それ故にシーズンを問わず登られ、また海洋性の気…
木々は私たちの最長寿の仲間です。彼らは時間の流れを記録し、根を通してメッセージを発信し、日陰や避難所や積雪を支えるなどの手段を通じて、地域社会を形成しながらある種の安全と、自由を与えてくれます。『Treeline(ツリー…
木々は私たちの最長寿の仲間です。彼らは時間の流れを記録し、根を通してメッセージを発信し、日陰や避難所や積雪を支えるなどの手段を通じて、地域社会を形成しながらある種の安全と、自由を与えてくれます。『Treeline(ツリー…
木々は私たちの最長寿の仲間です。彼らは時間の流れを記録し、根を通してメッセージを発信し、日陰や避難所や積雪を支えるなどの手段を通じて、地域社会を形成しながらある種の安全と、自由を与えてくれます。『Treeline(ツリー…
アーシリオ・セプーヴェダは、以前はピューマ狩りで生計を立てていた。いまは〈トンプキンス・コンサベーション〉の野生動物復元プログラムの鍵となるメンバーで、チリのパタゴニア国立公園で拡大するヤマネコの個体数の保護を手助けして…
木々は私たちの最長寿の仲間です。彼らは時間の流れを記録し、根を通してメッセージを発信し、日陰や避難所や積雪を支えるなどの手段を通じて、地域社会を形成しながらある種の安全と、自由を与えてくれます。『Treeline(ツリー…
木は静かに、辛抱強く、耐え忍びます。地球における私たちの人生で知り合う最古の生物である木は、私たちの惑星の広大な過去への生きる橋渡しとなります。『ツリーライン』は私たちという種がずっと依存してきた森を讃える映画であり、ス…
難しすぎるかもしれないルートをコチャモ・バレーに開拓することについて。 人生の道を決める出来事が、あまりにもランダムであることにはしばしば驚愕させられる。僕の友人がクリスピン・ワディと出会ったのは、1年ちょっと前、北海の…
2018年11月15日木曜日、初回の年次欧州サミットをアムステルダムのパタゴニア・ヨーロッパ本社で主催できたことをとても嬉しく思います。14か国(1%のメンバーが存在する16か国のうちの14か国です!)から100人以上も…
大源太山東面への歩み スノーボードを始めたころ、ひっそりと近所の山に入り、地図を見ながら、少しずつ範囲を広げていったのを思い出す。そして、いまも同じことをして、興奮している。僕は引きかえすことのできない扉を開けて、いつの…
家族がともにするのは信仰、キャンプ、贅沢な休暇、オペラなどさまざま。そしてランニングに出かける家族もいます。 北緯40度以南の不安定な暖冬により、またしても異様に暖かい2月のある朝、ブラフォード家はランニングに出かけまし…
原材料から織物、裁断から最終製品の縫製まで、私たちが製造するすべての製品の陰には人間の重労働が存在します。しかし世界中で6千万人の労働者を有する衣類製造工場で働く人びとは、歴史的に標準以下の職場環境に晒され、問題を報告で…
天候はすべてを複雑に、そして豊かにする。 僕がトップアウトするころには雪が降りはじめ、あたりは暗くなる。ロープがつづくかぎり進み、できるだけ平らな場所を見つけて穴を掘り、膝を抱えて座る。「登ってこい!」と何度も叫ぶが、強…
インドのニルカンタ峰への最初の挑戦で敗退した3人の仲間たちは、山での人生の恐ろしくも美しい二面性を克服し、受け入れるため、そこへ戻った。 それはニルカンタ峰南西壁での3日目。登頂を狙う日で、私がリードする番だった。私は頭…
人とモノとの関係を変えるという使命のため、私たちは数年前に「Worn Wear(着ることについてのストーリー)」というプログラムを開始しました。その狙いは、パタゴニアのウェアをより長持ちさせることで、地球への負担を緩和す…
富士山の初冠雪の季節になるとよく「もうすぐ冬本番ですね~」と満面の笑顔で言われる。「そうですねえ~」と返すものの、心の中では「いやあ、本番は春なんだよなあ」と呟いているものだ。パウダーライディングはもちろん大好きだし、ス…
昨年の無責任な減税により、パタゴニアの今年度の税金は下がり、その減税額は1千万ドルにもなります。そのお金をビジネスに投資する代わりに、私たちは惑星に還元することでこたえます。私たちの故郷である惑星は、私たちがビジネスをす…
わたしたちが営んでいる衣料品ビジネスは、他の多くの製造業と同じように、自然資源を使い、大量の水やエネルギーを注ぎ、温室効果ガスなどを排出しながら製品を造り、それらを販売することで利益を得ています。そういう意味では、事業そ…
2018年9月15日〜17日、『信越五岳トレイルランニングレース2018 〜パタゴニアCUP〜』が開催された。 実に今年で10年目。国内のトレイルランニングレースにおいて、10年以上続いているものはほんのわずかである。し…
そうして、私は私の物語、私の国へのつながりと私が生まれてきたタカイナという国への感情について執筆するよう頼まれました。私はたいした著作家ではありません。私は物語を自分なりに語り、自分の文化を他の人びとが理解できるようにと…
パタゴニアはスノー業界にリサイクル素材への移行という挑戦を投げかける以前に、私たち自身の考え方を変えなければなりませんでした。 衣料品が及ぼす影響を減らす方法はたくさんありますが、それをリサイクル素材で作ることほど重要な…
編集者、あるいはライターとして日々痛感しているのは、フィールドで使うウエアの真価を伝えることの難しさだ。使う側のニーズが多様化するなかで、今のウエアは、どんなコンディションの、どのようなフィールドで、どう着用するかという…
現状の土壌喪失、炭素汚染、惑星の温暖化がつづけば、私たちを待ち受けているのは、人間がその生存を依存する食物の95%がわずか60回の収穫ののちに育たなくなる未来です。それと同時に、この災難を防止する方法が手中にあります。そ…
いまから3年前、私たちは環境への影響が少ない天然繊維を用いた、新たなフリース素材の開発に乗り出しました。インスピレーションの源は、パタゴニアの初期に創業者イヴォン・シュイナードが着ていた古いメリノウールのセーターでした。…
「ツリーハガー」という言葉を耳にしたとき、あなたは何を、あるいは誰を連想するだろうか。頭に浮かぶのはどんなイメージだろうか。 それは自然を保護することに、しばしば、そしておそらく過剰に、情熱的な人たちについてのぼんやりと…
世界の原生地に対する生涯をかけた情熱について、ひとりの女性クライマーが語ります。 兄の頬は青いベロアのシートに押しつけられ、口はかすかに開いていた。彼はひょろ長い足を、我が家の愛車ビュイックの後部席のドアからドアまで、広…
アクティビズムと女性の気迫が一体となってヨーロッパ最後の原生河川を救う。 ボスニア・ヘルツェゴビナのフォイニツァの朝、フランシスコ会修道院の鐘の音とファジュル(夜明けの礼拝)の放送が村に調和をもたらします。谷は薪の煙と霧…
ブリストル湾の釣りシーズンのはじまりは、つねに興奮と不確実性が入り交じり、気力を失わせるのだが、過去10年以上、より大きな不確かさが覆いかぶさっている。それは、提案されながらもまだ理論でしかないペブルマインだ。ブリストル…
パタゴニアは拡大しているBコーポレーション認証の動きの一部であることを誇りに思います。これらの企業は「利害関係者資本主義」、つまり彼らのもっとも確固たる社会的および環境的価値を識別し、それにしたがって活動し、そして投資家…
子供のころ、コネチカット川は私にとってユーコン川のようなものでした。何日も川沿いで遊び、中洲や水たまりへとカヌーを漕いでは、カニやスナッパー、ブルーフィッシュ、アヒルやエールワイフを探しました。エールワイフは見事な銀色の…
シエラ・ネバダのヤマキアシガエルは、背中の不揃いな焦茶色と灰色の斑点を利用して、みずからを苔に覆われた岩や川床の影、森の落ち葉などに見せかけます。食物連鎖における位置づけがエナジーバーほどに低く、そして絶滅の危機に瀕して…
パシフィック・ノースウェスト地域では、たとえ晴れた日でもベーカー山を眺められるかはマリン・レイヤーや嵐次第だ。雪を頂く10,781フィート(3,286メートル)のドーム状の山は、変化の激しい天候に隠れることが多く、この山…
久しぶりのことだった。普段ならこんな天気では登らずに、暖かい部屋でコーヒーを飲むだろう。しかし、僕はホワイトアウトの中へ律儀に踏み出す。ケアン・ゴームの高地に向かい、コンパスを持ったサイモンについていく。彼はある岩を探し…
気象庁が史上最速の梅雨明けを伝えた6月末から7月1日の2泊3日、国内では第6回目となる草の根活動家のためのツール会議を開催しました。気候変動編とした今回の会議では、国際環境NGO、地域の環境団体、企業、自治体、農家、大学…
数年前、僕は予期せぬものから面白い教訓を学んだ。アメリカではスターバックスが「バリスタ」というエスプレッソ・メーカーを売っている。それはスターバックスの人間のバリスタと同じ機能を果たすようにデザインされているが、食事休憩…
パタゴニアは8月24日金曜日の朝に逝去した、イヴォン・シュイナードのかつてのクライミング・パートナー、およびビジネス・パートナーのトム・フロストを哀悼します。 トムは、イヴォン、チャック・プラット、ロイヤル・ロビンスとと…
6年前のことだ。かの有名な波がクラウドブレイクのサード・レッジでブレイクした。珊瑚礁を引き剥がしながら一気に駆け抜け、その威風堂々ぶりにサーファーたちは誰も乗れずに命からがら逃げ散った。その後、ひとつの問いが海霧のように…
この夏、命の危険を感じるような暑さが続いている。気象庁によれば、7月中旬の平均気温は、関東甲信、東海、近畿、中国地方で1961年の統計開始以来、最高を記録したという。また、埼玉県の熊谷市では国内の観測史上最高となる41.…
アウトドア産業初期の気取らないスタイルを体現し、商業の実施と顧客の憩いの場、そして原生地保護の監視役としてのアウトドア・ストアの開発を形作る手助けをしたピーター・キノック・ヌースが、再発した癌により7月9日カリフォルニア…
かつて商業漁業に携わっていた私が養殖業に転身するにあたり、ムール貝は私の最良の相談相手だった。ムール貝は、我々の海とフードシステムを、再生可能にする手助けをしてくれる。 新世代の漁師 私の旅の目的の1つは、生態系を取り戻…
セントラル・オレゴンのとある公園で、僕は日のあたるベンチに座って8か月になる娘を腕に抱き、4歳の息子が滑り台を滑り降りるのを眺めている。僕たち家族が旅に出てから、ほぼ1か月。毎日の遊び場探しは、濃いコーヒーを淹れるための…
伝説的な衣類会社パタゴニアが冒険的な人生を真に生きてきたことは誰でも知っている。また彼らが環境に気遣っていることも周知だ。しかしトランプがやって来るまで、彼らに闘う意志があることには、私たちは気づかなかった。 パタゴニア…
最近私は、世界をリードするボーンフィッシュ(ソトイワシ)の研究者2人に連れられて、グランド・バハマ島にあるイースト・エンド・ロッジ近くの海へ週末の釣りに出かけた。アーロン・アダムズ博士は、Bonefish & T…
人目を引く海産物のエッセイを書こうと座ってみる。まず脳裏に浮かぶのは、昔から人間の関心を集めてきた、なめらかで魅力的な生物たちだ。サーモンは、世界屈指の大河の源流を産卵場所にしており、そこへたどり着こうと20ノット(時速…
もうろうとしながら、汗臭い寝袋の中で身じろぎした。その夜をインディペンデンス・キャンプグランドにあるピットトイレのすぐ外の硬いコンクリート床の上で過ごしたのだ。僕の途切れがちな浅い眠りをトイレの悪臭が包んでいた。目を閉じ…
2015年、パタゴニアは「動物の人道的扱いを保証する検証可能な製造過程をお客様に約束できるようになるまで」ウールの調達を一旦停止するという意識的な決断をくだしました。 私たちはこの目標を達成できたこと、そして2018年の…
2010年5月7日。4日間をかけて標高差3000mにおよぶ未登の南東壁を登り切ったぼくは、パートナーの岡田康とともにカナダ最高峰ローガンの山頂に立った。それはまた、妻の千裕と一緒に回った北米のクライミングトリップの終わり…
2018年3月27日。この日に開催された荒瀬ダム撤去完了式典の日、私は式典には参加せず、対岸から流れる球磨川を眺めながら、2010年3月31日に荒瀬ダムの水利権が失効し、ゲートが全開された翌日から、その日までのことを思い…
世界の果ての風は清潔で冷たい。その威力を和らげるためのたいした陸塊はなく、風は緯度40度を切り裂き、ごく小さな海辺の町、アーサー・リバーの私たちが滞在するプレハブの家を強打する。窓で歪められた風は、ドアの脇に積み重ねられ…
ヘッドライトのビームとともにスタート。日の出までにまだ1時間以上あり、土砂降りの雨が降っている。ジャケットの袖に手をたくし込み、葉先の尖ったタスマニアのボタングラスのあいだを、体が冷えないように速いヘ…
バギーズ・ショーツの30年以上にわたる歩みを祝して、私たちはアーカイブをひもとき、いくつかの象徴的な写真に込められたストーリーをお届けします。
パタゴニア・アンデスのアルゼンチン側、チャルテン山塊には険しい山々がひしめいている。特にセロ・トーレとチャルテン(フィッツ・ロイの現地名)が有名だ。僕は2003年から毎年この山塊に来て3カ月ほど滞在している。合計すれば3…
ほぼ200年前、ヘンリ-・デイヴィッド・ソローはこう書いた。「野生にこそ世界の救い」と。 私がタスマニアの北西部の森の奥深くにはじめて入ったのは1973年で、失敗に終わったそのときの目的はフクロオオカミ(タスマニアタイガ…
昨年、ソーシャルメディアと長距離パドリングを通じて、「てんかん」に対する認知拡大に本気で取り組もうと決心した。てんかんとは米国で26人に1人が患っている病気である。僕は17マイルのパドリングに向けて練習をしながら、ロサン…
2018年5月9日、アレックス・メゴスは世界で最も困難なルートの1つを完登した。スペインのカタルーニャ州マルガレフにある石灰岩のクラッグ、ペルフェクト・ムンド(5.15cあるいは9b+)の初登に成功したのだ。人生初のハー…
2011年7月、スイス・チューリッヒ州ヴィラ村 『Fichte, Vier(トウヒ、4)』『Ja, nächste!(了解、次!)』『Buche, fünf(ブナ、5)』)男たちのそんな声が雨上がりのスイスの森に響くなか…
「夕食後、丸顔のきばつな年配の大学教授がシャツの胸元からネックレスを引き出した」と語るのは『シー・オブ・ミラクルズ(奇跡の海)』のディレクター、ダン・マロイ。「それはフットボールの形をした、小さな粘土でできたオカリナだっ…
環境活動が活気を帯びた2017年、市民が大きな力で立ち向かいました。 今年、記録的な数の人びとが抗議集会に繰り出しました。ポスターやインターネットの書き込みやビデオで情報を伝え、あらゆるレベルの政治家の受信箱やボイスメー…
ヨーロッパ最後の原生河川は巨大な危険にさらされている。今回のそれは、過剰な干ばつや有害な工場廃棄汚染によるものではなく、私たちにクリーンかつグリーンで再生可能なエネルギーをもたらすはずの水力発電ダムによるものだ。事実はと…
親愛なるパタゴニアへ パタゴニアのピンクのバギーズはこれまでに所有した中で最高のショーツです。2016年に3,503キロのアパラチアン・トレイル(AT)をスルーハイクしたときは180日連続で、2017年の4,240キロに…
ご存知だとうれしいのですが、2018年1月29日はチリにとって歴史的な日となりました。風のある涼しい午後、私たちはミシェル・バチェレ大統領をパタゴニア公園本部にお迎えしました。私たちが2017年にともに署名した寄付誓約を…
オーカス島(Orcas Island)。アメリカ、シアトルから200キロ離れた港から船で1時間ほどのところにある島。毎年2月、私は旅に出る。島を走る100マイルレース、Orcas Island 100に出場するためだ。 …
土曜日、ナチュラル・プロダクト・エキスポ・ウエストにて〈リジェネラティブ・オーガニック・アライアンス〉は私たちの新しい認証を初公開しました。下記は私の講演からの抜粋です。ビデオも是非ご覧ください。 https://you…
変遷する政治的形勢を触媒として利用するファスト・カンパニーの、2018年「世界で最も革新的な企業」に選出された衣料品会社パタゴニアのCEOローズ・マーカリオ ローズ・マーカリオは眠れずにいた。ときは2016年11月9日、…
「すべてのダムは汚い」という真実 現在バルカン半島にある原生河川(ヨーロッパに残された最後の類)には3,000以上もの水力発電用ダムや川を枯渇させる分水路が提案、または建設の段階にあり、その半数近くは自然保護区内に計画さ…
“アメリカ国民は北極圏野生生物保護区の保護に圧倒的な支持を表明し、その戦いはまだまだつづきます。もし北極圏野生生物保護区が破壊されてしまったら、あれほど野生的で手つかずの原生地域を取り戻すことはできません&r…
「次はどこに行こうか。アマダブラムかカンテガか。それとも未踏の峰々か。」 これは2015年、19歳で経験したヒマラヤのアイランドピーク遠征の報告書に寄せた隊員エッセイの結びの一文である。大学から山を初めて1年が経過してい…
トラックのテールゲートに腰かけ、ヘッドランプの光で吐く息が白く渦巻くのを見ていると、遠くで靴が土を踏む音が聞こえた。こちらに向かうランナーはまだ1.6キロも先だが、午前2時の静まり返った砂漠で聞こえないものなどない。暗闇…
朝起きる時間はだいたい決まっている。とはいっても時計の針がさす時刻ではない。東の空から日が昇り出したタイミングが起床時間だ。時としては早くても陽が高ければ僕にとって寝坊となる。 ベッドから起き顔を洗い、着替えてコップ一杯…
日没まであと1時間ぐらいだっただろうか。その場所は、思っていたよりもずっと簡単に見つかった。幹線道路から5分、岸壁からもすぐに見える距離だ。数週間前に友人がこの海岸一帯で見たという「ブレイクポイント」。きっとここに違いな…